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インドネシアから帰国しました [日常]

今朝の飛行機で予定通り関空に到着。さすがにサンダル履きで外に出ると寒い。荷物を片づけて、職場によってから、夕方の電車で帰省する予定。シンガポールでの乗り換え時にメールを一通りチェックはしたので、返信するべき内容はだいたいわかっているのはちょっと安心。

みなさま良いお年を。

インドネシア調査九日目~ボゴール編 [研究]

今朝も早めに朝食を済ませて、7時からボゴール植物園内を散策。まずはジャワオオコウモリのねぐらを探そうということになり、ゲストハウス内の書籍情報に従って、そちらの方向を眺めると黒い影が飛ぶ姿が見える。おお、明るい時間に飛んでいるのはかっこいい。かなり大きく見える。

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わたしのデジカメではこれが限界

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園内の地図

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サソリの死体を撮影

まずは前回の滞在時に見ることができなかったポイントを重点的に回ることにする。最初に園内の地図をデジカメで撮影して、抑えるべきポイントを確認。正門から反時計回りに外側をぐるっと回っていく。タコノキの仲間がたくさん植えられているところでは、巨大な果実も落ちていた。オオトカゲとかが散布するのだろうか?

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巨大なPandanusの果実

針葉樹ゾーンなどを通過して、園内を流れる川を渡り、ランの展示を目指す。巨大な果実がなっていてなんだかわからなかったのだけど、後でボルネオテツボクだったと気がついた。巨大なアボガトみたいですな。オニバスの花もたくさん咲いていた。

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大人はのれません

途中の植物園で展示されている巨大な種子を見学。フタゴヤシの種子は初めて見たな。講義でも使えるので、1枚だけ別に撮影。ハネフクベAlsomitra macrocarpaも植物園内にたくさんあるのだけど、種子を見なかったので、こちらも撮影しておく。

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展示品の種子

ガイドがいなくてもはいることはできるみたいだけど、ラン園をガイドさんに案内していただく。今咲いている個体を一通り案内してもらえて便利。今の時期、巨大な着生ランが目玉らしい。バナナも何種か花が咲いていて、とても面白い花序のものやピンクの果実が裂開している種などがあった。これ、鳥が散布するのだろうか?ラン園をわざわざ囲い込んでいるのはドリアンがあるからだろうか?こちらもたくさんの果実が結実していた。

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巨大な着生ラン

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裂開したバナナ

9月にフタバガキの若い果実が落ちていたところでは、すっかり結実したものや林床で発芽しているものもあった。その後は、正門の方へ戻りながら、9月に歩いたところをもう一度歩いて開花していた種の果実を確認するなどする。オオミツバチが営巣している木もあったが、普段からボゴール植物園内に暮らしているのだろうか?途中、前回の滞在時に見逃したホウガンノキCouroupita guianensisも見ることができたがちょうど開花中で、特徴的な果実を見ることはできなかった。それにしてもおかしな花だ。ここでもコウモリが媒介するのだろうか?

昼食は園内の食堂で簡単に済ませて、午後も1時間ほどメキシコ園の乾燥地耐性のある植物などを見てゲストハウスに戻る。サボテンやトウダイグサ科の植物などいろいろ植えられていたけど、地面をガラガラの石に置き換えるなど、色々と工夫してあった。

ゲストハウスに戻って荷物を整理して、予定よりも早めにボゴール植物園を出発して、バス乗り場へタクシーで移動。3人で3万ルピー。空港までは1人3.5万ルピー。1時間半ほどで空港近くまで来たけど、最後のターミナル2まで移動するのに結構時間がかかる。空港までのバスは空調が効きまくりで、ほとんど眠ることができなかった。

空港ではすぐにチェックインを済ませて、17時にイミグレを通過。無事にインドネシアを出国することができてほっとする。さすがに夜のフライトまで夕食を待つのはつらいので、まずはカフェで軽食。ラクサはサラワクとはずいぶんと形式が異なる。フリーインタネットアクセスの店だったので、メールのチェックを終わらせておく。さすがにこの数日で送付されたメールすべてに変身することはできなかった。後は帰国後だな。

コーヒーとドライフルーツを職場のお土産として購入後の残金は日本円に両替してしまう。しばらくインドネシアに来る予定はないし、数年経つと紙くずになりかねないということが今回の滞在でよくわかった(笑)。まさか古いお札が使えないとは…。20時に機内に移動して、20時40分にジャカルタから離陸。こんなにガラガラのフライトに乗ったのは初めてではないかな。余裕で3列使って眠ることができるくらいだった。さすがに年末に動く人はあまりいないということか?1時間ほどのフライトの間に機内映画でReal Steelを見る。さすがに前半の半分しか見られなかったので、続きは次のフライトで見ることにする。

シンガポール到着後の待ち時間の2時間がなかなか辛かった。さらにシンガポールで語学研修をしてきた高校生の集団が同じ便でかなり騒がしい。こりゃ引率の先生も大変だな。そういえば、前回の帰国時も修学旅行帰りの高校生が一緒だったか。機内はさすがに疲れていたので、意外とすっと眠れた。

インドネシア調査八日目~ボゴール編 [研究]

昨夜も蚊がいたが、前日ほどではなく、今日は比較的よく眠ることができて5時40分に起床。朝食前にいろいろと雑用を済ませて、6時半に朝食。その後は昨日のメモを整理して、昨日と同じ8時前に図書室へ向けて出発。昨日、撮影したデータの一部でピントが甘くて見えないものがあったので、撮影のやり直しなど。今日は一眼レフを持ってきたので、そちらを優先して撮影する。さすがに早い。最新の一眼レフのデジカメってとても便利そう。やっぱり一台購入しようか。

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撮影した統計資料

今日の昼食もスンダ料理で、お皿に自分の好きなおかずを盛り付けるタイプ。昨日よりもちょっとこじゃれた感じのレストランだった。昨日のところよりもメニューが豊富だったかな。朝ご飯がかなり少なめなので、昼食はお腹が減った状態で来るのでついつい食べ過ぎてしまう。スマトラでほとんどパダン料理だったので、ジャワ島に移動してきてからは、別の料理ばかり食べている。マンゴージュースが濃厚でとてもお腹いっぱいになる。

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今日の昼食

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葉っぱもの

午後は残りの時間を考えながら、必要性が高い情報を優先的に撮影していく。結局、閉館時間ぎりぎりまで撮影を続けて、どうにかデータの収集は終了。後はこれらの写真から数値データを読み取って、きちんとまとめる作業が帰国後に待っている。

植物園に戻ってからは、明るい時間帯のうちに周辺をうろちょろする。ボゴール市内を自分たちで動いていないので、地理感覚がまったくつかめていない。駅まで歩いて、帰りにインドから導入されたらしいアクシスジカを見る。芝生をなめるように丁寧に食べていた。ツノはしっかり枯れ角。このような季節変化が乏しい環境で、いつツノをはやすようになるのかを考えるとなかなか難しそう。9月にボゴールにいた時にみんなで訪れたレストランで夕食を済ませて、スーパーでビールを購入して植物園に戻る。スーパーのビールは全く追加されておらず、この3日間で私たちがすべてのギネスビールを買い占めてしまった。

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ボゴール市内

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シカ

明日は午前中は植物園内の植物を見学して、午後は空港に移動して帰国です。

インドネシア調査七日目~ボゴール編 [研究]

5時ごろのお祈りで目が覚めるが、しばらくうだうだして5時40分ごろに起床。昨夜は蚊のせいで、何度か目が覚めた。蚊取り線香が切れてから部屋に入ってきたらしい。水浴びを済ませて、6時半から朝食。いつものパンとお茶とゆで卵の組合せ。この粉のオレンジジュースがどうにかならないものだろうか。

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いつもの朝食

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朝の出迎え

8時にアリフさんに迎えに来ていただいて、ボゴール市内のBPSの図書室を訪れる。前回はこんなところには来なかったな。3人で手分けして、必要な情報が眠っている可能性が高い場所を探して回る。さすがにインドネシアに関する資料は充実しているが、検索システムがないのが不便。一つ一つ背表紙を見て確認していく。私たちが探していた統計情報は1階の片隅にまとめられていたが、すべての年の情報がそろっているわけではなさそう。その他の関連文献を探すが、結局は最初に見つけた統計情報を順番にデジカメで撮影して、コピーを作成することになる。今回もこんな仕事があるのなら、滑り止めを持ってきておけばよかった。

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文献探索中

途中、お昼を食べに1時間ほど外に出た以外は3時半の閉館時間まで延々と撮影作業を続ける。同じ体勢で写真を撮り続けるので、結構、肩がこる。図書室を出てからは、イミグレに出かけてパスポートを回収し、出国する手続きを済ませておく。これで調査を終えて問題なく帰国することができるはず。

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人間スキャナー

夕方は昨日と同じスーパーへ出かけて夕食と買い物。明日も今日と同じ作業を続ける予定。ビールを飲みながら、今日撮影した写真データを確認する作業。スーパーで購入してきたマンゴスチンは値段が結構高かっただけあって、かなりおいしいものだった。1キロ130円でその辺の屋台で売っているものよりは割高。マンゴスチンは廃棄率がかなり高いので、食べられる部分は少ないけど、美味しく頂いた。

インドネシア調査六日目~ボゴール編 [研究]

6時前に起床してNHKを見て、ニュースを確認。朝食前に荷作りを終えてすぐに出発できる準備を整えておく。朝から曇っていたが、朝食を食べている時間帯には風がでてきて、ホテルを出発する時刻にはかなり激しい風雨になっていた。飛行機が遅れる可能性が高そう。こんな天気の中で離着陸はしたくないな。

空港まで30分ほどの移動の間にかなり風は弱くなり、空港につく頃には雨も小康状態になったのは幸い。空港でまず荷物に紐をかけてもらったけど、必須ではなかったらしい。なんだか余計なお金をとられてしまった。空港自体はガラガラで荷物のチェックインはすぐに終わった。私の荷物が24キロもあるなあ。今回は衣類や本など不必要なものがあったので、少し重い。

予定時刻を10分ほど遅れてミナンカバウ空港を離陸。曇り空だったけど、それほど揺れはしなかった。90分ほどのフライトで無事にジャカルタに到着。こちらはとても暑く感じる。空港からはタクシーで移動して、まずLIPIの共同研究者のところを訪れる。タクシーの運転手はLIPIの場所を良く知らなかったらしく、途中で道を聞いたりしていたが、結局は前回のGPSデータを頼りに道案内。街中でも十分使えて便利ですな。LIPIのボスは、北大甲山研出身だったとは知りませんでした。

まずはイミグレに出かけて、関係書類を渡して、その後は植物園のゲストハウスに移動。遅い昼食を食べにスーパーへ行って、インドネシア料理のチェーン店に入る。さすがに毎日、パダン料理を食べていたので、今日は麺類を楽しみました。食料品を買い込んでゲストハウスに戻って荷物整理と明日の統計データの収集先のメモ。LIPIの図書館でLeightonの報告書が手に入らないものだろうか。夕食後は食料品の買い出し。ギネスビールが売っていたので、購入してゲストハウス内の冷蔵庫で冷やしてからいただく。インドネシアに来てからほぼ毎日ビールを飲んでいるので帰国後の体重が心配ではある。

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宿泊先のゲストハウス内

インドネシア調査五日目~スマトラ編 [研究]

今朝は朝食前にホテルに面した海岸のようすを見に行く。漂着ゴミが多く、水もかなり濁っているので、ちょっと泳ぐ気にはなれない。ホテルのプールから海を眺めるというのが賢明だろう。今朝もちょっと食べすぎそうだったので、デザートを減らして対応。

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7時半にホテルを出発して、今日はGadut山方面のプロットの見学へ向かう。ウィルソンさんの運転する車で移動して、途中でお弁当を購入。いつも日本人グループが利用しているお店らしい。5人分1200円で、かなり充実した量のご飯。一瞬、5人分をまとめて一つの袋に入れているのかと思ったら1人分だった。あれは半分で十分だったな。

1時間ほどで入口に到着して、車を降りる。ここでドリアンを2個購入して、帰りにいただくことにする。一つ150円くらい。プロットまでの道のりは未舗装道路で、その両脇は果樹園として利用されていた。一番高いのはドリアン、続いてネジレフサマメ、マンゴスチンなどが目立った。間にはバナナやカカオが植栽されていた。ときどきパパイヤやキャッサバなどが植えられていた。シナモンもかなりたくさん植わっているのを見かけた。この辺がタイ南部とは違うところだな。あそこでキャッサバやカカオはほとんど植えていない。カカオはかなり激しく上部を刈り混んで、下の方に花をつけるように育てるらしい。

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ドリアン

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シナモン

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こんな道

1時間ほど歩いた一番奥には養鶏場があり、そこに移動するための道路らしい。たくさんのツバメの仲間が飛び交って虫を捕まえていた。ただ、結構うるさくて臭うなあ。ここから急斜面に植えられているバナナ畑を通過した尾根に目指すプロットがある。かなりの急斜面で昨日の雨でよく滑る。ここを調査地に選んだのはどういった理由なのだろうか?村から近いのはよくわかるのだけど、その辺の背景を何かの機会に聞いてみたい。

10時半ごろにプロットの入口に到着。Hill dipterocarp forestと呼ばれる森で、標高は600mほど。フタバガキ科はあるけど、優先しているわけでもなさそう。プロットのすぐぎりぎりまで伐採されて果樹園になっている。大きなCastanopsisが落ちていたが、後で確認したところCastanopsis rhamnifoliaらしい。これはタイ南部でも見たことあるな。尾根沿いの道をゆっくりと歩きながら、プロット内で進行中の調査について説明していていただく。リタートラップが100個も設置されており、2週間おきに回収しているらしい。壊れかけのトラップもあったけど、そんなに頻繁に集めたデータはどうなっているのやら。

プロットの一番下まで案内していただいて、優占しているSwintoniaなどを見た。そこからRafflesia gadutensisのポイントを訪れて、花を探してみたが、黒く腐りかけの花が残っていただけだった。周辺を捜すとつぼみがあったので、しばらくするとまた咲くのだろう。ラフレシアって同じポイントで咲き続けるらしい。まだ一度もきれいに開花している様子を見たことがないので、なかなかチャンスに恵まれない。果実があるなら、種子散布の調査をしたいところですけどね。

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枯れたRafflesia gadutensis

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Rafflesia gadutensisの蕾らしい

その後は尾根で昼食を食べていると雨が降ってくる。天然林でかなり林冠が覆われているとはいえ、尾根だとかなり雨が落ちて来る。傘をさしながら急いで昼食を済ませて、山を降りる。短い間だったけど天然林を見ることができて余かった。帰りはサクサクと歩いたけど、それでも30分以上かかって車まで到着。購入しておいたドリアンを食べてから、街へ戻る。

ホテルへ戻る途中でパダンの中華街や海岸沿いを案内していただく。ウミガメの卵が普通に売られているのはちょっと衝撃だった。何か所もの屋台で販売していたので、かなり頻繁に採集しているのではないだろうか?

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パダンの街周辺

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カツオ

夕食前に洗濯を済ませて、スマトラ滞在中のメモを整理する。今日、訪れたプロットで行われた研究論文にも目を通したけど、一度でも訪れたことのある場所の論文を読むのはずいぶんと理解度が違いますな。今夜もあまりお腹が減っていなかったので、近くでロティを食べて、ホテルでビールをいただいて就寝。明日はジャカルタへ戻ります。

インドネシア調査四日目~スマトラ編 [研究]

今朝は6時に起床。5時ごろからお祈りが聞こえてきたので、イスラム圏に来た気分になる。6時半からバイキングの朝食を済ませて、7時半からウィルソンさんの案内でSipisanという調査地へ向かう。途中でウィルソンさんの学生を拾って今日も5人での移動。カワウソを研究して修士論文をまとめたらしい。スマトラ島には4種のカワウソがいるらしいけど、調査対象にしていたのは普通種といっていたので、コツメカワウソだろうか?

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9時半に日本人チームが基地にしている村に到着。タイ南部とよく似た雰囲気。20分ほどその家の人とウィルソンさんが話をした後で、村の近くで果樹園やゴム園を切り開いている場所へ移動。水田の間を抜けて、山に向かって歩いていく。水田に肉食動物の足跡がたくさんついていたけど、ベンガルヤマネコやコツメカワウソの足跡らしい。村と山の間に川が流れていて、ここで洗濯などをするらしい。水牛がのんびりと歩いていた。

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ベンガルヤマネコの足跡らしい

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水利用

水田にはジャンボタニシの卵が産まれていた。ピンクでよく目立つ。スズメよけがいろいろとつけられていたけど、どのくらい効果があるのだろうか?低地はすべて水田として利用して、少し標高の高い場所は木を切って、果樹園やゴム園などに利用するらしい。標高200mくらいまで移動して、ちょうど切り開いているところで休憩して、いろいろとウィルソンさんに話を聞く。彼はここでバンディングをしていて、学位論文をまとめているだけあって、鳥はかなり詳しい。わたしは小鳥の巣を見てもすぐには同定できないからなあ。

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イノシシ除け

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スズメ除け

しばらくして電話が入り、車を移動させる必要が出てきたので、村に戻る。結果的にこの電話のおかげで雨が降る前に村に戻ることができた。雨が降るとすぐに川が増水して渡ることができなくなることもあるらしい。確かにそれは面倒なことになるところでしたな。その後は大雨の中を大学へ移動。さすがに雨季だけあるけど、これだけ激しく降るのは珍しいらしい。ほとんど前が見えないくらい激しい雨が降った時間帯があった。

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水浴び中の水牛

昼食は大学へ行く途中の川沿いのパダン料理屋さんへ。遅い昼食を食べていると川の反対側の人が叫んでいるので見ていると蒸留で降った雨の影響で急激に増水してきたらしいので、川で遊んでいる人に逃げろと言っている。見ている間に水量が増えて、あっという間に泥水だらけになってしまった。こんなに急激に増えるんですな。

昼食後は大学の樹木林を案内していただく。2009年の地震の時に日本から送られた基金で建てられた建物などを見せていただく。山の向こうでツノサイチョウの鳴き声を聞くことができたが、姿を見ることはできなかった。朝だと谷間を飛んでいくところを見ることができるらしい。シワコブサイチョウとツノサイチョウだけではなく、ときどきオナガサイチョウも来るらしい。ムジサイチョウもいるらしいが、他の小型種がいないのだろうか?

その後はホテルに送っていただき、今日の見学は終了。昼食時間が遅かったので、夕食はつまみとビールでおしまい。夕食後にGISデータなどを確認して、明日、アンダラス大学の人に渡す関連研究のPDFファイルをコピーして就寝。

インドネシア調査三日目~スマトラ編 [研究]

昨日の夕食にいただいた飲み物が多かったのか、ホテルに戻ってきてから飲んだビールが余計だったのか、夜中に何度もトイレに起きたのでちょっと寝不足気味。8時に朝食に出かけて、みなさんと合流。9時からリザルディさんと分断林でアジルテナガザルを研究している学生さんと一緒に車で移動。

最初は海沿いに北上して、ココヤシと水田地帯が広がる地域を移動。前回のハリムン山で見た風景とはちょっと違って、バナナが多くはなく、ココヤシが目立つ風景が続く。水田は年3回の収穫もできるらしいが、ほとんどは2回にしているらしい。田植え中、稲刈り中、開花中とさまざまな生育段階の水田が並んでいる。水牛が結構いる。

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山と水田とココヤシ

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途中で見かけた水牛

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水牛の群れ

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アナツバメの飼育

午前中は北上を続けて、ティンギ山へ向かい、途中から東側にある湖の周辺を回り混むコース。道路沿いに見えていた山脈はかなり急だったけど、実際に車でティンギ山への坂道を登ってもそんな感じ。途中で道端カニクイザルが餌をもっているのを何度か見かけた。標高が高くなるにつれて、水田だけではなく、畑にトウモロコシなどの野菜が植えられている場所が増えてくる。

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洗濯物は河原に干してある

訪れた湖は15年前には泳ぐこともできたけど、ティラピアの養殖が盛んになってからは水質がかなり悪化したとのこと。毎年、酸欠で魚が全滅するような事態も起きているらしい。湖周辺の農業用水もすべて流れ込むのだから、水質を維持するのは難しそう。

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水田にはタニシがいっぱい

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お昼はやっぱりパダン料理

標高が1,000mを超える場所では、外に出るとかなり涼しい。車の中でもクーラーが必要ない。ただ排気ガスがひどいので、窓を閉めるしかないのが残念。ドリアン、マンゴスチン、カボチャ、トウモロコシなどが道端で売られていた。ドリアンをまだ今回は食べていません。

結局、朝9時から夜の19時まで、10時間の長時間ドライブ。明日は山歩きの予定。

インドネシア調査二日目~スマトラ編 [研究]

今朝は4時に起床して朝食。昨夜は部屋に蚊がいてちょっとうるさかった。さすがにすべてのメニューが出そろっているわけではなく、おかゆとドリンクのみ。同じシャトルバスで空港に移動すると思われる外国人がちらほら。

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今朝の朝食

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ホテルのロビー

5時に出発すれば、余裕だと思っていたけど、かなり道路が混んでいて焦る。さすがジャカルタ。空港もかなりの混み具合で、チェックインが意外とスムーズに進んでいた。途中、チェックインカウンターで怒鳴っていた人はオーバーブッキングで席がない感じ。預け荷物の縛り代金が4万ルピーだった。無事にチェックインを終わらせて、ゲートへ移動。さすがに4時起きで6時台のフライトは眠い。ガルーダ航空を利用するのは初めてだったけど、機内は結構きれいで、ナラチワに行く時に使っていたエアアジアよりもずっとよかった。機内映画では、日輪の遺産を途中まで楽しむ。カオヤイにいた頃に読んだなあ。

パダンの空港で荷物を受け取った段階で、預けたスーツケースに鍵をかけていなかったことに気がつく。貴重品はすべて手荷物で持ち込んでいたとはいえ、双眼鏡とかレーザー距離計はスーツケースに入れたままだったので、激しく後悔。中身を確認したところ、何もなくなっていなかったのでほっとする。見た目では施錠してあるかすぐにはわからないからなあ。一人の調査だとこんなことはないので、ちょっと気が緩んでいる。

空港を出たところでお世話になるアンダラス大学のメンバーと合流。日本で学位をとった人や共同研究を進めている人など。まずはホテルに部屋をとり、その後は大学へ行き、挨拶まわりと月曜日までの滞在中にやりたいことの打ち合わせ。キャンパス内は以前の地震からの修復が進んでいるものの、まだ壊れたままになっているところも残っていた。わたしが最初に熱帯生態学会NLの編集を担当した時、アンダラス大学への支援金についての記事が掲載されていたのでよく覚えている。まさか自分がここを訪れることになるとは考えてもいませんでした。

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データの確認

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昼食はパダン料理

夕方にホテルに戻り、シャワーを浴びて、洗濯を済ませる。ネットは意外と快適につながった。メールの返信も問題なさそう。テレビをつけるとNHKが入っているので情報収集も問題なし。夕食はアンダラス大学で日本に留学経験のあるメンバーの家での忘年会に誘われたので、2時間ほどそちらでいろいろな話を聞く。

明日は9時から西スマトラの農業生態系を見てまわる予定。

インドネシア調査初日~スマトラ編 [研究]

6時に起床して、軽い朝食を済ませる。スーツケースに最後の荷物を詰め込んで、移動。岡場から谷上までまったく止まらないのは便利。地下鉄で移動して、三宮から高速バスで関空へ。六甲アイランド経由で行くとちょっと時間が長くなるけど、外で次の便を待つのも嫌なので、先に出発するバスで移動。

シンガポール航空のチェックインカウンター前で待ち合わせて、荷物を預ける。インドネシアへのお土産をいくつか購入後、入国審査を通過して、搭乗ゲートへ。チェックインカウンターはガラガラだったけど、こちらは意外に人が多い。年末を海外で過ごす人たちだろうか?シンガポール航空は機内にクリスマス関係の飾りがあって、ちょっと雰囲気が変わっている。

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新聞を読んだ後はハリポタの最終章を見る。一つ前を見ていないから、ストーリーが頭の中でつながらない。ずっと起きているのはつらいし、本を読む気にもならなかったので、その後は休む。シンガポールには16時42分ごろに到着。広いターミナル内を移動して、乗り換えゲートへ移動。時間があったので、フリーのインターネット接続サイトでメールをチェック。仕事関係のメールが結構来ていたけど、日本語環境を使えないので、そのまま放置。

ジャカルタへのフライトは空港が混んでいて、離陸待ちが長かった。これだけの数の飛行機が離陸待ちしている様子は圧巻。ジャカルタへの移動でも軽い夕食が出るけど、1時間ほどしかないので、かなり急いで食べる。ジャカルタには19時40分ごろに到着。今回は初めてビザを持った形で入国したのだけど、入国審査の時にわたしと他の二人で対応が異なっていたので、ちょっと戸惑う。入国審査官によって違うのだろうか?

空港で5万円をルピーに両替して、タクシーでホテルへ移動。空港近くのホテルはクリスマス感満載。受付もサンタ姿だった。さすがに夕食はもういらないので、部屋で水浴びして、さっさと休む。

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