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クリの季節 [日常]

午前中は林業試験場での定期調査。わたしは1ヶ月ぶりくらいに訪れたので、随分と印象が変わって見える。すっかりクリの季節になっていますなあ。ただし、大きなクリはほとんど誰かが拾ってしまったあとらしい。クマでは無さそうなので、人間かな。

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落ちていたクリ

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ゲンノショウコ

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ミョウガ

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エノキも熟していた

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林業試験場内はすっかり草刈りを終えたので、随分と雰囲気が変わっていた。トラップがとても目立つ。これから紅葉の季節になるとまた観光客が増えるのかな?林床にキノコが目立つけど、やばそうなキノコも発見。トチノキが熟して、たくさん落ち始めていた。このぐらい林床が綺麗に刈り込まれていると糸付け調査しても探しやすいかも?ただ、この辺は観光客が多いだろうから、もうちょっと山の中のほうが良いだろうな。

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カエンタケ?

科研費の学内締め切りまで1ヶ月。先日、タイを訪れ際にある程度研究テーマは確定させているけど、新規性としてアピールすべき点をもう一度考慮し直す必要がありそう。とりあえずは書類をダウンロードして、所属や研究業績などすぐに埋められる内容を記入してしまう。もう2本、投稿中の論文が受理されると嬉しいけど、ちょっと1ヶ月以内では難しいかな。

再査読論文が一件。ざっと読んでもういいのではないのと判断したのでさっさと返送。週末まで待ってもあまり意見は変わりそうにないしな。明日の講義資料をもう一度見なおして、スライド数を減らしたものをメモ用に作成。きちんとノートを作成することは講義の最初に話しておこう。

明日から後期日程がスタート。木曜日は午前に講義、午後にゼミなのでなかなか忙しい。

1年生向け実習二日目 [日常]

今日は大日川ダムの見学からはじまり、最後は手取川河口付近で、防風林を観察する日程。昨日とは異なり、県の農林総合事務所から2名の方が解説に加わっていただく豪華なスケジュール。二人とも農業短大の出身。県の農業土木関係者には農業短大出身者がそこそこいるらしい。

大日川ダムは農業用水がメインのダムで、その後も用水管理センター、水力発電など農業用水に関連した施設を中心に見学。大日川ダムの方面に来たのは実は初めてかも。途中の鳥越城址には小学校のバス遠足できたことがあるはずなので、25年ぶりくらいにこの辺を訪れたのではないかな?ソバ畑がチラホラと見えて、白い花できれいだった。

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その後は白山比咩神社近くの用水管理センターで解説を聞いて、取水口などを見学。私達の前には小学生の見学者が訪れていたらしいけど、この時期はそういった見学解説が多いらしい。それにしても今日は暑い。昼食は獅子吼高原のゴンドラ乗り場周辺のレストラン。こんなところにこんな施設が色々あったとは知りませんでした。昼食後、周辺をうろちょろしているとフェアリーリングを発見。あまりはっきりしないけど、きれいに丸くなっていた。

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午後は用水の分水地点を見学して、その後は水力発電施設。かなり大型のモクズガニの死体が転がっていた。この辺まで登ってくるらしい。それにしても立派な個体。発電施設にゴミが流入しないようにするためのゴミ処理時にモクズガニも捨てられて、それがカラスに食べられるらしい。もうかなり登ってきているようなので、夜中に近くの用水を観察してみるか?

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今日の最後は手取川河口周辺のクロマツを中心とした植林事業による防風。ついでなので、ハマヒルガオなどの海浜植物の説明もしておく。一応、石川県産の樹木を植林しているらしい。ハマナスって、こんな感じの液果をつけると走りませんでした。アオツヅラフジも結構実っていた。あとはモチノキやエノキなど、海岸に多い樹種を植林しているみたい。

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最後はトミヨの保護を行なっている場所の見学。安産川にはナガエミクリが大量に生えていた。こんなにまとまって生えているのは初めて見たなあ。トミヨがメインだけど、わたしはバイカモの写真ばかりを撮影していた。私にとってはトミヨよりもこちらのほうが高い評価。ただ、元の生息環境では非常に少なくなっているらしい。用水の水が入っているのではなく、周辺の湧水の漏れたものが入っているだけで、かなり止水に近い環境の川らしい。ここでトミヨを見て、ツチガエルの幼体やヨコエビなどを観察して過ごす。透明度の高い冷たい湧水でした。

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明日は林業試験場での定期調査。

1年生向け実習初日 [日常]

まだ大学は夏休み期間だけど、夏休み最後の3日間は1年生向けの野外実習に参加。正式には担当教員ではないのだけど、今年度、新規にやってきた教員はほぼ全員、自主参加。今日は水、土壌、農村、植物とかなりバラエティーに飛んでいるので、今年度の参加者はなかなか恵まれたスタッフ環境。わたしは1年生向けの講義を前期に担当しているので、学生は私のことを知っているけど、わたしはさすがに覚えきれていない。今日は手取川上流域、明日は手取川下流域、明後日は砺波平野とこの周辺の特徴的な地形と川に関連する施設などを見学。わたしは白山の麓の市之瀬ビジターセンター周辺のブナ林の観察がメイン。

8時50分に大学に集合して、9時にバスで出発。初日とはいえ、遅刻者がいないのは素晴らしい。全部で40人くらいの参加だけど、やはり野外活動に向かない格好をしてきた学生が数名。半ズボンはまだしもスカートやヒールはなあ…。そもそも情報の伝達の仕方がまずいのかもしれないけど。今日は少し写真を撮影しておいて、来年度、わたしの講義の最後の時間に実習の様子の話などをしておくかな。

今日は大学から手取川上流域へ移動しながら、白山砂防科学館、市之瀬ビジターセンター、手取川ダムの3箇所を見学するツアー。市ノ瀬ビジターセンターは何年か前に白山登山した帰りに寄ったくらいで、残りの2箇所は初めて訪れる。砂防科学館では、3Dシアターと館内見学グループに分かれて見学。小さな施設だけど、結構、お金がかかった展示が並んでいる。ただ、予算が削減されているのか、故障中の展示がかなり多い。故障中なら、起動中の画面を見せるのではなく、もうちょっとシッカリ隠せば良いのに。色々と動きのある展示物も多いのだけど、微妙にわかりにくい。

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建物外観

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石運び体験

その後、3Dシアターで見た百万貫岩を現地見学。今日は川の水が少なかったので、すぐ近くまで歩いていけたので良かったけど、河原を歩くのを見ていると危なっかしい。あんまりこういったところで遊んだことがないのだろうなあ。ヒールの子はさすがに脱いで石の上を歩いていた。途中、イシクラゲがあったので、学生にたずねてみた。講義で見た記憶は残っているらしいので、まったく効果がなかったわけでは無さそう。

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百万貫岩

その後、市ノ瀬ビジターセンター周辺で昼食を取り、解説ボランティアの方に案内していただきながら、周辺を散策。わたしは健脚者向けコースに行ったのだけど、途中で雨が強くなり、展望台で雨宿りして帰ってきた。肝心の大きなブナを見ることはできず、残念。ただ、3年生向けの実習で歩いた森では、ミズナラがほとんど枯れていたにも関わらず、こちらは歩いた限りでは、枯れていなかった。ドクウツギの写真を撮りたかったのだけど、私の歩いたコースでは見ることができず。林床で見られた花はこんな感じ。

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アキギリ

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トリカブト

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ハクサンカメバヒキオコシ

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アキノキリンソウ

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ギンリョウソウモドキ

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ツリフネソウ

その後、帰り道で手取川ダムの管理棟で、DVDや実際の管理システムなどを見学し、ロックフィルダム上を歩いて見学。えらく水が少ないと思ったけど、やはり例年と比較しても少ないレベルにあるらしい。

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手取川ダムのDVD

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ダム湖面

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ゲート

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放水

夕方5時過ぎに大学に戻り解散。明日は手取川中流以降の見学。

フィールドの生物学シリーズ8巻 [本]

東海大学出版会からフィールドの生物学シリーズ8巻が出版された。今までのシリーズの中で一番分厚い。カラー写真でないのが残念ですが、素晴らしい写真が沢山。

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フィールドの生物学シリーズ8巻
アリの巣をめぐる冒険 未踏の調査地は足下に
著者 丸山宗利
体裁 B6判 236頁 並製本
定価 2100円(税込)
出版社: 東海大学出版会
刊行 2012/09
ISBN-13: 978-4486018476

わたしは分類学者ではないのだけど、「雰囲気というのは分類において重要な点で、感覚的に何かが違うと気づき」という一文に妙に納得した。

これからしばらく空き時間にじっくり読む予定。ちらっとだけカオヤイでの調査についてもふれられている。

帰国しました [日常]

予定通りの時間帯の7時少し前に帰国。かなり雨が降っていた。帰りのフライトは5時間で、実質2時間くらいしか寝てしないので眠い。朝食で起こされてからは、白雪姫を見ながらのフライトとなりました。前の方の座席だったので、かなり早く入国審査を終えたのだけど、荷物が出てくるのが一番最後の方になってしまったので、結局、着陸してから税関を通過するまでに30分以上かかってしまった。昨日のチェックインが4時間前とかだったからだろうか?

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乗ってきた飛行機

ただ、もともと予約していたはるかとサンダーバードの時間には、ちょうどよくなった。途中、少し電車が遅れて乗り継ぎがうまくいかない可能性もあったけど、どうにか無事に自宅に到着。フライト後に4時間の電車はやっぱり疲れる。大学に行こうと思っていたけど、急ぎの用事がなくなったので、自宅で荷物を整理して、休息。その後は明日までにと言われている共著論文へのコメントを見直して、送信。

明日から通常勤務に復帰しますが、いろいろと事務処理も待っています。

タイ調査九日目 [研究]

バンコク滞在最終日なので、この数日に動物園の飼育個体から回収した種子の発芽実験を準備する。食べ残し果実はコントロールとして、自分で果肉を外す。大学院時代にもこんなことを延々とやっていたなあと思いながら、せっせとナイフで果肉を取り除き、洗ってきれいな状態の種子にする。この果肉の残り具合がカビの発生しやすさに関係してくるのだろう。

いつも使っているケースに種まきして、スタッフに確認作業用のワークシートを渡しておく。ただし、Mastixiaは数カ月程度では発芽しないと思われるので、3ヶ月経過しても発芽しないようなら、種子をすべて割って健全な状態かどうかを確認してもらう。Pheobeは数週間で発芽してくるはずなので、大丈夫だろう。350個ほどの種子をまいてセット完了。2種のデータが増えて、2300個ほど。イチジクの小さい種子抜きでこの数なら、先行研究と比べても悪くはない。

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こんな感じ

残りの時間は、HKKのテレメデータのチェック。元データの入力は終了したので、あとは単位時間あたりの移動距離をいかにして計算するか。多くの場合、朝7時頃から夕方5時頃までの10回分の調査が行われているけど、10回連続で一が記録されていることは稀。この辺、ラジオトラッキングの弱いところ。GPSロガーみたいに15分おきにほぼ確実な位置情報がわかるデータではないけど、2004年のデータなので仕方がない。

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食堂のフルーツ屋台

夕方は雨が降ると交通渋滞がひどいので、早めに大学から最寄り駅へ移動。久しぶりにトゥクトゥクに乗った。ただ、空港行きの電車は途中まで満員だったので、結構、乗っているのも大変だった。空港にはフライトの4時間前に着いたのだけど、イミグレが結構混んでいた。今回、はじめて全身スキャンを体験した。イミグレ通過後は新聞を読んでのんびり過ごす。さすがに眠い。

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タイ調査八日目 [研究]

昨夜遅くに雨が降ったらしく、今朝は結構道路が濡れている。予定通り昨日とは別個体のキタカササギサイチョウで給餌実験。昨日はPhoebeとMastixiaを両方食べたというのに今日はまったく食べない…。えー、話が違う。昨日よりもフレッシュな果実だと思うのだけどなあ。予備のリュウガンを与えてみると食べるので、急遽、こちらに変更。ついでに隣の個体にもリュウガンを与えてみると食べる。キタカササギサイチョウはリュウガンのデータも不足しているので、今日はこちらに集中。

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今日の調査個体

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今日のご飯

今回の調査の忘れ物は長い靴下。二重に履かないと観察中に蚊にやられる。調査用の靴も持ってきていなかったので、サンダルで仕事をしているので足元が狙われやすい。ここの動物園は飼育個体以外にもリスやツパイやオオトカゲは普通に園内でウロチョロしているので退屈しないのだけど、今日はゴミ箱がうるさいので除いてみるとネズミが入っていた。

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滑って登れません

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しっぽが見えている

このケージで観察するのはすごく久しぶりだけど、ケージの金網がかなり細かいので、観察しにくいのが難点。しかも今日は蛍光灯が切れていて、早朝はかなり暗い条件での観察になった。やはり懐中電灯は常に常備しておいて正解。

キタカササギサイチョウは一度に5個程度しか食べないので、計数するのが楽といえば楽だけど、一度に得られるデータが少ないといえば少ないので、微妙。Khao Kheio Open Zoonにはもっとたくさんの個体が飼育されているようなので、一度見に行ってみたい。

午後は調査用具を洗濯して、置いていく荷物と持ち帰る荷物にわける。残りの時間はデータ入力をできるだけ進めて、9月までのProgress Reportをまとめる。帰国するとなかなかこの仕事に集中する時間をとることは難しいし、11月に来るつもりだけど、また洪水になったりすると困るからなあ。タイ国内では洪水被害が出ている地域もあるし。

調査はほぼ予定通り進んでいるけど、タイにいる間に仕上げたかった日本語原稿は遅々として進んでいない。あまり長い文章は必要ないだろうけど、それでも特集のイントロとして準備する必要があるので、もうちょっと論文を読みなおしたい。でもその前に明日は共著論文のリバイス原稿のお手紙にコメントしろと言われているので、そちらからだな。

タイ調査七日目 [研究]

週末は道路が混まないので、普段よりも遅い時間に動物園に向かう。いつもより30分近く遅く出発したけど10分程度遅いくらいに到着。今朝はまずキタカササギサイチョウのケージでPhoebeとMastixiaを食べるかどうか確認。このケージかなり広いので、観察が難しい上に同じ場所に座っていると見えないこともあるので厄介。雄と雌が同じケージに入っているけど、区別は簡単。

果実数が多いMastixiaを与えてみたけど、全く興味を示さない。こりゃダメだな。次に小さいPheobeを与えてみたけど、くわえてすぐに捨てる。野生の果実が食べ慣れていないのか、それとも採集してから二日目になるので、ちょっと傷んできているのが嫌なのか?結局、両方共食べなかったので、リュウガンを与えて見たけど、こちらも1個しか食べない。果実が大きすぎるのかもしれない。キタカササギサイチョウはもう一つ小さいケージにも飼育されているので、そちらのほうが観察しやすいかも。問題は食べてくれるかどうか。

午後はピライさんの買い物に付き合って、その後はデータ整理を続ける。今までの位置データをすべて解析にまわせば、複数種を対象としたデータとしては面白いものになるかも?ただ、体内滞留時間のデータは、何らかの形でグループ化しないと同じようなグラフを延々と提示してもあまり意味は無いだろう。明日は別のキタカササギサイチョウでPhoebeとMastixiaの採餌実験をやってみますか。せめて10個くらいは食べて欲しい。

タイ調査六日目 [研究]

動物園での調査が続くと睡眠不足気味になるけど、調査前半はデスクワークで体調を整えたので元気。今朝もオオサイチョウとシワコブサイチョウにリュウガンを与えて体内滞留時間を測定。昨日も食べているので、今日もスムーズに食べる。昨日見逃したと思われる種子が転がっていたので、先に回収して、観察条件を整える。

昨日とほぼ同じ時間帯にほぼ同じ数のリュウガンを与えたのだけど、今日は昨日よりも随分と種子が吐き戻されるのが遅い。昨日は60分から100分くらいで15個すべての種子が吐き戻された。今日は100分経過して、ようやく1個目の種子が吐き戻された。結局、最後が吐き戻されたのは200分くらいで、昨日の倍の時間がかかっている。しかも今までに数百個の果実を食べさせて1度しか記録がなかった糞と一緒に種子が排泄されるのを2例確認。ある程度、たくさん食べると胃を通過してしまうのか?となると一度にどのくらいの量の果実を食べるかによって、種子の運命が異なるということか。

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糞と一緒に出てきた種子

もっと重要なのは、別の糞の中にブドウの種子が含まれていたこと。餌が回収される夕方以前に食べたブドウの種子が今日の午前中の糞で観察されるということは、かなり長い時間、体内に保持されている可能性がある。まあ、地面に落ちていたブドウを今朝拾って食べたという可能性もないと言い切れないのが微妙なところ。

今日はT-Houseというバンコクでは有名なベトナム料理屋でちょっと豪勢な昼食。何度か来たことがあるけど、随分と前。生春巻きがいまいちだった以外は、美味しくいただきました。9人で5600B。アルコールを飲まなくて、この値段だから結構高い。

午後はテレメトリーデータの確認作業。dbfファイルをエクセルで開いて内容を確認しながら、必要な時刻と位置データを取り出す。なんでファイルを日付ごとに別々に保存してあるのやら。しかも時々入力形式が異なるファイルがある。種毎のサンプル数が少ないとはいえ、この行動圏データも早く論文化して欲しい。データを収集していた大学院生は現在、アメリカで博士課程の研究に忙しいので、しばらく論文化されることはないだろうなあ。

夕方は激しい雷雨になったので、パソコンの電源を抜いて仕事。帰り道は場所によっては冠水していて、道路はとても混んでいた。

タイ調査五日目 [研究]

5時半に起床して、タクシーで動物園へ移動。さすがに平日は早朝でも混んでいる。動物園は入口が何箇所かあるのだけど、今日は駐車場として使われている入り口から入園。朝から人が多い。今日の観察ケージの担当はあまり朝が早くないので、ケージ前で30分ほど待ちぼうけ。ここ最近の激しい雨で倒れたのか、園内の植栽木が切られている。

7時30分ごろに担当者が来たので、給餌実験開始。私はオオサイチョウ2羽、ガンヤーさんにシワコブサイチョウ2羽を観察してもらう。若いオオサイチョウのメスは前回とケージの場所が変わっていた。オスのオオサイチョウが随分と老けて、おとなしくなったと思ったら、別の個体と入れ替えていたらしい。そう言われてみれば、実験初期に相手をしていたオオサイチョウの年寄りの雄とよく似た顔。予定の15個の果実を与えたら、あとはひたすら待つ。オオサイチョウはケージが別々になったことで随分と観察しやすくなったけど、一度に6羽のデータを得られていた時より、効率は下がる。3時間ほど予定の観察を続けて、すべての種子を確認してから大学へ戻る。明日も同じ実験を継続する予定。

午後は英語を直せと言われた論文をもう一度見なおして、英文校閲に出す。受理されてから英文校閲に出すというのも変な感じだけど、仕方がない。リバイスだと半額にしてくれるかと思ったけど、大幅修正後だから、新規と同じ扱いにされてしまった。本当は投稿前に英文校閲に出せばよかったのだけど、2月までにほとんど科研費を使い切っていたので、その余裕がなかったのですな。4000字程度なので、帰国することには修正原稿が届くだろう。