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久しぶりにEstimateS使った [日常]

朝一番に学生のプレゼンファイルを共同研究者に送付して、現在までの進行状況を連絡。いつもながら返信が早い。色々とコメントを頂いたので、次のプレゼン時にはその辺をしっかり修正してもらいましょう。ただ、まずはデータ入力を終えるのが先だな。いくつか写真記録から候補になりそうなものを教えていただいたので、後は角間の標本で確認しよう。

ちょっと調べ物をしていて、先日、購入した図鑑を眺めていたら、思いがけず貴重な情報が記録されていたことに気がつく。へー、すでに写真記録は残されていたのか。この本、購入した時にさっと目を通しただけで、学生部屋においていたから今まで気が付かなかった。詳細なデータはないといえ、写真記録があるのなら、引用しておく必要はあるな。

午後は卒研生の発表。これで生態学関係の学生たちの発表は一通り終わったけど、完成度はさまざま。今年度はレポート・卒論の書き方とか読んでもらった上で、ゼミ発表してもらっているのだけど、うーん。ほとんど生データだけ見せられてもなあ。来月中にもう一度、コメントを反映させたバージョンでプレゼンしてもらわんと何が重要なのかわからん。

その後はEstimateSを使ったリサンプリングによる種数推定をネズミのデータで実演してみせる。今回のデータに関しては、以前と同じファイル形式で良さそうなので、エクセルの表データをテキストデータにしてもらう。誰か日本語で利用方法を公開していないかネットで探してみたけど、見つからない。そもそもEstimateS使おうなんて人は解説が英語でも問題ないか。

来週は中旬の集中講義の資料作成に専念する予定。

学外での発表 [日常]

朝一番でお仕事の依頼メール。断る理由もないので、来年からとある雑誌の編集担当として働くことになりました。査読依頼を受ける側から依頼する側になったら、仕事量は増えるのだろうか?まあ、増えるんだろうなあ。

午前中は明日の獣害対策関連会議の資料作成。今年のデータはまったく入力できていないので、去年の卒研生のデータを修正して投稿した論文の内容に沿ってスライドを作成。あまり時間はなさそうなので、メインの結果は10枚にまとめて、動物の写真は最後に見せる程度にしておく。直接、獣害に係る情報は提供できないけど、現状としてあまりニホンジカがいないと思われる場所でも秋には、オスがうろちょろしていることは示すことができそう。

少し晴れて来たので、ルーチンの調整池でのフェノロジーの確認。まだ咲いているのは、セイタカアワダチソウ、ノコンギク、キダチコンギクのキク科3種くらい。ツマグロキンバエってこんな時期でも訪花しているのか。セイタカアワダチソウはほとんど種子散布しているけど、開花している個体は一度刈り取られた個体だろうか?

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午後から4年生を連れて金沢大学へ移動。夕方からこちらの生態ゼミにおじゃまして卒研生3名の中間発表に参加。二人はうちの研究室からで、もう一人は金沢大学の大学院へ進学志望で研究室訪問に来た方。中間発表ということで、3人ともイントロや結果の統計処理などに改善の余地はあるけど、それぞれにシッカリとしたデータに裏打ちされた研究になっていたと思う。学内だと緊張感が足りないことがあるので、やはり学外の人に向けて話す経験をする機会は重要。特に大学院生を指導することを考えるとこういった機会を増やしていきたい。

ゼミ後は大学生協で夕食を食べながら、意見交換をして帰学。うちの学生たちはこの時間まで生協がやっていることやたくさんの学生がウロウロしていることに驚いていたらしい。建物入口に展示してあった角間の里山の昆虫標本はいいなあ。あれ、借りられるとかなり対象を絞り込むことはできそう。でも自動撮影で撮影された情報だけから、昆虫類を種まで同定するのはよっぽど際立った特徴がないとムリだろう。来年度も同じ調査対象で研究するなら、ピットフォールトラップなどを同時に仕掛けて、同時期に活動している昆虫のリストを作る必要がありそう。

倒れてしまった [日常]

午前中は晴れ間があったので、林業試験場のマムシグサの自動撮影カメラの交換に出かける。昨日、イチョウの調査に出かけた学生から、結実個体が倒れていたとの情報があったので、その確認と前回、カメラを交換しなかった個体の交換作業。この1週間、雨が降り続いていたので、1ヶ月以上、継続して野外調査に利用しているカメラがちょっと心配だったのもある。

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こちらは相変わらず

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倒れてしまった個体

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これは食べられているかも?

倒れた個体のカメラを確認すると動物が果実を食べに来た際に倒れたらしい。かなり果実数が減少したので、今後、食べられるかわからないけど、もう少し継続観察してみよう。それにしても食べられる個体と食べられない個体の差が激しい。開放地はあまり利用しない動物なのだろうか?

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たまにはローカル電車など

午後は定例ゼミと来週、金沢大学の生態ゼミで話す二人の練習。その間に研究室の卒業写真の撮影。定例ゼミは卒研生とM1の中間発表。研究計画をシッカリ詰めていないから、サンプリング方法が甘いので、後からデータ解析する時に困ることになるのだから…。

結局、午後1時から5時頃までかかったので、午後はそれでおしまい。今の環境では、学生が学外で話す機会が限られているので、来週はしっかりコメントをもらえるように準備できたかな。本当はそういった経験を3年生位の時に経験して、大学院志望などを考えてもらえると良いのだけど…。

どうにか調査できた [日常]

朝から雨。まずは昨夜仕上げた査読レポートを送付。今日も調査は諦めていたけど、大学についたら晴れ間が見える。天気予報を確認すると2時間ほどは雨雲が薄いので、角間の自動撮影カメラを交換しに出かける。途中はまだ雨が降っていたけど、調査地に到着した頃には問題ない程度になっていた。ただ、大学の1コマ目とかぶる時間だったので、学生の車が多かった。

入り口のマムシグサの果実は多少減っているようだけど、まだ残っていた。それにしても寒い。林内はずいぶんと落葉したので、曇り空だけどかなり明るく感じる。さすがにクヌギの樹液酒場には何もいなかった。林床は白いキノコが目立った。誰かスッポンタケを調査しているのかマーキングしてある。カメラを設置していないマムシグサが少し食べられている様子。

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カメラを設置した4個体中3個体は全く果実が減っていなかった。ただ、1個体はほとんど果実がなくなっていた。カメラを設置した時点で少し食べられていたので、期待していたけど、カメラを設置した直後から食べられて、2日間でほとんどなくなっていた。ほー、林業試験場と同じ結果ですか。これでN=2なので、何か秘密があるのだろう。

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調査を終えて大学に戻る途中でかなり激しく降ってきた。うまく天気を読みきって、濡れずに調査は終えることができた。カメラを確認していると、どうもマムシグサの近くが獣道になっているらしく、野良猫やテンが通過していた。あそこを通っているのですか。

久しぶりのヤマドリ [日常]

今日の日中を逃すとしばらく晴れそうにないので、子どもを預けて林業試験場へ。ルーチンの自動撮影カメラの交換とマムシグサの結実状況の確認。お、久しぶりにオスのヤマドリが撮影された。去年も秋に同じ場所でヤマドリが撮影されていた。この時期になると行動範囲が広がるのだろうか?その他、イチョウの近くでタヌキとハクビシンの撮影回数が増えている気がする。ハクビシンは去年よりも撮影頻度が高いのではないかな?

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右隅にヤマドリ

調査地内では間伐作業が始まっているのだけど、まだ一部の場所だけらしい。こんな感じに伐採された丸太が転がっている。来年度の卒業研究で、間伐の効果に絡めた調査とか考えてみても良いかもしれない。

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モニタリングしているマムシグサの大部分は2週間前と状態に変化はない。これほど目立つのに食べられないとなるとよほどまずいのだろうか?ただ、林内のムラサキシキブなどもあまり食べられていないし、果実食の冬鳥をほとんど見かけない気がする。この1個体だけはかなり食べられた。けど、この10日間ほどは変化がなさそう。もう食べられないのかな。他の個体は雪が積もるまでに食べられるのだろうか?

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唯一食べられている個体

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全く減っていません

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こちらも減っていません

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落葉したケンポナシ

タイ調査九日日 [研究]

今日は大学内で青空市場のある日らしく、朝から準備の人だかりができていた。衣類や小物が多いけど、結構頻繁にやっている気がする。午前中は査読原稿に目を通して、関連文献をダウンロード。明らかに間違って引用していると印象悪い。元論文を読みなおしたけど、そんなことは書いてないしなあ。

ピライさんから日本でお世話になった鳥の研究者に郵送してくれと今年出版されたHornbills of the World: A Photographic Guideを5冊受け取る。さすがに5冊は重いけど仕方がないか。帰国後に送付予定だけど、住所を探さないといけない人もいるなあ。写真は校正段階のものを見ていたけど、Tim Lamanさんを中心に全種について基本、野生状態の写真が掲載されている。

1995年のKempさんのモノグラフ以降の情報をまとめてあるので、サイチョウ類について知りたいことがあれば、ぜひ、ご覧ください。ただ、オンラインで取り扱っているのはnhbsとかで、今のところamazonにはなさそう。タイのサイチョウ類に関しては、過去10年間くらいのサイチョウプロジェクトの研究成果をそのまま本文に書いてあるなあ。個体数密度などの数値は論文化していないデータをいきなり掲載するのはどうだろうか。三人の著者がそろって60代で、今まとめておくしかないと決意して書き上げたそうだけど、今後、モノグラフを書けそうなサイチョウ類研究者がいるだろうか?

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表紙はオオサイチョウのペア

あっという間に調査日程も終了。今回は自分でデータをとることができなかったけど、来年度の繁殖期に収集したいデータは依頼したし、昨年度のデータはまとめることができたので、必要最低限の仕事はすることができた。ただ、体調がイマイチなので、週末はちょっと休みたいところ。

タイ調査八日日 [日常]

昨日はパソコン仕事に集中し過ぎたのか、夕方から頭痛がしたので早めに休んだけど、今朝になってもスッキリしない。オフィスの空調が効き過ぎなのがひとつの要因だろうけど、これ以上厚着はできないし、今日は直接風が当たらない場所に座るか。

昨日はHKKのデータの整理を進めたので、今日はKYのデータを再解析。サンプル数が少なかったので、以前はエクセル上で計算していた処理をデータフレームに流し込んで再計算。ヒストグラムを作ってみたら、以前のグラフと全然違う形になってしまった。KYとHKKで計算していた距離の単位が違っていたのだった。KY分をm表示にして再計算したら、同じ形になってホッとする。

体内滞留時間をいろいろな果実で測定してみたけど、比較的早くに吐き戻されるものと少し時間がかかるものの大きく2グループにわけるくらいになりそう。ただ、時々、やたらと遅くなるのは途中でなにか食べたりする影響がありそう。

次回、タイに来るときにはお土産に折り畳み傘を買ってきてほしいとスタッフから頼まれる。わたしが10年くらい前におみやげで買ってきたものが随分とくたびれてしまったらしい。ただ、丈夫で長持ちしているので、同じものがほしいとのこと。どこで買ったっけな…。

今年度の推薦入試業務は担当しなくて良いので、週末はちょっと休めるかな。ただ、帰国後にルーチン調査にでかける日程が組みにくい。タイにいる間に随分と気温が下がっているし、帰国後の天気予報は雨ばっかり。

タイ調査七日日 [研究]

6時15分に起床して、さっさと大学へ移動。さすがにこの時間だと道路も空いていた。30分もかからずに大学に到着。朝食を済ませて、移動距離データの再解析にとりかかる。前回、タイに来た時に途中まで解析した記憶が残っていたので、古いファイルを眺めてみる。ヒストグラムまでは作ってある。まずはデータポイント数を確認して、HKKで使えそうなものはビルマサイチョウとナナミゾサイチョウの2種。オオサイチョウとキタカササギサイチョウもフォーマットは同じなので、計算だけはしてみる。

もう少し単位時間を短くすると傾向が変わる可能性があるけど、1時間刻み程度の場合、移動能力の高いサイチョウ類では、1-4時間後のカテゴリーでは平均移動距離に殆ど差が見られない。そのため体内滞留時間がどのような分布をしていたとしてもあまり影響がなさそう。最短でも1時間刻みのデータしか使えないので、体内滞留時間のデータも1-4時間でヒストグラムを作って、種子散布距離を推定してみるか。

その後は週末に修正した原稿を読み直し、引用文献として必要な物を探して追加する。もうちょっと事前に色々と調べてもらってから、卒業研究にとりかかる仕組みにするとなると3年生の後半からある程度準備しておいて貰う必要があるだろう。

アジア地域のニクズク科の果実食と種子散布に関する総説がTropical Conservation Scienceで出版されました。ニクズク科特集号の一部で、総説が2つと原著が5つ。半分は送粉の論文だけど、インドのMyristicaとHorsfieldiaの種子散布に関連した論文は熟読する必要がある。この雑誌はOAなのでリンク先からダウンロードできます。

http://tropicalconservationscience.mongabay.com/content/v6/index-nov-13-nutmegs-special-issue.html

といっても日本でニクズク科を研究するような人はほとんどいないと思うけど。

タイ調査六日日 [研究]

昨日の続きでパソコン仕事を始めたけど、何故か充電されない。最初は延長コードがダメになっている可能性を考えたけど、どうも電源ケーブルの接触不良らしい。微妙な方向で通電しない。昨日、椅子の上から床に落とした時に電源の調子が悪くなったのかも。5年間使い続けているノートパソコンなので、そろそろ買い換えたいとは思うけど、気をつけねば。

午前中いっぱいは昨日の続き。修正作業が煮詰まってきたので、一旦、原稿を寝かせることにする。帰国後に読み直してから、誰かに意見をもらうことにしよう。ただ、この週末に集中的に取り組むことができたので、12月末の投稿締め切りには間に合いそう。やはり私にとってはネットから隔絶されている環境というのはとても重要。まあ、こちらの宿泊先でも申請すればWiFi経由でアクセスできるらしいけど…。

明日はオフィスで移動距離データの解析を仕上げて、サイチョウ種毎の種子散布距離の推定までは終わらせたい。平均種子散布距離ではなく、潜在的にどのくらいの距離までは運ぶ可能性があるという点とどの程度の割合の種子が500mを超えて運ばれるのかに着目するのがよさそう。

タイ調査五日日 [研究]

今日はのんびりと起床。朝食後は昨年度の卒論原稿を修正する。不必要な図表をすべて削除して、本文をかなり削った。スギ人工林内のシードレインとして記録される種子数はどの程度が普通なのかよくわからん。帰国後にまじめに文献検索し直す必要がありそう。ただ、手元にPDFファイルがある文献を見る限りは、同程度に思われる。

昨年度、卒業研究を指導するにあたって、私が日本国内の先行研究をきちんと押さえきれていなかったのが、問題なのだろう。今年度の卒研生たちにはもうちょっと文献検索に力を入れて、自分たちでもしっかり論文を読んでもらうことにしよう。まあ、それが当然といえば当然なのでしょうが。

昼食は近くの市場でクイッティアオを食べる。午後もパソコン仕事を続けて、ひと通り文章がまとまったので、休憩。その後はダイアモンド本の下巻を読み進める。このペースならタイにいる間に読み終わりそう。

今日もバンコク市内では、修正恩赦法案に反対する大規模な抗議集会が開催されているようす。テレビでも延々とライブ中継している映像が流されている。