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共著論文が一つ受理された [日常]

朝はポケゼミで大学キャンパス内の鳥の観察会。まだまだ双眼鏡を使い慣れていない学生がほとんど。飛んでいる鳥を双眼鏡で追いかけるのは難しそう。ある程度の数をこなさないとなかなか思ったように双眼鏡に対象物を入れるのは難しい。スズメ、ツバメ、ドバト、ハシブトガラス、ハクセキレイ、ムクドリ、モズなど、普段からよく見かけるメンバーのほかに近くの水田にアマサギとダイサギがいた。その後、ヒバリ、カワラヒワ、ヒヨドリ、キジバト、トビなどが出現。まあ、普通種ばかりですが、8時から歩いていてもそんなものだろう。もう少し朝早いとカッコウとか鳴いているだろうな。

午前中の講義を終えて研究室に戻ってくると2011年からS9プロジェクトで出かけていたインドネシアの森林減少の歴史をまとめた論文が受理されたとの連絡が届く。めでたい。同じ研究室の後輩との共著論文がでるのは初めて。わたしはほとんどタイに行っていたので、同じ研究室の後輩の皆さんと共同研究する機会は、基本的になかったからなあ。

Tsujino, R., Yumoto, T., Kitamura, S., Djamaluddin, I., & Darnaedi, D. (in press) History of forest loss in Indonesia. Land Use Policy.

S9プロジェクトに関わることがなければ、インドネシアに調査に出かける機会はなかっただろうし、こんな雑誌に論文が掲載されることもなかっただろう。雑誌のサイトを見てみたけど、まだ5月だというのに既に11月号がprogressになっている…。この雑誌では2016年はもう終わるということか?共著論文が受理されたのはめでたいけど、そろそろ筆頭論文も投稿しないと共著論文の数の方が多くなってしまいそう。通算では、筆頭17・共著13だけど、2012年以降に限ると筆頭2・共著8。投稿中の論文も共著論文だけなので、さくっと原著論文を投稿してしまいたい。

夕方、帰宅前の野外調査に出かける間際に明日が締め切りのレポートを持って質問にくる学生が多数。2週間前に要再提出で返却しているのに締め切り直前に修正しても間に合わないと思うけど?

琴ヶ浜と増穂ヶ浦に行ってきた [日常]

朝一番にインターバル撮影中のカメラの交換作業を終わらせて、能登小旅行の準備にとりかかる。GW中に訪問しなかった琴ヶ浜と増穂ヶ浦を目指して北上。とあるイベントで増穂ヶ浦を利用するので、その下見のついでに琴ヶ浜も訪問して、富来漁港の回転寿司でお昼ご飯を食べる予定。ネット情報を調べてみると、結構、お客さんが多いようなので、開店時間の11時に到着するように自宅を出発。

途中、志雄PAで小休止して、海浜植物を観察。ハマヒルガオの白花、ハマエンドウ、マンテマ、ブタナ、シャリンバイなどが咲いていた。道路沿いには、オオキンケイギクが目立つ季節になってきた。その後は最初の目的地まで移動。西山で降りて、あとは下道をのんびりと移動。何度かアオサギが水田で採食中だったけど、カメラを準備していなかったので、撮り逃してしまった。11時少し前に到着。開店前にすでに私たち以外にも客が来ていた。とりあえず開店までは漁港内を散策して、並んでいるイカ釣り船などを見る。

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白花のハマヒルガオ

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オオキンケイギク

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漁港内の漁船

開店時には私たちを含めて3組だったので、余裕で座ることができた。子供用にセットメニューを一つ頼んで、あとは適当に地元の魚を中心にタッチパネルで注文する。生サバの握りずしは珍しい。ヒラマサがおすすめだったので、こちらもいただく。イワシやアジもおいしかった。もう少しシャリが多い方がバランス的に好きだけど、コストパフォーマンとしては十分。能登方面に行く先には、また立ち寄ってみたい。ただ、帰宅後にお店のサイトをチェックしたら、アカガレイを食べておくべきだったようだ。アカガレイなんてアピールしてたかな?

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1,200円のセット

30分ほどで食事を終えて、琴ヶ浜へ向かう。途中、ヤセの断崖にも立ち寄り、風景を楽しむ。歩道沿いに柵が設置されていたけど、かつては崖の近くまで行くことができたらしい。ハマボッスに金色のコハナバチが来ていた。アカガネコハナバチだろうか?琴ヶ浜は初めて訪れたつもりだったけど、5年前の8月に能登方面のアカテガニ調査に同行した際に立ち寄っていた。そうか、ここが琴ヶ浜だったのか。きちんとメモしておかないと忘れてしまう。砂浜にイカの甲が落ちていたので、自宅のカタツムリように拾っておく。子供がコオニビシらしきものを拾ってきたので、講義用に確保する。あんまり近所の海で見かけないんだよね。帰り道、アスパラガスがあると思ったら、キジカクシだった。

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岩場にイソギンチャクがいっぱい

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ハマボッス

その後、目的地の増穂ヶ浦に移動。琴ヶ浜もきれいな海だったけど、こちらも透明度が高くて、穏やかな海。季節外れだけど、波打ち際には多数の貝殻が打ち寄せられていた。これは確かに石川県にいるなら、もっと早くに訪れておくべきだった。20年ほど前にマコリンに「石川県出身なのに増穂ヶ浦に行ったことないの」と言われたことを思い出した。日本の渚にもでてくるもんなあ。その後、しばらく貝拾いを楽しみながら、散策。うちの子供は貝殻ではなく、ハマトビムシを夢中で採集していた。わたしもフグの死体や打ち上げ海藻をひっくり返して、海浜性のハネカクシなどを観察していたので、あんまり変わらんか。

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増穂ヶ浦

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波打ち際の貝殻

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貝殻の下にいたハネカクシの仲間

帰りにスーパーでお土産用の海産物を購入して帰宅。夕飯はグリルで焼きサザエをいただいた。

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海辺にもカタツムリ [日常]

午前中はザリガニ釣りに出かけたけど、前回の河川清掃からそれほど時間が立っていないせいか、まったく姿が見られなかった。仕方がないので、浜辺のハマヒルガオ、コウボウムギ、ハマナスなどを観察しながら、海沿いを歩く。海辺に飼育中のカタツムリの餌になりそうなコウイカの甲が落ちていないか探していたけど、見つからず。日曜日の朝市でコウイカ1つ買って、乾燥させる方が早いか。

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子供が「あ、カタツムリ」というので、「いやいや、海にカタツムリは…」と思いながら見ると本当にカタツムリだった。こんな海沿いの場所で何をしているのだろうか?1匹だけならともかく、何匹も周辺をウロウロしていた。川から流されてきて、他に行き場所がなくて個の周辺にいるのだろうか。確かに野菜くずなどは流れてくるので、ある程度の餌は確保できそう。しばらく周辺を散歩して、ミヤコグサ、トベラなどを撮影。トベラは講義資料として使うので、訪花昆虫がいる瞬間をおさえておきたい。

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帰宅後に査読仕事を終わらせたので、とりあえず手持ち分はなくなった。けど、来週は金曜日が月曜講義のスケジュールなので、月、火、水、金と講義。朝から野外調査に出かけられる日が木曜日しかないので、天気がちょっと心配。今のところ、何とか持ちそうなので、うまく乗り切りたい。

夕方、能登産のカタハ(ウワバミソウ)をいただいたので、茹でておく。林業試験場で見かけるものより、ずっとサイズが大きいなあ。油揚げと一緒に炒め煮にする予定。

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サイハイランが咲きだした [日常]

朝から定例の角間調査に出かける。暑くなりそうだったので、5時起きで自宅から調査地へ直行。早朝だと30分くらいで到着。6時前から調査を開始して、のんびりと調査路沿いを歩いていく。空気がひんやりと涼しい。まずはフェノロジーの調査対象を見ながら、歩いていると、ギンリョウソウにトラマルハナバチが訪花していた。写真を撮ろうと近づきすぎたら、逃げられてしまった。ギンリョウソウは先週の方が咲き始めのきれいな花が多かった気がする。今週は新しく開花した花は少なそう。

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ギンリョウソウはもう終わり

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歯磨きチェック用の鏡が便利

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カナヘビが日光浴

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トレイルを歩いていた

先週はまだキンランの花が残っていたけど、今週はすっかりなくなっていた。ギンランは果実が付いていた。サイハイランが咲く時期なんだけど、トレイルで見かけないなあと思っていたら、草刈り中にチマキザサの中で2株咲いていた。まだ花粉塊も残っていた。途中、みかけたアマドコロはさび病だらけだったので、隣の研究室のサンプル用に持ち帰る。この周辺の個体はほぼすべて感染している。

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花が終わったギンラン

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チマキザサの藪の中のサイハイラン

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アマドコロ

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ツタウルシ

早朝から調査したおかげで、昼過ぎには予定の調査は終了。しかし、5月中旬だというのに暑い。車に戻り、コンビニに立ち寄って、植物園で昼食を食べてから、大学に戻る。さすがに5時から動いていると疲れますな。

科研費報告書にミスがあったので、修正して再提出。所属を修正しないといけないのだった…。きちんと事務メールを読んでいないのがバレバレ。その他、事務手続きをいくつか終わらせて、今日は終了。来週から火曜日にも講義があるのと、金曜日が月曜講義になるので、一日動ける日は木曜日のみ。雨が降らないことを祈りたい。

卒論が二つ公開された [日常]

過去の卒論を修正して投稿していた論文が掲載された石川県立自然史資料館研究報告を受け取る。1つはこちらに来て3年目に当初の研究計画とは大幅に変更したものの、何かの卒論が失敗したときの保険で集めていた自動撮影カメラの撮影データをまとめた加藤さんの卒業論文。もう一つは2年目に鳥を研究したいとやってきた山川さんの卒業論文で、ICレコーダーを利用した鳴き声の自動録音データとスポットセンサスのデータを比較した研究。いずれも石川県林業試験場を調査地として利用させていただいた卒業研究。

 加藤利輝, 北村俊平*. (2016) スギ人工林の間伐は中・大型哺乳類の出現頻度や活動時間に影響を与えるのか? 石川県立自然史資料館研究報告 6:5-13.

 山川将径, 北村俊平*. (2016) 石川県林業試験場の森における鳥類記録手法(音声録音とスポットセンサス)の比較. 石川県立自然史資料館研究報告 6:15-24.

目次情報などは、石川県立自然史資料館のサイトに近日中に公開される予定。
http://www.n-muse-ishikawa.or.jp/motto/publish.html

この雑誌、石川県の自然史情報に関する論文が毎年、いくつか掲載されているのだけど、CiNiiとかでヒットしないので、ここでも紹介しておこう。そのうち、PDFファイルももらえるはずなので、必要な方はメールで別刷り請求してください。昨年度卒論の大学ビオトープの植生調査、角間の里山の開花フェノロジー、林業試験場のヒメアオキの果実消費の自動撮影ネタも今年は継続研究の予定はないので、3つともこの雑誌用に修正して、さっさと公表してしまおう。問題はこの雑誌に投稿していない卒論ネタをどうまとめて、公表していくのかというところ。もうちょっと卒論をまとめる段階で、投稿論文に近い形式にまで整えていくのがよいのだろうけど、まだまだ関連文献の読み込みが足りない点を解消しないと難しそう。大学院に進学希望の学生がもう少し増えないと難しいかな。

角間もいろいろ咲いてきた [日常]

朝から角間のフェノロジー調査と大学院生の調査区の設定に出かける。今年は真面目に群集レベルの開花フェノロジーデータをとるわけではないけど、昨年、覚えた植物の記憶を上書きするためにトレイルを歩く。トレイルの入り口はタニウツギのピンクの花とミズキの白い花が満開だった。去年は確認し忘れたけど、今年はキンランが咲いているのを確認。一昨年も同時期にキンランが開花している写真を撮影していたけど、別の個体のように見える。ある個体では、大きな毛虫がキンランの葉でお食事中。今日はサイハイランは見かけなかったけど、まだ開花していないのか、単に見逃してしまっただけか?その他に白い花が咲いたランを見かけて、すぐに名前が出てこなかったけど、これギンランですな。過去に開花記録はあるけど、わたしがここで見たのは初めて。

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先日、能登で見かけたクルマバソウみたいな雰囲気のオククルマムグラが咲いていた。去年の調査で見たっけな?マムシグサの花はほぼ終了して、茶色くなりつつあった。ギンリョウソウも結構たくさん花序があがってきていた。まだ開花していない花序が多かったので、トラマルハナバチなどは見かけなかったけど、そのうちやってくるでしょう。今日の森の中は意外と乾燥していて、カタツムリやナメクジには出会えず。

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週末はエディター仕事と査読三昧の予定。GW前半に終わらせておきたかったけど仕方がない。

畑に野菜苗を植えた [日常]

まだ風はおさまっていないけど、今日しか都合が合う日がないので、畑用の野菜苗購入にでかける。8時半の開店前から結構な数の人がいて、店外に並べてある野菜苗を選んでいた。とりあえず、トマト2本、ナス2本、ズッキーニ3本、小玉スイカ3本、小玉カボチャ1本、枝豆18本、ピーマン6本、インゲン6本の苗を購入。トマトは植えなくても、去年のタネから勝手に生えてくることを期待して、購入数を控えめにしておく。コゴミとかギョウジャニンニクの苗も売られていた。

山菜シーズンで、コシアブラ、タラノメ、ウド、カタハ、イラクサ、ワラビ、フキなどメジャーなものの他にもなにやらよくわからないものもあった。ついでに食料品も買い出しして、いったん帰宅。荷物を置いて、自宅近くのホームセンターでマルチ止めやラッカセイやバジルなどタネをまくものをいくつか購入してから帰宅。ちまきを食べてから、作業開始。まずはマルチ止めで少し浮き上がっていた場所を押さえる。ここ数日の強風の影響でかなり浮き上がってしまったか所もあるけど、どうにかなりそう。

1時半ごろにいったん作業をやめて、ソバで遅い昼食。しばらく休憩して、残りの苗を植える。スペースが余っていたので、追加でトマト2本とトウガラシ2本、さらにコンパニオンプランツとして売られていたナスタチウムを2本購入。こちらはナスの根元に植えた。というわけで、今年は、タネまきしたのが、オクラ、インゲン、ラッカセイ、苗を植えたのが、ナス、ピーマン(赤、黄、オレンジ、緑)、ミニトマト、ズッキーニ、カボチャ、スイカ、エダマメ、インゲン。プランターにコリアンダー、イタリアンパセリ、スイートバジルなどを植えた。これからしばらく水やりが大変だ。例年、いくつかは虫にやられたり、枯れてしまったりするので、しばらく様子を見て、空いた場所に追加で植えるものを考えよう。

明日は角間で開花フェノロジー調査。2週間ぶりなので、ずいぶんと変わっているだろう。今年度も少額だけど金沢大学との共同研究費がもらえたので、交通費と学生のアルバイト代くらいは出せそうなのでよかった。

雨上がりのカタツムリたち [日常]

雨上がりの早朝に自宅で飼育中のカタツムリたちを採集した場所を再訪。交尾中の個体がいないか探してみる。気温も上がってきたこともあり、前回よりも多数のカタツムリがウロウロしていた。大小さまざまなサイズがいる。前回、採集した個体は黒筋が半分いたのだけど、今日、きちんと数えてみたら、黒筋がある個体の割合の方が少なさそう。みなさんノトマイマイにしておこう。小さい連中は、あまり貝殻模様がはっきりしないらしい。

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飼育個体たちはずいぶんと飼育環境に慣れてきたのか、毎朝の掃除中に飼育ケースから引きはがしても体を引っ込めなくなってきた。毎日、キッチンペーパーを取り換えて、新鮮な野菜を与えているので、元気そう。ただ、一緒に飼育していれば、交尾するというものでもないらしい。

先週はまだつぼみすら見えなかった庭のオモトがずいぶんと大きくなってきた。去年ほどの花序数ではないけど、そこそこの数は咲きそう。ある程度の数は実をつけてもらいたい。

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今年の田植え終了 [日常]

今日は実家の田植えのお手伝い。子供のころと比べるとずいぶんと面積は縮小したのだけど、農作業は継続中。ただ、一枚目の田植えを終えた時点で、田植え機の調子が微妙に悪いので、次の田んぼの準備にかかる前に時間が空く。その間に田んぼの畔の草本などを撮影しておく。オオイヌノフグリとタチイヌノフグリは別々にしか撮影したことがなかったので、花のサイズがわかるように並べて撮影。ヒメヒオウギズイセンやアイリスの中には、しっかりクモがいた。

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田んぼのあぜ道にハマワスレナグサが咲いていた。自宅周辺では、大幅に増えているわけではないけど、消えているわけでもなさそう。去年、咲いていたカラスビシャクは見つけられなかったけど、これから咲くかな。自宅のフジにはクマバチが訪花していた。

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予定の時間よりも遅くなったけど、田植えは無事に終了。天候が悪化する前に終わってよかった。