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手取川上流コース実習引率 [日常]

朝一番にヤマナメクジの子どもたちにエノキダケをあげて、生存状況をチェック。みなさん元気そう。飼育中のノトマイマイたちは、産卵ピークなのか新しく4か所に卵が産まれていた。とりあえず実験室で孵化させてみるか。

今日は実習の付き添いなので、山歩きというよりはカメラマン的な仕事。フィールドワーク用の荷物は減らし、救急セットなどをザックに詰めて、8時40分ごろにバスが待つ駐車場へ移動。学生の出席を確認しつつ、服装チェック。これから山に行くにしては軽装な学生が多い。ガイダンス資料には、どういった活動をするのか書いてあるし、山歩きする場所の周辺環境も調べればわかるはずだけど、1年生だとこんなものか?登山靴を持っていない学生が多いのは仕方がないけど、冬になれば長靴は必須なんだから買っておいとよいと思うぞ。今年は県外からの学生が多いので、その辺がまだピンと来ていないのかもしれない。

学生36名と教員2名で予定通り大学を9時に出発。瀬女の道の駅を経由して、最初の目的地、白山砂防科学館へ到着。雨はほとんど降っていないけど、太陽も全く見えない曇り空。さすがに気温は下界よりも低く、長袖でも肌寒く感じるくらい。館内では、スタッフの解説、3Dシアター、土石流模型実験など、1時間ほど過ごして、次の目的地の百万貫岩へ移動。

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例年、バスを降りて、近くまで歩くのだけど、今年は水量が多かったので、バスから眺めるだけにして、12時前に市ノ瀬ビジターセンターに到着して昼食。下の会議室を開放してもらい、お昼ご飯。天気が良ければ、山歩きの時間を長くしたそうなのだけど、今日は12時半から白山自然保護センターのN上さんに白山や自然保護センターの活動について、クイズ形式のスライドで説明していただき、その後、3グループに分かれて、ビジターセンター周辺でクイズラリー。ああ、クロユリは石川県の花ではなくて、郷土の花でしたな。

わたしはH松さんのグループについてまわる。最初にたまたま捕獲されたアサギマダラに記号をつけて、南への移動を確認した話。その後、夜間に建物の電灯に集まって、そのまま張り付いているヤママユたちを観察。ヤママユを捕まえるとひきまくる学生が多数。モフモフ感とか、この触角のカッコ良さとかわからんかな。ついでに変なところで休憩していたコウモリも観察。どこにいるのかを教えずに学生たちに探してもらったけど、なかなか見つけることができない。コウモリが休んでいる姿をイメージできないから、見つけられないんだろうな。

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その後もアカソ、ツリフネソウ、アケビ、ノブキ、メナモミ、クズ、ドロノキ、トチノキ、マムシグサ、爪石(テドリシジミの化石)、トリカブト、ハクサンカメバヒキオコシ、アキノキリンソウなど開花・結実中の植物を中心に観察する。必ずみられるとは限らない動物のネタをクイズラリーにするのは難しいか。それでも雨上がりでぬれていたので、キノコを見つけたらカタツムリやヤマナメクジを探してみた。散策が終わるギリギリでブナの樹皮を歩くヤマナメクジを発見したので、学生にも見てもらう。ヤマナメクジを積極的に触りに来たのは女性が多い。まあ、メモを取っている様子を観察していても、うちのグループでしっかり記録していたのは女性が多かった。

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その後は最終目的地の手取川ダムの見学。私たちが来る前に小学生が授業の一環で訪問していたらしい。まずは見学者向けのDVDで概要を押さえてから、建物内を見学して、操作機器の説明などをうける。今年は梅雨に雨が少なかったこともあり、先日の台風の時でも余裕だったらしい。その後は野外に出て、放水している様子やダム湖を見学して終了。帰りのバスからは道路際に出てきたニホンザルの群れを観察することもできた。

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17時過ぎに大学に到着して、解散。雨が降らなくてよかった。

集中講義二日目 [日常]

昨夜、飲み会を終えて帰るころにはほとんど雨がやんでいたので気が付かなかったけど、石川県でも雨はかなり降った様子。畑がすっかり水浸しになっていた。忘れないうちにオクラを採集しておく。二日間とらないと大きくなり過ぎてしまったものも多い。

忘れないうちにメールの転送設定を済ませておく。これで安心。今日の講義は9時開始なんだけど、移動時間が朝の渋滞とかぶることをすっかり忘れていた。もう30分、開始を遅らせたほうがよかったかもしれない。今日はペストにはじまり、日本脳炎、マラリアなどさまざまな伝染病を媒介する動物、特にカにかかわる話。ちょっと不思議なんだけど、意外とこういった媒介動物の研究は進んでいるようで、進んでいないことも多いらしい。予定通り2コマの講義を終えて、今回の集中講義は終了。どうもありがとうございました。学生よりも教員の方が楽しんでいたような気がするけど、まあ、いいか。

午後は卒研生と一緒に角間の自動撮影カメラの確認作業。今週はほとんど雨だった影響か、あまり動物は撮影されていなかった。そろそろ果実も終わりかけなので、別の植物を対象にするか、ちょっとデータ整理してみて考えよう。雨が続いて、キノコがずいぶんと増えていた。なかなか昨日の講義で見せてもらったようなショウジョウバエだらけのキノコは見つからないなあ。

明日は雨でもよいけど、明後日は白峰方面に出かける実習の引率なので、天気がもってほしいところ。

集中講義初日 [日常]

週末に職場のメールサーバーの更新作業があったので、朝一番にメールソフトの再設定。メールをチェックしてみて、特に問題なさそうと思っていたけど、Gmailへのメール転送の再設定を忘れていて、夜に帰宅してから困ってしまった。今日は能登島実習と一年生向けの実習の初日だけど、朝からかなり雨が降っている。とりあえず移動はするんだろうなあ。

午前中は連休中に返事できなかったメールの返信。だんだん雨が激しくなってきたけど、午後の集中講義のお茶菓子を買いに近くの和菓子屋さんへでかけて、ついでに昼食も購入してくる。今日の午後から大学院生向けの二日間の集中講義。今回は金沢大学からT野さんに来ていただいて、キノコの胞子媒介とか、伝染病のベクターとなる蚊の話など、昆虫の個体群生態学に関連した話題提供をしていただく。大学院生向けの講義だけど、今年度は単位が必要な大学院生は2名しかいないので、関連分野の4年生や外部にもちょっと宣伝して、12名ほど確保。そういえば、先日の菌学会で、うちの実験室生まれのヤマナメクジたちの研究が最優秀賞をもらったらしい。めでたい。

今日の前半は昆虫による胞子散布の話、後半は毒キノコの毒の意義についての話題。胞子散布の話はエコリサの論文は読んだことがあったのだけど、本人の解説を聞くのはやはりわかりやすい。ただ、ほとんど英語のスライドだったので、専門用語がわからないと学生たちにはちょっと難しかったかもしれない。後半は先行研究を紹介しながら、毒キノコの話。毒の分布が時間的・空間的にどのように変化しているのかなどは最近、結構調べられているらしい。最近の研究室の卒研や修論の内容を絡めながら紹介していただいた。個人的には、毒のある果実は興味を持っているので、その辺を比較しながら聞けて面白かった。

夕方は近くの飲み屋さんで3時間ほどうだうだと話して、解散。

ようやく見つけた [日常]

今朝は朝から写真とにらめっこして、データ入力作業。久しぶりなので略称を忘れていたけど、しばらく集中して作業して、ようやく勘を取り戻す。お昼前にエコリサからのメールがうちの大学のサーバにはじかれているとの連絡。エラーメッセージを見ると送信側メールをスパム扱いしているようす。今週、メールサーバーの更新作業があるとの連絡が来ていたけど、週末のはずなんだけどな?なんで、先週まで問題なく届いていたメールが急にスパム扱いされるわけ?ネット上に公開しているメールアドレスは大学アドレスだけになっていたので、エコリサ業務用のメールアドレスを一つ追加して対応。査読依頼を送った人からの問い合わせだったので、素早く対応。お手数おかけしました。

うちの研究室では、哺乳類のモニタリング調査や果実消費者の観察にFieldnoteシリーズを愛用していて、テーマによっては、卒論で大量のjpgファイルを処理している。デジカメの設定さえ間違えていなければ、撮影時刻はExif情報に記録されているので、Exif情報を編集できるフリーソフトを使って、テキストファイルに情報を取り出している。あとは撮影時刻に含まれるスラッシュや空白をカンマに置換して、フォルダ名、ファイル名、年、月、日、時間、分の情報をバラバラにして、エクセルに取り込んでいる。こうしておけば、学生でもピボットテーブルで、簡単な集計表は作ることができし、手入力する時間とミスを省くことができる。

Fieldnoteにくわえて、去年から動画撮影用のLtl-Acornシリーズを導入して使っているのだけど、こちらの出力はaviファイル。上記のフリーソフトでは対応していないけど、これまではそれほど大量の動画撮影データはなかったので、手入力で済ませていた。今年の卒論テーマでは大量のaviファイルが対象になるので、どうにかして撮影時刻の手入力を避けたいと思い、適当なソフトを探していた。ただ、あんまり需要がないのか、検索の仕方がまずかったのか、適当なものがヒットしなかった。プロパティには撮影時刻などの情報があるので、それを取り出せるはずなんだけどなあと思いながら、しばらく放置していた。

ただ、そろそろデータ解析にも取り掛かる準備が必要なので、ちょっと真面目に探してみた。何度か検索してみて、ファイル名のリネームソフトで、プロパティ情報をファイル名にするようなものがあればよさそうだということに気が付いて、「avi リネーム プロパティ」で検索してみて、それらしいものを発見。まずは自分のPCで10個くらいのファイルで試してみて、その後、学生のデータで動作確認してみる。これならうまくいきそう。何かあるはずだからと、手入力するのを待たせておいてよかった。何も撮影されていないだけのファイルが多いので、時刻データを一つずつ手入力する手間が省けそう。

明日は定例の角間調査。ずいぶんと涼しくなってきたので、山歩きは楽しそう。

今年もミズアオイが咲いていた [日常]

朝から近くの海岸沿いの水路へミズアオイの観察に出かける。去年はもう少し早い時期に出かけていたけど、先週はそんな余裕はなかった。海岸へ向かう途中で、コンビニに立ち寄り、餌用のさきいかを購入。海岸へ向かう車が結構いたけど、スマホ片手にウロウロしている人もいるので、ポケモンか?

春に水路掃除をしたはずだけど、すでに大量の砂が積もっていた。水が少し濁っていたけど、ザリガニがいるのが見える。これなら釣れそう。先にミズアオイを確認して、記録写真を残しておく。となりのカヤツリグサ科はサンカクイか?一緒に咲いているベロニカはどう見てもオオカワヂシャだよなあ。講義用の写真が欲しかったので、撮影しておく。この近くで記録があるので、流れてきたのだろう。

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子供と二人で1時間ほどザリガニ釣り。今年はタモ網を持ってきたので、釣り落とした個体が少なく、14匹ほど捕まえた。結構、立派な大きさの個体もいたけど、この夏にこれだけ大きくなったとは思えないし、上流から流れてきたのか?それとも春の水路掃除のころにはどこかに隠れていたのだろうか。今日はたくさんとれたので、子供もしっかり触って遊んでいた。ミズアオイも回復してくるくらいの、水路掃除の適当さがちょうど良いのかもしれない。ちょっと驚いたのは、私たち以外にも別の親子連れがザリガニ釣りにやってきたこと。ネット情報だとこの近くの池でザリガニ釣りという情報はあると思うけど、この水路を狙ってくる人は少ないと思う。

帰宅後、急に冷たい水にした影響か、弱った個体がいたので、泥抜きが不十分だけど、湯がいてみる。こちらも記録写真を残しておく。

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畑のコンポストを増設するために前回、土をかけて堆肥化を進めていた場所を掘り起こし、中の堆肥を畑にバラまく。土を掘り進めるうちに立派なジャガイモを発見。芽がでてしまい、食べずに捨てたジャガイモからできたらしい。地上部は完全に枯れてしまっていたので、気が付かなかつた。20個くらい立派なジャガイモが収穫できた。畑のニンジンを丸坊主にしてしまったキアゲハの幼虫は自宅で飼育中。セロリやパセリもわざわざ購入してきて、あげてみたけど、ほとんど食べなかった。今はミツバを与えているけど、ニンジンほど好きではなさそう。

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シロソウメンタケを見かけた [日常]

木曜日に出かけることが多いけど、昨日は雨だったので一日延期した定例の角間調査にでかける。低い雲が気になったけど、晴れの予報を疑わずに何も持たずに調査に出かけたのが失敗だった。きちんと雨雲レーダーを確認しておくべきだった。調査地に到着して、最初の調査対象で作業中にぱらついてきて、だんだんと激しくなる。く、車にカッパも折り畳み傘もおいてきてしまった。ただ、比較的明るいので、しばらく木の下で雨宿りして、やりすごす。道端のカラムシを食べているのは、フクラスズメの幼虫か。写真を撮ろうと近づいたら、殺気を感じたのか、頭をブンブン振り回していた。

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地面から何やら白い物体が生えているのが見えたので、近づいてみる。もやしみたいだけど、シロソウメンタケか?道沿いにスズメバチの巣があった場所はどなたかが撤去してくれたみたいなんだけど、別の場所に新しく営巣していた。こっちの方が調査地に近いからいやだなあ。しっかり木の洞が占領されていた。

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あまり果実は食べられていなかったけど、今朝も一瞬、ヒヨドリが来ていたようなので、もう少しカメラの設置を継続することにする。ただ、他にも結実個体がたくさんあるから、ここに来るかというと微妙かも知れない。大学キャンパス内でもカメラを設置していない個体が先に食べられてしまったけど、ようやく調査中の個体にも鳥がやってきている様子なのでもう少し辛抱してみよう。

2年前の6月にうちの研究室にやってきたヤマナメクジNo.7がお亡くなりになっていた。ここ10日間ほどあまり餌を食べておらず、昨日も隙間でじっとしていたので、ちょっと気になっていたのだけど、寿命だろうか。ちょうど、一年前に産卵した卵から産まれた子供たちは今年の卒研テーマとして、活躍中。先月、同居させたときに交尾したのかどうかわからなかったので、埋める前に解剖してみたけど、卵は見つからず。ただ、こんなにきれいに外側がすっぱりと外れるとは知りませんでした。

8月下旬から空いている時間はほとんど調査プロポーザル書きとインドとの共同研究申請書を準備することに費やしていたので、その他の仕事の優先順位を下げていたので、これからしばらくは放置していた仕事を集中的にこなしてしまいたい。ただ、書類書きのために霊長類の食性関係の論文はかなり読んだので、12月の集中講義でいかすことができるように資料をまとめておこう。

県内でもミズアオイが咲き始めた様子。去年も今頃に観察した場所でも開花しているとの情報を見かける。そろそろウンランとかも咲いているので、海岸植物を観察がてら、ザリガニ釣りに出かけてみよう。

カタツムリの精莢と恋矢 [日常]

昨日の朝、研究室に来てみるとカタツムリ飼育ケースのミズゴケ上に白い物体が落ちていた。餌に入れているイカの甲から何か落ちたのかとも思ったけど、生き物のようにも見える。恋矢ともずいぶんと形が違う。先端が柔らかいけど、残りは骨っぽい。何か生物由来の物質のようで、寄生虫かと思ったけど動かない。写真を撮影して、とりあえず標本用にアルコール保存しておく。

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後日、FB経由でHさんに精莢と教えてもらった。本来は相手に渡すものなので、交尾を失敗したということらしい。なるほど、これで精子を相手に渡すのか。見たことがないと思っていたけど、科学のアルバムのカタツムリを引っ張り出してみるとしっかり写真がのっていた。

今朝は恋矢が落ちていた。一緒に写っている個体に刺さっていたのか?こちらも回収して、講義用にアルコール保存しておく。あとは交尾中の写真があれば、説明力がぐっと増すので、撮影したい。けど、なかなかタイミングが合わない。わたしが帰宅した夕方以降に交尾活動を行っているみたいだなあ。自宅で飼育中には全くそんな気配はなかったのだけど、6個体同居させてからは頭瘤を出している個体を見かける頻度が高い気もする。おかげで研究室の学生たちには一通り、観察してもらった。

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その後、別の個体が産卵していたので、こちらは個体識別して、卵を隔離しておく。50個くらいはありそう。

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カタツムリが産卵した [日常]

午前中は学生とともに定例の角間調査。あんまり果実は食べられていないようす。そのまま干からびてきたものも多い。うーん、さすがに他の果実が熟してくるとあまり食べられないのか?ただ、これから結実してくるであろう個体も多いので、もうしばらく観察を続けてみよう。それにしてもクズが多い。

4月下旬から自宅で飼育していたカタツムリたちを大学の研究室に引っ越ししたのが8月下旬。生活環境を改善して、ガラス水槽で6個体を同居させてから、かなり活発に活動していた。しばらくして落ち葉の中で眠り込んでいる個体ばかりになったと思ったら、いつの間にか産卵していた。他の個体も結構潜り込んでいるので、とりあえず別の場所に隔離。ついでに数を数えてみたら、100個くらいあった。1個体分にしては多いか?潜り込んでいたのは複数個体いたから、なんとも言えない。でも交尾していたかな?

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