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宿題を一つ仕上げた [日常]

28日が締め切りの書評を書きあげるべく、いただいた本を繰り返し読んでは修正して、ようやく完成。朝一番に送付。締め切り前に仕上げることができてよかった。同じ研究室に3年間はいたはずなのだけど、この本を読んで初めて知ったことも多い。いろいろな形でみんなつながっていたんだなあ。

今回の冬休みはあまり研究室に来なくてもよさそうなので、ヤマナメクジたちの世話を終わらせておく。2014年に研究室にやってきた大型個体たちもまだまだ元気にしており、普通に数年は生きる生物みたい。もちろん、交尾回数とも関係するかもしれないので、複数個体を同居させているとよくわからんけど。寒さには強いようで、ちびっ子たちや大型個体も元気にナメコを食べていた。大型個体はあまり気にしないようだけど、ちびっ子たちはナメコのぬるぬる部分が苦手な様子。

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ようやく明日から去年の卒研データの投稿準備に取り掛かることができそう。結局、もう少し手直ししようと思いつつ、ギリギリまで時間がとれないことを数年繰り返しているので、来年の卒論は終了した段階でさっさと投稿しまった方が効率はよさそう。でも卒論の時には、これでいいかと思ったものが、今読み直すと微妙な表現もあるので、冷却期間を置くことは大事なのは間違いない。まあ、日本語だから余計に気になるのだろうけど。

注文していたゴミムシダマシ図鑑が届いたので、パラパラと眺める。素晴らしい写真がたくさん並んでいて、見ているだけでも楽しい。野外で見かけたり、インターバル撮影に記録された連中も掲載されているんだろうなあ。おまけのカレンダーはクワガタとゴミムシダマシだったので、クワガタのカレンダーはプレゼンとして、ゴミムシダマシのカレンダーを自宅に持ち帰る。好評だったので、居間に貼ることになった。うちの子どもはニジゴミムシダマシ系の色合いが好きらしい。

先日、投稿して1日リジェクトされた共著論文は次の雑誌も投稿してから2週間後にエディターリジェクトされたとの残念な連絡。この雑誌は個人的にも好きだけど、半分はエディターリジェクトしているらしい。いくら充実したサンプリングの種子散布ネットワーク分析でも、1か所だけだとインパクトは弱いか。まあ、次にトライしましょう。

今年最後の野外調査 [日常]

晴れていたので、朝から林業試験場に出かけて、哺乳類調査用のカメラを回収。雪は大したことがないけど、それほど頻繁に確認に出かけることができるわけではないので、今日で撤収。5年目になって新しく撮影された動物はいないけど、ニホンザルの群れの撮影頻度は間違いなく高くなっている。山にいた群れが押し出されてきたのか、それとも人里に慣れてきたのかわからないけど、去年と比べても出現頻度が高い気がする。

落葉して明るくなっている場所もあるけど、あまり天気がよくなかったこともあり、センサーは問題なく作動していた。サクサクと歩いていたら、目の前のカモシカに気が付くのが遅れて、怒られた。いつも見かける個体だけど、今日は1頭だけでウロウロしているらしい。回収時にチェックした限りでは、ニホンジカが一度撮影されていた。あとは定番のイノシシ、タヌキ、テン、カモシカ、ニホンジカでクマは今月はなし。でもまだ冬眠していないんだろうな。

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林業試験場内に食べ残されているマムシグサはさすがにすべて倒れてしまった。まあ、スカスカだから水が抜けてくると倒れるようになっているのだろう。1個体だけ赤くならなかったけど、色はそのままだった。何か色素が足りなかったのだろうか?フユイチゴが残っているけど、もうちょっと量があればなあ。ヒヨドリジョウゴは全く食べられている様子がない。

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研究室に戻って昼食を済ませてから、角間に出かける。こちらもマムシグサはすべて倒れてしまった。カラタチバナ、ヤブコウジは赤い実をつけているけど、シロダモやムラサキシキブの果実はほとんどなくなった。木の上から食べられるのか?林床の草本が枯れてくると、今まで埋もれていたものがいろいろ見えてくる。こんなとこにもマムシグサが生えていたのか。帰りに植物園によって、周辺の果実を撮影。あんまり食べられていない様子。明日以降は天気がいまいちなので、今年の調査は今日で最後になりそう。

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霊長研打ち合わせ [日常]

先週からの出張シリーズの最後は霊長類研究所での科研費打ち合わせ。JRの運行状況と天気予報をチェックして、電車の遅れがないことを確認。朝食後、最寄駅から小松に移動する。さすがにこの時間帯は高校生が多い。特急に乗り換えて、米原を目指す。米原で新幹線に乗り換え、名古屋で岡山からきたFさんとなぜか広島から移動してきたKさんと合流して犬山に移動。移動中の車内でいろいろと情報交換を進める。予定通り11時15分に犬山に到着。駅前でIさんに車で拾っていただき、霊長類研究所に移動。えーと前回は2013年の春に来たので、3年半ぶりくらいにやってきた。こちらも暖かいらしく、コートがなくても十分ポカポカ。到着後は早速、Yさんを交えて先月のマレーシアでのお役所巡りの状況報告。必要な書類をこちらでも準備してもらって、まとめたものを申請してもらうことにする。来月末が申請締め切りのはずなので、それまでには書類をしっかり準備しておくことになる。

次に大事な来年度の調査スケジュールの候補を確定させる。8月から9月にかけてのいずれかで2週間程度、予定を確保する。えーと、例年のオープンキャンパスは第一土曜日だから、その次の日曜日からなら、移動できなくはないか。月曜日の試験を早めに終わらせて、採点しないといけないか。例年はお盆明けに採点締め切りがあるから、その辺をどうしたものか悩ましい。ただ、8月後半に調査となると9月の大学院入試対応があるので、それはそれで難しそう。やはり8月前半に調査か?

その後、今年度予算で購入すべきものや足りない消耗品などの確認。さらにこちらの研究室で埋もれていた調査用具の確認や未使用のサンプルで共同研究として使えそうなものを見せていただく。いろいろと使えそうなデータはありそうだけど、予備的に分析してもらって確認することになりそう。去年のウガンダのサンプルは今年度中にいろいろな分析結果が出そろいそうなので、その結果を踏まえて、調査項目などを多少、修正して対応するか。

おやつや大根寿しをつまみながら、2時間ほど打ち合わせして、食堂で昼食。メニューは1つしかないけど、ご飯とみそ汁は各自というシステムいいなあ。ある程度、人数が多くなると難しいのだろうけど。その後も今年中にやらなければいけないことを確認して、打ち合わせ終了。証拠写真が必要な人もいるので、みなさんで写真撮影してから、犬山駅まで送っていただき、名古屋へ移動。移動中は夫婦間の会話やロボット掃除機について意見交換。そうか、ロボット掃除機、そんなに便利なのか。クリスマスプレゼントに一台買うか?

明日はちょっと早めの研究室の大掃除。

生態学会理事会初参加 [日常]

来年度から生態学会の理事会に出席する必要がありそうなので、今日はその業務内容の確認のためにオブザーバーとして参加。北陸新幹線ができたおかげで、余裕で東京に日帰り出張できるようになったのはいいんだか、悪いんだか。

新幹線で移動中の車内は、出版されたばかりの「野外鳥類学を楽しむ」を読む。21名の執筆者中、わたしが在籍していた2006年4月~2009年3月にかぶっているのは半分くらい。研究室の初期メンバーが学位を取得し始めたころで、成果がようやくでだしたころ。研究室の構成員のユニークな点は、大学院生のほとんどが他大学から鳥を研究したくて進学してきており、外部進学者の割合が非常に高い研究室だということ。私が所属していた大学院も半分くらいは外部から進学してきた人たちだったけど、それよりもずっと高い割合を占めている。もちろん、鳥類を対象としていた人が多いけど、種子散布や哺乳類が専門の人もいて、研究対象やテーマも幅広い。通読するには、それなりに時間がかかるかもしれないが、興味のある分野から読んでみればよいと思う。

上野で乗り換えて、秋葉原の首都大学の会議室に移動。秋葉原で降りたのは多分、初めて。すでに別の内容で打ち合わせていたメンバーにご挨拶して、話に加わる。うう、いろいろと課題は山積みのようす。事前にMLで議題に上がっていた内容についても簡単に話してもらう。今年は運営部会からほぼ外れていたので、あまり大変な業務はまわってきていないけど、裏でいろいろと大変だった様子。

昼食をはさんで13時から理事会に参加。来年度にまわってくる仕事もありそうだけど、大変そうなのはアンケート調査結果の集計作業か。そもそも最初にどういった形のアンケートにするのか、事前に慎重に検討しておく必要がありそう。クロス集計するくらいなら簡単だけど、あんまり複雑な解析とかにしなくてもよいといいのだけど。14時45分で前半が終了して、15時から後半戦。予定の17時までいろいろと意見交換。本当に4時間もかかるのか。こりゃ資料を準備するのとか大変そう。

夕方は近くで懇親会に参加して、その他の意見交換など。来年以降に持ち越しとなった課題もあるので、その辺はうまく時間を作って対応していきたい。終電で帰宅して、12時前には自宅にたどり着く。さすがに疲れたのですぐに寝る。そろそろ年賀状を印刷しないといけないのだけど、明日はまだ無理だな。でも写真の選定くらいはしておきたい。セキショクヤケイの写真を使うか、自動撮影カメラで撮影されたキジ科鳥類とかにしてみよう。

二番穂を食べるスズメたち [日常]

来週の講義資料は仕上げたので、あとは最後のセミナー資料の準備。ここ数年、種子散布距離や実生の運命など、質的な要素に関わる研究を継続してきたので、そちらの成果をまとめて話すつもり。図表を新しく作成しなおしたり、写真を入れ替えたりして時間が過ぎる。

昼食後、外がやたらと騒々しいので、ブラインドからのぞくと、隣の田んぼの二番穂を食べにスズメの群れがやってきていた。二番穂の成長状態が良くて、すっかり大きくなっていたけど、こうやって食べつくされていくらしい。結構、たくさんいるので、ブラインドをあげて撮影してみた。ファインダー越しにのぞくと食べているところがしっかり観察できた。普段、何気なく見ていたけど、撮影して数えてみたら200羽くらいいた。まあ、この辺の古い家だと瓦の隙間とかに営巣できる環境が残って居るので、そこそこの数はいるんだろうな。

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次はもう少し天気のよい日に撮影してみたい。

コチャルメルソウの共同研究が受理された [日常]

朝、メールチェックするとリバイスして再投稿していたコチャルメルソウの共著論文が受理されたとのメール。コチャルメルソウの不思議な形の花弁は訪花昆虫を誘引するのではなく、足場として機能していることを示した研究です。石川県林業試験場で2014年4月に予備調査、2015年4月に野外観察と実験処理を行って、筆頭著者の勝原さんがまとめたものです。

Katsuhara, K.R., Kitamura, S., & Ushimaru, A. (in press) Functional significance of petals as landing sites in fungus-gnat pollinated flowers of Mitella pauciflora (Saxifragaceae). Functional Ecology.

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調査中のKさんとUさん

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きれいに実験処理した花序

午前中は晴れていたので、林業試験場に出かけて、マムシグサのカメラのチェック。ほとんど変化はないけど、ちょっとだけ食べられている様子。午後は来週の集中講義の資料の再確認。2013年に霊長類研究所で話した内容に新しい情報を追加していく。ウツボカズラの論文とか、また新しい研究が出ていた。今回は植物よりの参加者が多いと思われるので、動物の情報をできるだけ追加したほうが良いかな。

夕方、卒研生を連れて金沢大学の生態学研究室のゼミに参加。2人に卒研内容について話してもらう。普段のゼミとは全く違う環境で話をすることは、いい経験になるでしょう。ただ、もう少し早めに準備してもらう必要があったか。せっかく、他大学まで出かけて話すのだから、一番面白いところのデータを示すまで解析が進んでいないのはちょっともったいなかった。また1月にお邪魔する予定。