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後期のゼミがスタート [日常]

朝一番でメールチェックすると先日、能登島の実習に出かける前に投稿した論文の査読コメントがもう戻ってきた。2週間で査読結果が戻ってくるとは思わなかったので、ちょっと対応する時間を作らねば。卒業した学生のデータをベースにして、かなり修正したつもりだったけど、考察で先行研究との比較が足りないとの指摘。うん、確かにもうちょっと真面目にデータを拾い上げて、訪問した鳥の種数や果実の持ち去り量を比較することはできるか。というか、本来は卒業研究としてまとめる際に先行研究との比較をしっかりできていないことが問題か。

今週から後期の講義が開始。といっても水曜日からなので、まだ日程的には余裕があるうちに大学農場に設置中の自動撮影カメラを交換。熟し始めた頃は食べられていたけど、最近はほとんど食べられないなあ。その後はヤマナメクジたちの世話をして、様子をチェック。2014年に研究室にやってきた個体で生き残っていた2個体のうち、1個体が死亡してしまったので、大型のヤマナメクジは昨年、秋にやってきた2個体とあわせて3個体になってしまった。まあ、その子孫たちは数十個体いるので、それなりに世話をするのは大変。

午後は後期初めての研究室のゼミ。今回から3年生も参加するので、前期と比べると倍くらいの参加人数。3年生からも積極的に発言して欲しいところだけど、今日は発表する側の準備不足で、ほとんど内容が伝わっていない感じ。その後、これからデータを取る卒研生の一人の調査候補地となる大学ビオトープの植物の開花状況と訪花昆虫などを観察。今はアキノノゲシが咲いていて、セイタカアワダチソウがつぼみを付けていた。アキノノゲシはハナアブやハナバチ、モンシロチョウなどさまざまな訪花昆虫が訪れていた。

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夜は送ってもらったばかりの論文に目を通す。これ直接観察でやったのか。スゴイな。写真もきれいだし、インパクトのある仕事になると思います。というか、わたしも続きの仕事をどうにかせねば。
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能登島丸かじり2017三日目 [日常]

昨日の夜に入浴を逃したので、朝風呂。源泉を引いているらしいのだけど、そのままだとかなり熱い。風が少し強くなってきたけど、それほど台風の影響はなさそう。ただ、7時の町内放送では、火事に注意するようにとの連絡が流れていた。今日の朝食も干物を焼いておいしくいただく。

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荷造りして、車に詰め込み、8時に集会所へ移動して待つ。その後は9時45分ごろまで発表準備を続け、10時前から3班が順番に発表して、1時間ほどで終了。毎年、継続調査を行っているグループや私たちのように久しぶりのグループなどいろいろだったけど、学生がまとめた内容は2泊3日の実習としては、悪くはないだろう。問題は5年間、単位とは関係なしにこの実習を続けてきての成果だろう。基本的な生物相や水質などの情報は蓄積されつつあるので、地域資源の発掘には多少は役立っているだろうか。

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昼食は親子丼を食べて、予定通り13時にバスを見送って帰宅。のはずが、バスに乗ったTAから電話があり、携帯電話を宿に忘れたTAがいるので、探してみてほしいとのこと。宿に向かうとすでに確保されていた携帯電話を受け取る。最後に忘れるなよなー。途中のSAでバスに追いつき、携帯電話を渡す。学生ならともかく、TAが忘れるなよなあ。能登島を出発してから2時間ほどで研究室に到着。長崎地区のみなさん、お世話になりました。

さすがに疲れているけど、3日分のメールをチェック。一つ査読仕事が増えたので、週末に一つは片づけておきたい。実験室のナメクジたちの世話をしてから帰宅。残念ながら、大型個体が1匹、お亡くなりになっていた。このところ餌を食べていなかったのと体重が減少していたのでちょっと心配していた個体。角間で捕獲したのが2014年の10月7日で、3年間ほど実験室にいたことになる。このサイズになるまでにどのくらいかかったのかわからないけど、実験室で産まれた卵から孵化した個体を見ていると1年以上はかなりそうなので、少なくとも5年くらいは生きるのだろうか?

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能登島丸かじり2017二日目 [日常]

6時半に起床して、のんびりとニュースを見ていると、ミサイル発射。その後はそのニュースばかりになってしまう。7時半の朝食後は、3グループに分かれて実習に向かう。わたしたち里山グループはスギ林の調査地へ。まずは毎木調査の説明でガンタッカーの使い方とか、DBHの測定方法や樹高の測定方法の説明。クリノメーターも使いやすい。最初は10m四方の調査区を考えていたけど、人数も少ないので、10m×5mの長方形の調査区を設定して、その中に生えているスギのDBHや樹高を測定してもらう。樹高は高い個体で25mくらい。学生がスギドクガを見つけたので、触らない用に注意しておく。ここのスギはツタウルシがないので、安心して測定できる。昨日、TAが設置しておいた自動撮影カメラを確認するとイノシシ親子が複数回とタヌキが撮影されていた。

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朝食

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焼きたてがおいしい

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樹高計を使ってみる

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オオジャゴケらしい。

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ムカゴイラクサの棘

その後、地面を掘りたいという学生に1mより深いところを掘ってもらう。うちのグループはスポーツに秀でた学生が多くって、体力には自信がありそうだったけど、地面が固いことに驚いていた。そりゃ、ここまで深く掘ることは普通ないよね。人間一人が余裕で入ることができるくらいの土壌断面をしっかり観察してもらう。O層が深さ1cmくらいしかなく、A層が深さ5cmくらいまで。いくつかの深さから土壌サンプルを採集して、一旦、宿に戻って昼食。スギ林にしては落葉が少ないのだけど、すぐに流されてしまうのだろうか。昼食は再びカレー。前に来たときも昼食はカレー2連荘だったかな?

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穴掘りで学生たちの電池が切れてしまったようなので、他のグループよりも少し長めに休んで、午後は尾根の調査区へ移動。こちらではすぐに調査区を設定して、毎木調査に取りかかる。こちらの樹高は高いものでも10mを少し超えるくらい。これだったら、12mの測稈を持って来ればよかったなあ。今更だけど、学生たちは対象樹木の一番高いところがどこかよく分からない様子。そりゃそうか。どの枝がどの樹種か瞬時に判断はできないか。樹種名が現地で判断できないものは高枝切りばさみで採取して、あとで同定してもらう。まあ、ヒサカキ、ネジキ、スダジイ、ヒノキくらいしかないんだけど。ヒサカキがよくわかっていないようす。

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こちらの自動撮影カメラのイノシシは6頭も子供がいた。私たちがくる10分くらい前にキツネが歩いていた。2時間ほどで調査を終えて、宿に戻る。途中、TAがアカテガニを捕獲したので、宿に持ち帰って、他の学生たちにも観察してもらう。

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夕食まではデータ整理を進めて、夕食後は明日のプレゼンの準備。もっと早く眠るつもりだったけど、学生たちが23時ごろまで資料作成していたので、それにつき合って、時々、学生たちの論理構成がおかしくなりそうになると、適宜、助け舟を出して、考察のお手伝い。一日で得られたデータからいえそうなことはそれほど多くはないということが伝われば十分かな。

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能登島丸かじり2017初日 [日常]

早起きして朝食を準備して、7時過ぎに自宅を出発して大学へ。涼しくて気持ちのよい実習日和。研究室に準備しておいた荷物を車に積み込んで、集合場所へ移動。7時45分には参加学生とTAがほぼそろい、予定通り8時に大学を出発。私も車で能登島へ向けて移動。海側環状が結構混んでいて、のと里山海道に行くまでに結構な時間がかかる。今年も能登島の手前のコンビニでおやつを買って休憩して、10時ちょうどに今回お世話になる長崎地区の民宿、浜弥と吉兵衛へ到着。

バスが予定よりも遅れて10時半に到着。午前中の散歩の時間を少し短くすることにして、荷物を宿において、10時45分からこれからの3日間の実習で使う場所を散歩する。3班12名の学生とTAと教員がいるので、目が届きやすい人数ではある。デジカメと双眼鏡を渡して、明日の河川実習で使う川、里山、今日の午後に生き物を探す海を順番に歩いていく。ミンミンゼミとツクツクボウシの鳴き声が響く中を散歩しながら、見かけた生きものを解説していく。ジャゴケやクロモジの匂いを嗅いでみたり、スダジイや枯れかけたアカマツなどを観察してもらう。2014年に来たときと比べるとイノシシの足跡が増えている。明日、里山調査をするメンバーには、ヤマウルシとツタウルシをしっかり覚えてもらう。ネジバナが咲いているけど、これって秋に咲くタイプ?1時間ほど歩いて、午後に調査する海を見てから、宿に戻る。

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昼食は毎年の定番カレーをいただく。13時からは学生たちは海で海藻と生きもの調査の実習。私たちはTAを連れて、明日の里山調査の準備にでかける。尾根と谷に調査区を設定して、土壌断面を見てもらって、そこに生えている樹木の毎木調査をしてもらう予定。

最初の調査区はスギ人工林で、もとは水田だったところに50年ほど前に植林されたものらしい。こんな海の近くまで稲作していたんだなあ。谷間で湿っており、林床はリョウメンシダに覆われていたけど、ちょっと黄色くなりかけたサトイモ科の葉が見えると思ったら、立派なウラシマソウだった。お、果実があるじゃないですか。もっと近い場所だったら自動撮影カメラで観察するけどなあ。教員とTAで順番に交代しながら1mほど穴掘りしたけど、教員Kさんの圧倒的なパワーの前に残りのメンバーはちょっと手伝ったくらいになってしまった。さすが専門ですな。1時間ほどでスギ林の調査区の準備を終えて、次は尾根沿いの照葉樹林のところで調査区の設定。こちらは1m掘るのはしんどいので、斜面を削って、土壌を観察してもらう。きれいな褐色森林土が見える。2時間半ほどかけて明日の実習の準備を終える。ついでにTAに植物を覚えてもらって、明日に備える。まあ、いままではブナ林でしか調査していないから、すぐにはわからないかな。

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山の中にはアカテガニ

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その後は海調査を終えた学生たちの同定作業を見に行く。海藻・海草は普段、同定したことがないだろうから、苦労している様子。例年よりも実習参加者が少ないので、数をこなすのは結構大変。ホンヤドカリやイシダタミなど、たくさんいる生物の他にもサザエやムラサキウニ、アメフラシを捕まえてきた学生もいたようす。ホンダワラの仲間の同定に苦労しているようだけど、Iさんにヒントをもらいながら同定を進める。まあ、難しいよね。

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17時20分ごろまで同定作業を進めて、その後は一人1枚の海藻標本を作成して、夕食へ。18時30分からの夕食タイム後はお風呂休憩と明日と予習。わたしは布団に寝ころびながら、来週が締め切りの査読原稿を読み直す。来週初めには仕上げてしまいたい。22時半ごろに早めに就寝。

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オオシロカラカサタケが出現した [日常]

先週から一昨年卒業した学生の卒論を手直ししていて、ようやく昨日の夜に投稿。朝メールを確認すると受け取りメールと原稿ファイルの際送付依頼が来ていたので、すぐに返信しておく。今日は明日からの実習3連荘の代休。けど、実習の準備があるので、のんびりと出勤。

大学キャンパス内に設置している自動撮影カメラを確認するために農場に出かけるとソバの花にセセリチョウ、セイヨウミツバチ、モンシロチョウなんかがたくさん飛びかっていた。講義がある時期にこのくらいまとまって訪花昆虫がいるとよいのだけど。来年の講義に備えて、ソバの花の拡大写真と訪花昆虫を撮影しておく。自動撮影カメラで観察中のヨウシュヤマゴボウはかなり果実が減ってきた。ムクドリが群れでやってきて食べたり、キジバトが訪問している様子。でも開けた場所に設置してあるので、風による無効撮影がほとんど。

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ついでにキャンパス内に突如出現したオオシロカラカサタケを撮影しておく。多分、キャンパス内で見たのは初めて。春に屋上の隙間にたまっていたドバトの糞が投入された場所の近くに出現したもの。大きいものは傘の直径が20cmある。これも講義資料として活用できそう。さすがにうちの学生でも食べようとは思わないと信じたい。

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科研費の共同研究のお誘いメールが来ていたので、可能な範囲でお手伝いすることになりそう。まあ、地元であればどうにかなるでしょう。その後は昨日、投稿した論文の続きの卒論を読み直す。昨年度の研究だけど、いろいろと手直ししたいところが出てくる。どうしても英語の論文を網羅するところまではできていないので、その辺は新しく引用文献を追加するしかない。必要な文献は読んでメモってあるので、それほど時間はかからないとは思うけど、さっさと投稿しないと新しい論文が出てしまうので、早めに片づけてしまいたい。

ええ、喜んで査読しますとも。
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