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2018年度の卒研発表会は無事に終了 [日常]

今年度の卒研発表会の二日目。昨日、講義室の椅子に朝から夕方まで座り続けていたので、腰痛気味。毛布持って行ったんだけどなあ。うちの研究室の学生は3名とも今日が発表。月曜日のリハーサルで時間配分は確認して、火曜日に発表スライドにコメントはつけていたので、最終プレゼンファイルをチェックしないまま学生にまかせておいた。昨日はわたしが帰宅してから会場で練習していた様子。

うちの学科は単純に学籍番号順で発表。研究室ごとの研究テーマがかなり異なることもあり、結果的に同じセッションの発表テーマがかなりバラバラになる。外部から人を呼ぶときには、同じ研究室ごとにまとまっていた方がよいと思って、一度、学科会議で研究室ごとの発表を提案したこともあるのだけど、現状のままで継続されている。

今年度は例年よりも発表人数が多いこともあり、発表時間を短縮する案もあったけど、結局、例年通り発表12分質疑3分のスタイルを継続。ノートパソコンで発表時間を掲示しているけど、なかなかそこを見ながら発表内容を調節するくらいの余裕がある学生はいない。こちらの大学に来たばかりのころと比べるとプレゼンや発表会に取り組む意識は向上してきたけど、質疑までしっかりできるところまで準備できている学生は少数。ただ、例年と比べると質疑は活発だったのは、教員側にもちょっとした余裕があったのかもしれない。うちは3人とも発表はしっかり聴衆を意識してできていたし、質疑応答も適切な応答をしていたのでよかった。本番会場で一度でもしっかり発表練習しておくのは重要だろう。今年は常時100人くらいは聞いていた様子。

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発表会場の様子

今年の卒研は継続調査の予定はないので、できるだけ早く投稿してしまいたい。哺乳類の付着散布ネタは英語化したいところだけど、卒論を少し手直しして日本生態学会誌とかに投稿してみるか。サラワクのカメラトラップデータは残り半年分のデータを追加して解析してみてから考えよう。石川県のオニハマダイコンは石川県立自然史資料館の研究報告かなあ。

年末年始に石川県立自然史資料館の研究報告に投稿していた昨年度のハナグモとノトマイマイの原稿にコメントがついて戻ってきたので、すぐに対応して返却。去年のネタはスムーズに公開することができて何より。ノトマイマイは昨年度の生態学会の自由集会で紹介した内容です。

任静怡, 北村俊平 (2019) セイタカアワダチソウの開花フェノロジーがハナグモの空間分布に与える影響. 石川県立自然史資料館研究報告 9:XX-XX.

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松山佑希子, 北村俊平 (2019) 日本産キジムシロ属の種子散布者としてのノトマイマイの有効性:種子散布距離と発芽への影響. 石川県立自然史資料館研究報告 9:XX-XX.

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明日は修論発表会。今年は審査に関わる発表はないので、のんびりと参加。
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金沢大学で群集ゼミに参加 [日常]

来年度の調査に向けて自動撮影カメラの動作確認作業。しばらくポケゼミで使っていた機種を整備しなおして、すぐに使える台数を確認しておく。来月のタイ行きのチケットが届いたので、中身を確認して、出張書類の準備。生態学会の出張書類の予算も算出して、科研費の残金とにらめっこしながら、残りの支出予定をほぼ固める。

午後は都野さんの研究室のゼミに参加。京大から門脇さんが来ていて、都野さんのところの研究室の学生たちとの群集ゼミ。門脇さんは先日、Communications Biologyに掲載されていたMycorrhizal fungi mediate the direction and strength of plant–soil feedbacks differently between arbuscular mycorrhizal and ectomycorrhizal communitiesの紹介。論文が出た時に実験設定の図はちらっと見た覚えがあったけど、具体的な研究内容をしっかり聞くことができてよかった。実験用の土がトン単位とか、アルバイトの学生が100人単位とか、なかなか力技の仕事ですな。ただ、森のミニチュアとしては、ちょっと光条件が明るすぎることで、実生が多少、食害などでダメージを受けても死亡しなかったのではないだろうか。捕食者との関係は面白そうだけど、なぜといわれるとよくわからん。今度、フィールドを歩いた際には注意してみよう。アーバスキュラー菌根菌と外生菌根菌とJC仮説の話のつながりは面白いので、紹介されていた論文を読んでみたい。

その後は都野さんの学生たちの発表。こちらは卒論発表会が終わったばかりらしく、卒論、修士の中間発表、修論、博論とキノコ関連の話題が4件、それから留学生が取り組んでいるカの話題が2件。キノコは胞子散布に関わる研究が多いけど、でてきた動物たちの一部はギンリョウソウの果実を食べていた生き物とも重複している。デジタルカメラのインターバル撮影はお手軽にいろいろな生き物が撮影できるけど、昆虫は捕獲しないと同定できない動物も多い。

主な消費者が夜間に活動する昆虫であれば、インターバル撮影で訪問時間を確認して、あとは狙って捕獲してしまったほうが良いのではないかな。カマドウマがそんなところに隠れているとは知りませんでした。今度、わたしも探してみよう。その他もマニアックな話題が飛び交っていて面白い。都野さんの学生たちも一度は角間の山の中であったことはある人ばかりで、顔は見たことがあったのだけど、今日のゼミで名前と研究内容が一致したのが収穫。また、うちの大学のゼミで話してもらおうかな。

夕方に研究室に戻って、月曜日に提出する卒業研究の原稿を受け取る。明日は秋葉原で生態学会の理事会なので、その移動の電車の中で目を通そう。長かった2年間の会計仕事もそろそろ終わりが見えてきた。最後までしっかり気を引き締めていきましょう。
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今日も京都へ [日常]

先月末に訪問したばかりだけど、今日も京都の学会事務局へ移動。昨日の夜から冷え込んだせいで、ずいぶんと寒い。車のフロントガラスもすっかり白くなっていた。電車の中では、昨夜届いた学生の卒論原稿を修正する作業。方法と結果までは何とかかけてもイントロでどのように話を展開したらよいのかはかなり難し様子。まあ、もう少し関連文献を読み込んだりしないといけないだろうな。イントロは本研究で扱うテーマ、先行研究から示されていること、新しいアプローチで取り組む課題、研究目的くらいにまとめたほうがわかりやすくなるのではないかな。調査地の説明で紹介するよりも、イントロで先行研究の一部として紹介したほうがわかりやすそう。

家を出たときは雪が降っていたけど、途中で止んで、京都に近づくころには晴れ間も見えていた。地下鉄からは歩く必要があるので、折り畳み傘は持っているとはいえ、雨が降っていないのはありがたい。予定通り10時前に到着して、打ち合わせ。その後、監事の二人も合流したので、会計監査の確認作業。去年、予算案を作成した際に勘違いしていて結構な額の相違が出てしまったのだけど、結果的には予算と決算はほぼトントンくらい。ただ、学生会員の支払い率が例年よりも5%ほど低い理由がよくわからない。東京大会時に1回だけ発表して、その後、会費を払っていない学生が多いのか、それとも今回は神戸大会で発表する際の年会費の支払い制限に余裕があるせいはまだわからないけど、3月の大会が終了すればその辺は明らかになるだろう。今年から学生会費を安くしたので、もう少し納入率が上がらないだろうか?

会計監査後は昼食を食べて、そのまま次期の会計幹事のKさんとZoomで画面共有しながら、2019年予算案の作成。Ecological ResearchとPlant Species BiologyとPopulation Ecologyの合同出版が始まったことで、出版費用が削減されるのだけど、いくつか詳細を確認する必要がでてきたので確認。神戸大会はかなり赤字が出そうな予測になっているけど、こちらの想定の範囲内くらいに収まってほしいところ。予想よりもたくさんの当日参加があるとよいのだけど。

一応、予算案を立てたけど、11日までに確認事項もあるので、週末に調べておこう。16時前に事務局をでて、京都駅へ移動。伊勢丹でお土産を買おうと思ったら、チョコレートを買いに来た人が多い。予定の電車で帰宅。
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ようやく食べられ始めた [日常]

朝は晴れていたので、スギ花粉が飛んでいることを覚悟しながら、林業試験場へ自動撮影カメラの確認に出かける。ただし、できるだけの対策はとることにして、ワセリンとマスクで防御して、山の中へ。去年の今頃は車で乗り付けることができなかったけど、今日は全く雪がないので、普通に歩ける。先週末まではまだ雪が残っていたようだけど、ここ数日の気温上昇でとけてしまったらしい。まるで3月のような林床。オウレンが咲いていないか、探してみたけどさすがにまだだった。もしかしてと思い、以前の記憶を頼りにカンアオイの仲間を探しに出かけてみたら、1株だけ花をつけていた個体を発見。こんな時期から咲いているものらしい。残りの株はあまり大きくはないので、花はつけないのだろうか。

去年の同時期よりも積雪の影響がないこともあるのか、カメラの撮影頻度は高い。イノシシはともかく、メスジカが撮影されていた。3頭はいたけど、こんなにしっかりと撮影されたのは初めてではないかな?あんまり増えてほしくないなあ。貯水池の様子を除いてみるとクロサンショウウオの卵塊がすでに産みつけられていた。まだそれほど膨らんではいなかったので、比較的最近に産卵されたものだろうか?アカガエルらしきものも見られた。PCで写真を確認するまで気が付かなかったけど、テンがアカガエルのようなものをくわえていたので、2月上旬には動いているらしい。

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ハンノキ林の自動撮影カメラにようやくヒヨドリやシロハラが撮影されだした。さすがに他に食べるものがなくなってきたためらしい。ただ、消費された数はそれほど多くはないので、残りがこれから食べられるのかどうかでデータの質が決まるので、もう少し食べられて欲しいところ。少しは種子も回収できるようなので、何か適当な実験を考えてみたい。ただ、スギ林内の個体は全く変化していないので、目立つところから食べられているのかもしれない。

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研究室で自動撮影カメラの写真を整理しているとfaecbook経由でタイからサラワクのニクズク科と思われる果実の同定依頼。アリルが裂けているので、GymnacrantheraかMyristicaのどちらか。サイズが小さそうに見えるので、前者の可能性が高そうだけど、どちらかまでははっきりとは言えないなあと返信。ついでに3月の調査スケジュールについても確認。車でカオヤイまで送ってもらえそう。少なくとも3日間は野外調査にあてることはできそうなので、しっかりデータを収集することができるように準備しておきたい。

午後は明日の会計監査の下準備。いろいろと確認事項が出てきたので、調べなおしてみる必要がありそう。注文していたノートパソコンが届いたけど、設定は来週だな。とりあえず学内LANに接続するための手続きだけ済ませておく。5年に一度くらいは学生用PCも更新したほうが良いのだろうな。
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