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手取川上流域の植生調査の下見 [日常]

来年度、手取川に関する研究に参加することになったので、共同研究者と一緒に下見へ出かける。基本方針としては、30年以上前に地元の研究者が採集した植物標本の記録があるポイントを中心に植生の変遷を調べてみようと考えている。今日は上流域の調査ポイントにどのくらいアクセスできそうなのか、同じような調査を行うことができそうかを下見する。途中で昼食を購入して、最初の目的地となる天狗橋周辺の河川敷で昼食を済ませる。天気はいいけど、花粉が飛びまくっている感じがする。ノビルがたくさん生えていた。

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最初は天狗壁のポイントを観察。わたしはここに来たのが初めてだけど、河川敷とはいえ、樹木も多い。道沿いでキブシとかヤブツバキが咲いている。へー、ヒメアオキってこんなところにも普通に生えているか。キクザキイチゲとか、コチャルメルソウ、ホクリクネコノメソウ、フキとか早春の花が普通に咲いている。何かスゲも咲いている。湿った岩の上でジャゴケが雌器托を伸ばしていた。FB経由でオオジャゴケだと教えてもらった。やはりこの辺にあるやつはマツタケ臭しないものなあ。あまりこの時期に河川敷を歩いたことがなかったので、いろいろとみるものが新鮮。

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天狗橋からは参考文献の地図に基づき、とりあえず一番上流のポイントのある白山ろくテーマパーク吉岡園地へ向かう。ここに来たのいつだっけな?たまたまこちらの方から質問メールをもらったところだったので、タイミングが合えば顔を出そうと思ったけど、不在だった様子。トイレに行ったついでに開花中の植物の写真が掲載されていたので、情報収集。へー、こんなものもあるんだ。

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その後も順番に調査予定ポイントを見て回る。ほとんどの場所はアクセスできそう。ただ、近くにトイレがあったりなかったりするので、その辺はちょっと事前準備が必要そう。ただ、卒研生一人では対応が難しいかもしれないので、来年、もう一人取り組むか、今年希望者がいれば、二人にするかを考えておこう。河川敷の藪の中にサイハイランが生えていたりするんだ。

途中、大判焼きを購入しておやつ。名水ポイントで、水路沿いにはコチャルメルソウとか、ショウジョウバカマ、ミヤマカタバミなどが咲いていた。ここのミヤマカタバミはピンクが強い。ビロードツリアブが花に来ていた。その後は、去年、崩壊したところの周辺や道の駅の周辺のポイントを下見。早春の河原の植物を観察した良い機会になった。次は下流域を見に行かねば。

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共同利用研究会「世界の霊長類を俯瞰する」二日目 [日常]

6時に起床して、朝ご飯を買いに近くのコンビニまで500mの散歩。川沿いの桜はつぼみが膨らんでおり、そろそろ開花しそう。川にはカルガモ、コガモ、オオバンなど。朝食後に昨日のメモをまとめて、9時前にホテルをチェックアウト。途中、開店直後のスーパーで昼食を購入して、会場へ移動。起床後に投薬しておいたので、花粉症は大丈夫そう。

2日目のプログラムは以下の通り。

マダガスカルの森づくり:キツネザルの役割を検証する
佐藤宏樹 (京都大学アジアアフリカ地域研究研究科)
ワンバの森ってどんな森?:植生からひも解くボノボとヒトの共存
寺田佐恵子 (東京大学)
ワンバの豊かな森に暮らすボノボとヒト
徳山奈帆子 (京都大学霊長類研究所)

ウガンダ・カリンズ森林の霊長類を多角的に研究する
橋本千絵 (京都大学霊長類研究所)
ガボンの森をガボン人が研究する
竹ノ下祐二 (中部学院大学)
カメルーン熱帯雨林の野生動物をマネジメントする
本郷峻 (京都大学アフリカ地域研究資料センター)

温帯と熱帯、ニホンザル研究と世界の霊長類学をつなぐ
半谷吾郎 (京都大学霊長類研究所)
地上性大型哺乳類の密度・群集構造を地域間で比較する
中島啓裕 (日本大学)
樹木の機能形質からみるアジア・アフリカの森
黒川紘子 (森林総合研究所)

コメント 安岡 宏和(京都大学大学院アジアアフリカ地域研究研究科)
コメント 湯本 貴和 (京都大学霊長類研究所)
総合討論

朝のセッションはキツネザルとボノボの話。佐藤さんの話は聞くたびに新しい情報が追加されて、種子散布研究が進展している様子が見える。ボノボの生息環境での植生調査とか、豊富な果実資源量とか。続いてウガンダ、ガボン、カメルーンとアフリカ中央部の話。昼食後は複数の調査地間比較を行った研究の紹介で、アジアの温帯と熱帯、アジアとアフリカ熱帯の地上性哺乳類、最後に森林間の樹木の形質の比較で話を広げて終了。中島さんがHPで公開していたシミュレーションはもともと講義資料だったのか。

14時50分からコメントの時間。最初は安岡さんで、次に湯本さん。二日間を通した発表に対するコメントや自分が霊長類研究所に来た時に目指していたことなどいろいろな視点からのコメントでした。その後の総合討論では、霊長類研究所のいろいろとか、今後の日本の霊長類学の話題など、いろいろ。帰りの電車の中で言い忘れたなあと思ったのは、種子散布機能をしっかり生態系サービスとして可視化していくこと。基本的には注目度が高い生き物だけど、多分、経済的な効果を具体的に示していく必要があるんじゃなかろうか。

湯本さん、霊長類研究所のみなさんから愛されているんだなあというのが伝わってきた会でした。取り仕切った半谷さん、ありがとうございました。
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共同利用研究会「世界の霊長類を俯瞰する」初日 [日常]

今日と明日は犬山で京都大学霊長類研究所の共同利用研究会「世界の霊長類を俯瞰する」に参加。朝食後、家族に最寄り駅まで送ってもらう。県外出張は昨年のヤマモモ調査以来で4か月ぶりくらい。電車に乗るのも久しぶり。朝の通勤ラッシュ時間帯は過ぎているので、混んではいない。小松駅で特急に乗り換えて、米原へ。次の乗り換えまでは時間があるので、電車内で昨夜仕上げたプレゼンファイルの見直し。もごもご練習してみたら20分を超えそうなので、スライドを数枚減らす。もう2枚くらい減らそうか悩んで、残したんだけど、結果的には減らしてもよかったか。

米原で乗り換える準備をしていると、田んぼに黒い鳥がたくさん見えた。カラスが何をしているんだろうと思ったら、白いものが見えて、みんなオオバンだった。さすが琵琶湖が近いだけだけある。米原で新幹線に乗り換えて名古屋まで移動。さすがに新幹線も人が少ない。名古屋駅でお昼ご飯を購入して、名鉄に乗り換え。予定通りの電車で犬山に到着。犬山に来るのも久しぶり。会場のフロイデまで徒歩で移動して、昼食を済ませる。対面で会うのが久しぶりの人ばかり。なんだスーツでネクタイはわたしだけか。今朝、ちょっと迷ったんだけど、スーツにしてしまったけど、やっぱり着てこなくてよかったか。

初日のプログラムはこんな感じ。湯本さん、いろいろなところ行っているなあというか、どこにでもいるなあ。

趣旨説明
 半谷 吾郎 (京都大学霊長類研究所)
生命の島に生きるヤクシマザルの営み
 辻野 亮 (奈良教育大学)
Worming out of the tropics: intestinal parasites in a temperate primate
 Andrew MacIntosh (京都大学霊長類研究所)
大型動物の種子散布機能を探る:カオヤイの森の種子散布ネットワーク
 北村俊平 (石川県立大学)

ボルネオ・キナバタンガン下流域:個人レベルの長期野外調査の醍醐味
 松田一希 (中部大学)
ボルネオ島の熱帯雨林をつくるシベット
中林雅 (広島大学)
インドネシア熱帯林における、霊長類を中心とした生き物のつながり
 辻大和 (石巻専修大学)

トクモンキーの広域調査の魅力、スリランカの魅力
 Michael Huffman (京都大学霊長類研究所)
アマゾンの「種子食者」?サキの採食生態
 武真祈子 (京都大学霊長類研究所)

会場の準備に少し時間がかかって、予定よりも少し遅れて開始。最初の半谷さんの趣旨説明は時間の都合でさらっとで、最初のセッションが開始。辻野さんのヤクシマザル、Macintoshさんの寄生虫、わたしのカオヤイの話。わたしは一番よく見ていたマカクがカオヤイのキタブタオザルだったので、わたしも去年、屋久島でヤクシマザルを見たときに、ちっちゃくてかわいいと思った。寄生虫いっぱいの写真はなかなか強烈だった。カオヤイはkhaoyaiensisの話はしなくてもよかったか。休憩をはさんで、松田さんのキナバタンガンの話、中林さんのパームシベットとビントロングの種子散布の比較、辻さんのインドネシアの霊長類+αの話。さらに休憩をはさんで初日の最後のセッションはHuffmanさんのスリランカの話と武さんのサキの採食生態の話で、かなり時間オーバーして初日の発表は終了。

その後は先日の湯本さんの最終講義の上映があって、湯本さんにみなさんから集めたメッセージ集を北村、辻野、寺田から1冊ずつ贈呈。こんなにメッセージがあるとはすごいな。霊長類研究所に移動して、夕食のお弁当をいただく。コロナ禍でなければ、お酒を飲みながら、夜中までワイワイやっていたんだろうなあ。

明日も朝から夕方まで続く。
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ESJ69の最終日 [日常]

朝は平熱だったけど、すっきりしない体調。接種部位は相変わらず腫れていて、結構、痛い。昨日の朝のうちに、土曜日の朝の雑用は終わらせておいたので、生態学会の最終日のシンポジウム「S24 花と種子の微生物」に参加。単純に作物の研究は調査努力量とかバックグラウンドの情報量が圧倒的なので、うまく生態学の興味をつなげられると面白いことになりそう。微生物がどこから感染して、どのようにして移動していくのかは、隣の研究室で扱っている植物病原菌とかの話と重複することも多い。送粉者とかまで含める形で共同研究すれば、身近な植物でも面白い発見につながるかもしれない。午後には随分と回復してきたけどドングリの話に参加するのをすっかり忘れていた。

メールで来ていた問い合わせで、少し調べてみる。この鳥はよく撮影されるし、鳴き声もそれっぽいけど、近縁種が撮影されたときにどんな感じにみえるのかわからない。ネットで調べてみると識別点はあるようだけど、ちょっと画像が暗い。薄暗いところでカメラトラップで撮影した際に色情報を使えないのは、結構、悩ましいところ。ただ、LEDライトが点灯するとびっくりすることもあるだろうから、使い方が難しいところ。果実の持ち去り数を数えるとかなら、赤外線撮影でデータを取得して、見せる用の動画は別に撮影するのがいいんだろうな。

現地参加していた時は、その日のうちにいろいろとまとめていたのだけど、オンライン参加になって、その辺の作業をついさぼってしまった。あと去年もそうだったのだけど、オンライン参加だと夕方開催の時間帯が職場から帰宅する時間と重なってしまって、ちょっと参加しにくい。まあ、夕食も準備して、職場でそのまま参加すればよいんだろうけど。

明日は来週のプレゼン作成で、明後日は卒業式。晴れれば走るか。
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3回目を接種した [日常]

朝は平熱で36.2度。特に体調に問題はなさそう。今日は年休申請して、3回目のワクチン接種に出かける。今週前半までいろいろと大学業務があったので、スケジュールを確定するのが難しかったのだけど、4月から講義が始まることを考えると今週末がギリギリ。本当は来週、県外出張予定があるからもう少し前に接種したかったけど仕方がない。大規模接種会場はあまり込んでいなさそので、そちらでサクッとネット予約。過去2回はモデルナで今回もモデルナ。今までは午後の接種で、結構、日中にダメージが来ていたので今回は午前にしてみた。まだ生態学会の会期中だけど、見逃し配信もあるようなので、そちらに期待。

少し天気が悪かったけど、入り口近くに駐車することができたので、あまり濡れることなく、県庁内へ。ここ、もう少し駐車場が広いと便利なんだけど。予約時間より少し早い時間だったけど、そのまま通され、待ち時間なく終えることができた。15分間の待ち時間はハンドリング中の論文を読んでみる。うう、これは分野が結構違うので、先行研究を少し読んでみないとよくわからんところがありそうというところまでで終了。そのまま帰宅して、昼食。

午後はだんだんと接種部位が腫れてきた。夕方くらいから頭がぼーっとして、発熱などはないけど体調不良気味。「W13 フィールドワークと統計モデリング:「現場の勘」の活かしどころ」までは聞いていたんだけど、その後の夜の自由集会とか、センター飲み会とかには参加せずに早めに休むことにする。ただ、夜は接種部位が結構いたくって、寝返りできなかったので、よく眠れなかった。
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来年度の打ち合わせをした [日常]

午前中は来週の発表に使う写真を選択しながら、フィールドワーク関係のシンポジウムを聞く。いろいろな技術が進歩したおかげで、これまで見えていなかったことがいろいろと見えてきて、面白くなってくるところもあれば、ますますわけがわからない感じの現象もありそう。メタバーコーディングとか、フォローできていなかったけど、少し前には、こんなことできたらいいなあと思われていたことが、博士課程の院生が取り組むネタになっていたりするんだなあ。

早めに昼食を済ませて、午後は自然史資料館でこれから2年間の手取川関係の調査の打ち合わせ。わたしが関わるのは1985年から1990年にかけてまとめられた手取川の植生に関する情報を活用して、いくつかの調査地で再調査してみる予定。手取川ダムが完成したのが昭和55年だから、まだダムが完成してからそれほど月日が経過していない時点での植生情報は結構貴重。しっかり標本も採集されているので、そちらと現在の状況を比較すれば、卒業研究のネタには十分だろう。過去の資料を精査して、調査ポイントを今月中くらいに探してみたい。

その後、角間を訪問して、カラタチバナとヤブランに残しているカメラの確認。もう食べられないかな。明日は年休申請して、3回目のワクチン接種に出かける予定。多少、体調不良になっても連休中には回復するだろう。
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学生用PCをアップデートした [日常]

週末は後期入試で立ち入り制限がかかっているので、学内は静か。朝から学生用PCのOSアップデート作業を行いながら、生態学会のポスターの作成。予備PCはもう購入してから10年近くたつので、そろそろ引退させる予定。半年以上、起動させていないものもあったので、アップデート作業が長引きそう。早く終わったPCはBIOSのアップデートもついでにやっておく。これは時間がかかりそう。

大会本部からは、PC画面上で見ることを想定して、横長ポスターを推奨するメールが来ていた。ESJ69にログインしてみて、すでにアップロードされているポスターを眺めてみる。口頭発表スライドをポスター形式に作り直そうかと思っていたんだけど、そのままか、ちょっと枚数を減らす形でもよさそうな気がしてきた。ただ、口頭発表形式でページ数が多い場合は、最初のスライドに発表の概要を載せておくとわかりやすそうなので、タイトルスライドのスペースに簡単な概要を載せておく。最終的には口頭発表スライドを16枚に減らして、イントロ、方法と結果、結果、考察の大枠で4枚まとめて表示する形式にしてみた。きちんと4枚に情報を並び替えたほうがわかりやすいんだけど、これ以上、修正に時間をかけている余裕もないので、このままにしておく。

明日は最終講義なので、それまでには職場業務を終わらせてしまいたい。
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