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ウガンダ調査13日目 [研究]

早朝に星空の写真を撮らねばと思っているのだけど、最初の頃は満天の星空だったのに最近は曇りがち。見た時にすぐ撮らないとダメだなあ。朝食後、チンパンジーの鳴き声を頼りに群れを探す。昨日は追跡調査を行っていないので、すぐに見つかるかどうかは運次第といった感じ。ただ、今は発情した雌が群れ内にいるそうで、それをめぐってかなり雄が騒ぎ立てるので、比較的発見しやすい時期らしい。カリンズに来てからほぼ毎日調査で少なくとも午前中は森に入っているけど、何度か遠くから鳴き声が聞こえたくらいで、姿は見ていない。ブルーモンキーやシロクロコロブスは何度も遭遇したので、それらと比べると遭遇頻度は低いかな。

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現地スタッフの点呼風景

歩き始めて20分でチンパンジーの鳴き声を確認。これはラッキー。声の方向に向かって歩き、7分後には群れと遭遇。これならじっくり観察できそうだ。グループの構成メンバーの名前を教えてもらいながら、群れと一緒に移動しながら観察。しばらくして新葉を展開中の巨大なイチジクのところで移動が止まり、落ち着いた様子。このイチジクの新葉を食べているらしい。食べながら大量によだれ?を垂らしていて、美味そうには見えない。ただ、飲み込んでいるのではなく、口の中でぐちゃぐちゃ噛んで、葉は捨てている様子。

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チンパンジーの食べ残しのイチジクの新葉

イチジクの林冠で雄が集まっていると思ったら、一頭が巨大な果実を抱え込んでいた。野生のジャックフルーツと呼んでいたけど、クワ科のTreculia africanaだった。これは大きい。今までの調査では、あまりアフリカらしい果実を見ていなかったのだけど、これには大興奮。ヒトの頭と同じくらいの大きさの果実を片手で抱えて持ち運んでいた。すごい腕力。これで曇り空でなければなあと思いながらバシバシ写真撮影しているとバッテリー切れ。一昨日かなり撮影して、その後も練習撮影したあと、充電していなかった。この日のために購入したようなカメラだったのに…。その分、自分の眼にしっかり焼き付けておこう。

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食べ残したTreculia africanaの果実

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たまたま見かけた鳥の巣

同じイチジクでしばらく過ごしたあと移動モードにはいる。ゆっくりと移動する群れを追跡しながら、こちらも移動する。11時頃に昼食をとり、11時15分から再び追跡を開始。今度は幹生果のイチジクFicus surを食べている。まだほとんど熟していないように見えるのだけど、緑色の果実の中からなにやら選んで食べている様子。

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チンパンジーの糞

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Musangaの種子がいっぱい

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メモをとる現地スタッフ

昼過ぎまでチンパンジーはオスメス、大人から子どもまで一通り観察することができたので、その後は調査基地の近くでブルーモンキーとレッドテイルモンキーの観察を行う。チンパンジーを見たあとなので随分と小さく見える。その後、しばらくして雨が降ってきたので、調査基地に戻る。チンパンジーが落としたTreculia africanaの果実の写真撮影などをしているうちに夕方になる。

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果実サンプル

夕食後、今日の写真を整理して終了。明日はカリンズの森に出かける最終日。ただ、わたしは調査基地に残り、これまでに採集した標本を整理することにして、残りのメンバーは先日の毎木調査の続きを行う予定。
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