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OSJ2013シンポジウム [学会]

鳥学会のシンポジウムで話題提供するために朝から名古屋へ移動。本当は午前中に受賞講演があったけど、そちらに参加するのは許してもらって、懇親会後のお祝いに参加することにする。今日はちょっとリッチに米原で新幹線に乗り換えて名古屋へ。台風の雨が心配だったけど、無事に会場の名城大学に到着。さすが私学は立派ですなあ。

会場で受付を済ませて、遅めの昼食を済ませる。その後、ポスター発表を見に行ったら、一番見たかったドバトの種子散布の可能性という高校生ポスターがなくて残念。他に種子散布関係のポスターはなさそうだったので、会場をうろちょろしていると、何故か鳥学会に来ているOさんを見つけて話を聞く。鳥の観察記録をデータベース化する作業はどうにかして欲しいところです。ついでに花や果実の採餌記録もあるといいのだけどなあ。

その後はプレゼンの練習をしてシンポジウムまでの時間を過ごす。あまり余計なことを話している時間はなさそう。もう少し内容を減らすことも考えたけど、この構成で練習してきたので、カケスの種子散布の生態系サービスを定量的に評価した研究を中心に据えて紹介することにする。でもこれ2006年の研究なんだよね。

総会がかなり白熱していたようだけど、3時15分の予定通りにシンポジウムはスタート。最初にオーガナイザーの日野さんから生態系サービスに関する基本的な話題提供と今回の演者の発表内容に紹介。その後はわたしが調節サービスとして花粉媒介と種子散布、風間さんがカワウの調節サービスと供給サービスの話、遠藤さんはカワウを利用した環境教育、出口さんは夏鳥の渡り時期と繁殖時期の長期変化、大迫さんがコウノトリ野生復帰計画の現状について、それぞれ文化的サービスの視点からの話題提供を行った。

わたし以外は自分の研究を中心にした話題提供だったけど、サイチョウの種子散布の生態系サービスを定量化するのは難しいからなあ。紹介したカケスの場合は、人間が関わってきた都市公園だからこそ、ドングリの播種や苗木の植樹などのコストを計算できるし、年間の観光客が100万人を超えるような場所なので、コスト計算しても意味がありそう。ただ、懇親会の時に感想を聞いた限りでは、紹介した論文もそれなりにインパクトがあったようでよかった。

個人的に興味深かったのは、鳥のように一般ウケしやすい生物を研究対象としている点を鳥学者の人たちはあまり自覚できてはいないのではないだろうかと感じた点。総合討論では、あまり時間がなかったものの、もっと生態系サービスを定量化することに関して、否定的な意見が出されるかとも思ったけど、時間がなかったからかな?あと花粉媒介の仕事は、一番面白い種子散布のところまで紹介しておくべきだったかと反省。どうしてあの研究がScienceに掲載されたのか伝わらなかったみたい。

シンポジウム後は上田研のメンバーを中心に情報交換。すごく久しぶりに大学の同級生とも情報交換。まあ、どんな場所でもイロイロと苦労は多い様子。わたしの同学年では、3回生の頃に生態学実習を受講した人は、例年の半分程度の人数しかいなかったのだけど、当時のメンバーの大部分が今でも元気に研究者として頑張っている。当時はその中からわたしを含めて3人も鳥関係の仕事をすることになるとは思いませんでしたけど。

懇親会終了後には台風はかなり近づいてきてはいたものの、小雨で風もそれほど強くはなかった。その後は三上さんの受賞記念パーティーに参加。結局、70名ほどの参加者がいたらしい。すごいですなあ。プレゼントは壺のような巣箱で、わざわざイギリスから持ち帰ったらしい。終電ギリギリでホテルに帰って就寝。
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