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キナバタンガン調査3日目 [研究]

朝は近所のニワトリの鳴き声で起床。朝食は7時だったけど、目が覚めてしまったので、川岸へ散歩に出かけてみる。向こう岸からボルネオテナガザルの鳴き声が聞こえてくる。複数の群れがいるのは間違いなさそう。残念ながらサイチョウたちの鳴き声や姿を見ることはできなかったけど、キュウカンチョウらしき鳥が飛んでいく姿は見えた。7時にパンとミーゴレンの炭水化物たっぷりの朝食後、標本サンプリングの準備で荷造り。

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8時から目の前のキナバタンガン川をボートで移動して、Mさんのステーションを見学。ついでに川沿いのキタカササギサイチョウが営巣していたNauclea subditaも観察。1.5mほどの高さのところで営巣していたらしい。ここで営巣木からもサンプリング。その後はボート2台で、標本採集するグループと成長錐を抜くグループとで、テングザルの主な食性に含まれる植物を中心にサンプリング。ボートでの調査は初めてだけど、日中はさえぎるものがないので、とても暑い。ボート沿いで採集を続けるけど、二次林に生えているような植物が多く、あまり面白くはない。ただ、わたしはボルネオでサンプリングしたことはほとんどないので、Tree Flora of Malayaに掲載されている植物を実際に目にすることができるのは楽しかった。Nauclea subditaとか、タイで見ていたNaucleaとは果実サイズが全く違う。

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途中、ズグロサイチョウが近くに止まったのを見ることができた。以前、ハラバラで撮影したのは、かなり遠くにいるのがわかるくらいの写真だったけど、今回はしっかりまつげが見えるくらいの写真になった。あとキタカササギサイチョウの鳴き声も聞こえてきたけど、姿は見ることができなかった。わたしは成長錐を抜く担当だったけど、いくつかの樹種は固すぎて力及ばず、Aさんの助力で抜けたものが多かった。ただ、最終的にはCratoxylonとかは成長錐を抜くことができず、葉のサンプリングだけになってしまった。もうちょっと腕力つけておかないといけなかったか。

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40サンプルほど採る予定だったけど、雨が降ってきたので少し早めに撤退。12時ごろにロッジに到着して、水浴びと洗濯をすませて、ロッジの前のTerminaliaの枝に干しておく。昼食後、買い物に出かけたメンバーと合流してサンプル処理。食堂のスペースを利用して、採集した植物標本の作製と機能形質の測定。さいわい、今回は強力な助っ人がいるので、植物標本の処理はすべて対応してくれた。サンプル数が少なかったこともあり、16時前に終了。ただ、床に座っての仕事だったので腰痛気味。しっかりストレッチしておこう。昼に洗濯した服も夕方にはほとんど乾いていた。

今日の夕食は昨日よりもしっかり量が確保されていたので、お腹いっぱい。ビールもいただいて、夜は日記メモを書き上げる。明日も前半は川沿い、後半はすこし陸地を歩いてサンプリングする予定。明日はサバ州で調査中のポスドクが休暇を過ごしにやってくるらしい。

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