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タイ調査四日目 [研究]

今朝も6時前に起床。7時前にオーツさん宅へ移動して、朝食。今日は週末のトレーニングプログラム用の営巣木での観察に備えてブラインドを修理するお手伝いとその近くのアグライアを見てまわる。山歩き3日目になるとかなり体がスムーズに動くなあ。Khao Kheioに向かう道に来るのは前職で来ていた頃なので、10年ぶりくらい。途中、バードウオッチャーのグループが道路上のセキショクヤケイを観察していたけど、私たちが通過したら森の中に逃げ込んでしまった。

車を降りてからは、まずはオオサイチョウの営巣木を目指して森の中を歩く。途中、オオサイチョウやキタカササギサイチョウの鳴き声が聞こえていた。ブラインドが見えて、中に入って巣の様子を写真撮影しようとするとちょうどオスが給餌にやってきた。最大望遠にしてみたら、さすがに手ぶれしていたけど、Coolpixだと余裕で撮影できるなあ。あとで拡大してみたら、イチジクの果実を運んできていた様子。こちらは去年のブラインドを修理するだけなので、それほど時間がかからず、次の調査地へ移動。

巣穴へ移動する前に昨日、歩き疲れて通り過ぎた二次林の中を歩いてみる。数個体だけどアグライアの実生と少し大きくなってから一度刈り取られた個体を発見。こんな小さい森でもあるところには実生があるということか。まあ、キタカササギサイチョウはこの辺でもよく見かけるので、運んでくるのかもしれない。

次の巣穴はカオヤイのテレビ塔のところから森へ入る。たまたまカオヤイで調査を始めた1998年にご近所さんとして暮らしていたサーさんにお会いした。最後にお会いしたのは2002年なので、17年ぶりか。長期滞在していた頃の知り合いということもあり、「今回は何箇月いるんだ?」と聞かれた。そうだよなあ、あの頃の滞在基準は数か月単位だったからなあ。

こちらではビルマサイチョウ(本当は分離されたので、別の和名が必要なんだな)の営巣木でブラインドを設定。先ほどのオオサイチョウの営巣木よりはずいぶんと小さく見えるけど、昨年、オーツさんが修理したらしい。ブラインドを設定中、近くでビルマサイチョウの鳴き声が聞こえていたけど、給餌は確認できなかった。ブラインド設定後もしばらく観察してみたけど、訪問は見られなかった。その後は周辺の営巣木をいくつか確認しながら車に戻る。同じ木にシワコブサイチョウとキタカササギサイチョウが営巣しているらしい。あんな近くでも気にならないんだね。最後に訪問したGH38は1998年に調査を開始したころに何度か通ったので懐かしい。でもWH29のデータと一緒に論文化されずに眠っているんだよね。

テレビ塔で昼食を食べてからは33Kポイント付近へ移動して、アグライアのちょっと不思議な個体を見学に出かける。通常、結実個体の周辺にはほとんど実生が見られないのだけど、この個体の周辺には若い実生がたくさんあるらしい。落下した種子がヤマアラシに食べられないのか、食べつくせないほど落下しないとそんな現象にはならないはずなんだけどな。ただ、実際にその個体の周辺を歩いてみると、今まで見たことがない密度で2年生くらいの実生が見られる。オーツさんによると最初に発芽したばかりの頃には、踏まずに歩けないくらいの密度だったらしい。ただ、大きくなっている個体は全く見られないので、なんらかの密度効果が効いているのかもしれない。経験上、アグライアの実生の葉に食痕は少ないのだけど、ここの個体はやたらと葉に穴が目立つ。いろいろと考えが浮かぶけど、また結実時期が終わったころに見てみたい。

宿舎に戻ってからはいつものように水浴びと洗濯。その後は写真を整理して、調査メモを残す。最近は海外調査の時には野帳を新しくしていたのだけど、今回は普段の続きで使ってしまったのが失敗。新しい野帳なら1冊に収まるくらいの分量だった。

夕方からパクチョンに買い出しに出かけたので、ついでにお土産用のタイ料理のもとを購入。以前、日本語新聞を取り置きしておいてくれた本屋のおじさんは相変わらずだった。お土産用の虫スナックがスーパーになかったので、店員に聞いてみたら、スマホでさっと調べてくれて、コンビニにあると教えてくれた。さっそく行ってみると確かに売っていた。ハイソーというらしい。2種類の味付けを購入して、お土産にする。夕飯のデザートはカオニャオマムアンとカオニャオドリアンを贅沢にいただきました。調査しているけど、食べる量が増えているので、結局、体重はかわらないかな。
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