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大学ビオトープの植生調査 [日常]

朝、地下室で飼育していたカブトムシが羽化してきた。

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大学についてから午後の実習で使う大学ビオトープの様子を見に行く。雨上がりだけど、かなり水浸しになっているので、場所によっては濡れそう。午後も曇り空でどうにか天気は問題なさそう。今年は梅雨入り後も水曜日は野外実習ができる天気なのがありがたい。

午前は植物生態学の講義でギャップダイナミクスの話。小テストで種子散布とギャップを絡めた簡単な問題を出したけど、あまり正答率は高くなさそう。例年よりも数学の知識が足りていない気がする。これだとルーレットとかでぼったくられそうだな。

午後の実習は毎年行っている大学横の調整池での植生調査。一度くらいは食性調査票を使って、記入方法を理解しておきましょうという趣向。事前にMoodle上に資料を一通り掲載してあったのだけど、確認している学生は半分くらい。今年だけの問題なのかよくわからん。20名5班に分かれて、まずは調整池周辺をぐるっと歩いてもらい、全体の植生を観察してもらう。その後、北側と南側に分かれて、1か所だけ2×2mのプロットを決めて、植生断面図などを書く。

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本当は5月中に一度、調査をして、7月にもう一度やるとずいぶんと種構成が変わっているはずだったんだけど…。今の時期に調査するメリットはギシギシ類が結実していて、ナガバギシギシとギシギシの区別がしやすいくらいか。エゾノギシギシも枯れていなければ、赤色で区別はしやすいし、アレチギシギシはさすがに見た目が他とはずいぶん違うのでわかるだろう。

去年、卒論調査で刈り取り処理をしたプロットでは、3回刈取りしたところはさすがにほとんどセイタカアワダチソウも回復していなかったけど、1回くらいだと周辺とほぼ区別がつかないくらい生えている感じ。4月か5月に一度くらい、再調査しておきたかったけど仕方がない。しかし、典型的なところを選んで植生調査区を設定しているはずだけど、ほとんど同じような場所を選んでいる。ミクリ畑とかヒメガマ畑とかは選ばなかったらしい。

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わたしがこちらに来た時からあるイヌコリヤナギはかなり樹勢が衰えてきたようだけど、北側のクワやミズキは去年の刈り取りからあっという間に回復してきた。全面を覆いつくさんばかりだったクズはビオトープ周辺の植生を刈り取った影響で去年よりはかなり少ないけど、まだまだツルを伸ばしている。この調子なら秋にはセイタカアワダチソウ畑が見られるだろう。ノブドウにはマメコガネやアオドウガネがついていた。ナガコガネグモもいたるところに見られた。ビオトープ周辺のケヤキにはまだ新しいニイニイゼミの抜け殻は見られなかった。もう少しかかるのか。

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例年は雨に降られたりして、慌てて調査しているけど、今日は曇り空で涼しい風が吹いていたこともあり、のんびりと調査した様子。ただ、時間をかけたからと言って、よいできとも限らないのが悩ましいところ。実習前半がオンライン対応だったので、普段であれば毎回、見かけたときに教えている植物の知識が全くない状態なので、名前を付けるのは大変そう。過去に開花・結実フェノロジーの調査した論文を渡してあるので、絵合わせでもどうにかなりそうなものだけど、1mもあるスズメノテッポウはないよなあ。

植物図鑑を眺めながら、あーでもないこーでもないという学生たちに6時ごろまで付き合ってから、帰宅。もう7月か。
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