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今年度も実習の下見 [日常]

昨夜は締め切り1時間前に特集号用原稿を投稿完了。昨年度、日本鳥学会の鳥類による生態系サービスのシンポジウムでの招待講演で話した内容がメインとなった総説原稿。種子散布のほうは、多分、問題ないと思うけど、正直なところ、鳥類による花粉媒介の研究については、生態系サービスとしてどの程度検討されているのかは、調べ切れてはいないかもしれない。まあ、しばらくはレフリーコメント待ち。次に優先順位が高いのは、昨年度卒研生の原稿を投稿論文に修正する仕事だな。

今年度も初日は卒研生を連れて林業試験場へ出かけてイチョウとマムシグサで継続中の自動撮影カメラの確認と哺乳類モニタリング用の自動撮影カメラの設置作業。あれからもう一年たってしまったのか。数分とはいえ、初日から遅刻するなよなあ~。途中、林業試験場に向かうまでは、白山がとてもきれいに見えていた。

まずは建物入口付近のカタクリを確認。そこそこ咲いている。林床のヒメアオキも果実が熟してきた。自動撮影カメラ置いてみようかなあ。誰か調べていたっけか?スギ林の林床内なら、あまり木漏れ日も差し込まないだろう。モニタリング用の自動撮影カメラを設置しながら、学生たちにこれまでの卒研生たちの研究内容や実際の調査内容を紹介して歩く。

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春ですなあ

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ヒメアオキの果実

マムシグサは前回の確認以降、ほとんど変化がなく、果実もかなり傷んできたので、これ以上継続しても撮影されなさそう。イチョウは雪解け後にタヌキやハクビシンが訪問しているらしい。へー、こんな状態になっても食べるのか。完全に落下種子が消失するまで継続しないと本当のことは見えてこないんだな。過去2年間の積雪までのデータでは、これらの春になくなる分の影響を過小評価している可能性が高い。ネズミが貯食したものはまだ食べられずに残っているものもあるので、結構忘れられてしまうのかも?まあ、ネズミが死んでしまった可能性もあるけど。

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マムシグサの残存果実

小川沿いでは10日前にはまったく咲いていなかったコチャルメルソウがたくさん咲いていた。林業試験場のコチャルメルソウは全体が緑色っぽく見える個体が多い。ミズバショウもすでに咲いていたけど、ここの個体はあんまり結実しないんだよな。

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コチャルメルソウの花

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ミズバショウの花

午前中いっぱいかけて林業試験場内をぶらぶら歩いたのだけど、何か研究テーマを決めるきっかけを見つけることができたのだろうか?

ちょっとのど風邪気味。来週から講義なので、早く治してしまおう。