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金沢大学で群集ゼミに参加 [日常]

来年度の調査に向けて自動撮影カメラの動作確認作業。しばらくポケゼミで使っていた機種を整備しなおして、すぐに使える台数を確認しておく。来月のタイ行きのチケットが届いたので、中身を確認して、出張書類の準備。生態学会の出張書類の予算も算出して、科研費の残金とにらめっこしながら、残りの支出予定をほぼ固める。

午後は都野さんの研究室のゼミに参加。京大から門脇さんが来ていて、都野さんのところの研究室の学生たちとの群集ゼミ。門脇さんは先日、Communications Biologyに掲載されていたMycorrhizal fungi mediate the direction and strength of plant–soil feedbacks differently between arbuscular mycorrhizal and ectomycorrhizal communitiesの紹介。論文が出た時に実験設定の図はちらっと見た覚えがあったけど、具体的な研究内容をしっかり聞くことができてよかった。実験用の土がトン単位とか、アルバイトの学生が100人単位とか、なかなか力技の仕事ですな。ただ、森のミニチュアとしては、ちょっと光条件が明るすぎることで、実生が多少、食害などでダメージを受けても死亡しなかったのではないだろうか。捕食者との関係は面白そうだけど、なぜといわれるとよくわからん。今度、フィールドを歩いた際には注意してみよう。アーバスキュラー菌根菌と外生菌根菌とJC仮説の話のつながりは面白いので、紹介されていた論文を読んでみたい。

その後は都野さんの学生たちの発表。こちらは卒論発表会が終わったばかりらしく、卒論、修士の中間発表、修論、博論とキノコ関連の話題が4件、それから留学生が取り組んでいるカの話題が2件。キノコは胞子散布に関わる研究が多いけど、でてきた動物たちの一部はギンリョウソウの果実を食べていた生き物とも重複している。デジタルカメラのインターバル撮影はお手軽にいろいろな生き物が撮影できるけど、昆虫は捕獲しないと同定できない動物も多い。

主な消費者が夜間に活動する昆虫であれば、インターバル撮影で訪問時間を確認して、あとは狙って捕獲してしまったほうが良いのではないかな。カマドウマがそんなところに隠れているとは知りませんでした。今度、わたしも探してみよう。その他もマニアックな話題が飛び交っていて面白い。都野さんの学生たちも一度は角間の山の中であったことはある人ばかりで、顔は見たことがあったのだけど、今日のゼミで名前と研究内容が一致したのが収穫。また、うちの大学のゼミで話してもらおうかな。

夕方に研究室に戻って、月曜日に提出する卒業研究の原稿を受け取る。明日は秋葉原で生態学会の理事会なので、その移動の電車の中で目を通そう。長かった2年間の会計仕事もそろそろ終わりが見えてきた。最後までしっかり気を引き締めていきましょう。
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