SSブログ

IHC2013四日目 [学会]

今朝は3時半に起床して、さっさと出発準備を整えて、集合場所のロビーに向かう。さすがに鳥類研究者が多いだけあって、ほぼ定刻通りに出発。

IMGP0115.jpg
暗いうちから出発

タイの学生たちは昨夜1時頃まで部屋で飲んでいたらしいけど、体力的にもう無理だなあ。バードウオッチングの目的地である山までは2時間ほどかかるとの事だったので、移動中の暗い間はバスに揺られながら眠る。5時半頃になると周囲が明るくなってきたので、バスから周辺を眺める。

5時40分に目的地のPalay-Palay山の麓に到着。ここからはバスを降りて、道路沿いでバードウオッチング。この辺でカオグロサイチョウが谷間を飛んでいくことが多いらしい。さすがに40人近い数が一緒に動くのは無理なので、必然的に3グループほどに分かれて道路沿いで探鳥。フィリピンは、普通に見られる鳥でも固有種が多い。最初のうちはチャムネヒヨドリを珍しがっていたけど、そのうち相手にされなくなってしまった。

IMGP0118.jpg
看板

IMGP0125.jpg
道沿いの林

わたしは道端の植物を撮影していると先行隊から、「サイチョウだ」との大声が響く。早く来いと手招きされるけど、道端の木に止まっているので、ちょっと慎重にならざるをえない。結局、ある程度の距離まで近づいた所で飛んでいってしまった。確かにシルエットはサイチョウでした。カオグロサイチョウはかなりたくさんの標本を見たことがあるので、小さいとはわかっていたけど、野外で見ると更に小さく感じる。

IMGP0128.jpg
こんなかんじで探鳥

その後、しばらく同じ場所で探鳥した後、別の場所にバスで移動。道路を作っている最中で、まだ完全には開通していないところらしい。国立公園とかではなく、私有地で大きな木はあらかた切られた後らしい。カオヤイの標高が低く、斜面にある乾燥林によく似ている。道端の樹木はタイと同じで、Trema orientalisやMallotus paniculatus、Macaranga spp.など。

IMGP0156.jpg

IMGP0159.jpg

IMGP0145.jpg

フィリピンのグループから、道沿いでサイチョウが食べる果実をつける樹木があれば、教えてくれと言われたので、ニクズク科、クスノキ科、センダン科など、属レベルで確実なグループを伝える。多分、種レベルでは固有種が多いのだろうけど、属レベルなら見ればだいたい見当がつく。

折り返し地点の所で道端のイチジクがいい感じで熟しており、そこにしばらく滞在して、果実を食べに来る小型の鳥類を観察する。ハナドリの仲間は複数種見ることができたし、フィリピンのグループの中には500mmレンズで写真を撮影していたおばさまがいたので、しっかりと見せてもらえた。その間にもカオグロサイチョウの家族らしい3羽が訪れた。こちらはしっかりと双眼鏡で捉えることができた。小さいとはいえかっこいい。9時頃までここで探鳥を続けて、次の場所へ移動。運がよいとアカサイチョウが見られる場合もあるらしい。

IMGP0167.jpg
レンズの先にはハナドリ

その後、昼食を食べる海沿いのリゾート地へ移動。こちらではアカノドカルガモが目玉らしい。10時に到着して、荷物を置いて、海沿いのマングローブ林内にいるアカノドカルガモを観察に行く。その間も道端で見られる鳥はイロイロと観察。地元のプロが一緒に歩いてくれると、鳴き声だけでかなり同定できるのでとても観察しやすい。1時間ほど歩きまわって、帰りにマングローブ林の方へ近づいた時に目的のアカノドカルガモを観察することができた。

IMGP0180.jpg
カニクイザル

IMGP0189.jpg
川沿いのマングローブ

11時から早目の昼食で、バーベキューを楽しんで、13時まで休憩してマニラへ帰る。と、リゾートから出てすぐの所でミドリバンケンの白化型個体が道端を横切り、フィリピンチームが「Good spot! Good spot!」と大騒ぎ。結局、この場所で30分以上、探鳥してから帰路についた。鳥好きの人たちの執念はすごいというか、わたしはやっぱり仕事で鳥を見ているのだなあと思ってしまった。

マニラに帰る途中、マニラ湾を渡る所で大雨に遭遇。いかにも熱帯のスコールという感じ。16時30分頃にホテルに辿り着いたころにはすっかり雨も上がっていたけど、随分と蒸し暑くなっていた。一部の元気な人達はホテルの手前で下りて、買い物を楽しんでいた。若者たちは元気だなあ。わたしはホテルでシャワーを浴びて、荷物を整理。明日はわたしのフライトが一番早いので、先にチェックアウトする必要があるので、早めに準備を済ませておく。

夕食は日韓料理の焼肉食べ放題のお店でサヨナラパーティ。隣のテーブルに座ったグループが食べ物を焼きすぎて、残ったものをほぼ強制的に食べさせられたので、随分と食べ過ぎてしまった。ホテルに戻ってから、タイの若者たちからビールをすすめられたけど、さすがに満腹だったのでお断りして、さっさと眠る。全くアルコールをとらなかった海外出張というのも珍しい。
コメント(0)  トラックバック(0) 

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0