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ESJ61二日日 [学会]

昨夜は12時をまわっていたので、さすがに今朝は寝坊。8時ごろに朝食を食べに行くと生態学会関係者がちらほら。会場から近い場所だけど、そんなに安くはないので、学生はあまりいない様子。

9時前にホテルを出発して、ポスターを掲示して、シンポジウム会場へ移動。午前中はランビルの節足動物関係の話を聞く。講義内容などに反映することを考えると森林改変と生物多様性・生態系機能の話しを聞くべきだったのだろうけど、ランビルにする。早めにいったのでよい場所を確保できたけど、最終的には満席になるくらいの人。朝一番のシンポジウムなのに人多いなあ。

最初は市岡さんがイントロとして、ランビルの紹介。次の岸本さんはクレーン乗ってアクセスできるところでひたすら網振りまくりましたという仕事。ハムシの仕事の印象が強いのだけど、今回は半翅目の話。先行研究との比較を考えるとランビルでも一度くらいはフォギングしてみてもよい気がする。ただ、一度フォギングすると回復するまでに時間がかかるし、これまでのデータの継続性が生かせないか。

丸山さんは着生シダに住むシリアゲアリと暮らす好蟻性昆虫の紹介。あんな高いところの着生シダを丸ごと採集するのか。ランビルは何度かでかけたことがあるので、あの木のあのシダを採集しているのかというのがイメージできて楽しい。きれいな昆虫の写真が随所にちりばめられたスムーズなプレゼンでした。知り合いの名前が献名された昆虫がいくつも出てきたのも楽しい。まあ、分類群によっては微妙に感じるのかもしれないけどね。

橋本さんはアリグモの話。同じ職場に3年間もいたのだけど、まともに研究の話を聞いたのは初めて。ちょっと早口だけど、適度に笑いがまじったプレゼンでした。C言語でプログラミングとかまでやっていたとは知りませんでした。確かに擬態を客観的に評価するための指標は必要か。ベーツ型擬態しているアリグモは相当の採集努力をかけないとサンプル数を稼げないのは、大変そう。

乾さんはユモトゴキブリの話。以前、熱帯生態学会で聞いたときよりも内容がずいぶんと充実していた。あれだけの個体数が含まれていると何をしているのか謎。シンプルだけど、きれいなスライド構成だった。

兵藤さんはランビルの陸上生態系で安定同位体を利用した食性の解析。放射性同位体まで利用すると、これまで区別できなかったところも区別できる可能性がありそう。

10年くらいかけている重厚なデータや膨大な調査努力量に支えられた話が多かったけど、単純に聞いていて面白い現象を扱っているものが多かったので楽しいシンポジウムだった。ただでさえデータが少ない東南アジアの貴重な情報なので、ATBCのAsian Chapterとかでもシンポジウムとかでアピールしてはどうかな。

その後は自分のポスター発表。30枚くらい配布用資料を準備しておいたのだけど、途中でなくなってしまった。結局、移動パターンでほとんど決まってしまうのだけど、移動先で実際にやっている活動が見えにくいからなあ。コアタイム後は昼食をはさんで、休憩。その後は高校生ポスターを眺めて、ポスター会場の残りを見てから、シンポジウム会場へ。

夕方は卒業研究でも取り組めそうなネタ探しをかねて隠れた相互作用と送粉の企画集会に参加。わたしは送粉生態学に関しては、完全に耳学問だけど、卒業研究や実習のテーマとして扱えないかと検討中。ハイスピードカメラはちょっと面白そう。ただ、研究者の見えないものは研究できないので、いかにして「見える化」するかがかぎになりそう。夜行性の昆虫による花粉媒介ももうちょっと考慮されてもよいのかも?

今夜は早めにホテルに戻って、ちょっと仕事。
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