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論文にコメントした [日常]

朝一番にメールをチェックするとPNASのJournal Clubで紹介されたヤクシマランの種子散布に関する論文に対するコメントが公開された連絡が来ていた。
http://blog.pnas.org/2020/08/insects-not-just-wind-offer-an-ancient-mechanism-of-orchid-seed-dispersal/

先週、火曜日にPNASのJournal Clubを担当している方から、ヤクシマランの種子散布に関する論文を紹介したいんだけど、外部コメントが欲しいから、明日、電話してよい時間帯教えてというメールが届く。ランの進化と種子散布とか、ほとんど知らんけどなあと思いながらも、その方が紹介した論文やそれらに対するコメントなどを確認。あ、これ読んだことあるなというものもあったし、せっかくの機会なので対応することに決める。ただ時差は14時間あるし、水曜日から夏休みを取得していて研究室に行くつもりがなかったので、メールで質問を送ってくれるように返信しておく。

水曜日の早朝に質問が届いており、午前中は元論文やそのプレスリリース、購入したけどほとんど使っていなかったランの図鑑、種子散布関係の本を読み直して、慎重に回答を作成する。ランに関しては専門家ではないので、電話で聞かれても即答できんよ。ツチアケビとかショウキラン属とかで鳥散布やカマドウマ散布が報告されているけど、おそらく風散布から被食散布になったと考えられるグループ。ヤクシマランの場合、そうではない可能性があって、その辺が面白そうなところ。ただ、わたしはヤクシマランとか見たことなくって、論文を読んでその存在を知ったくらい。コオロギの被食散布も新熱帯の事例しかないので、あんまり批判的なコメントにならないなあと思いながら返信。翌日は車の定期点検とか、海洋堂フィギュア展を見に出かけたりしていたけど、特に音沙汰なし。

金曜日の早朝に返信内容を短くまとめた文章が送られてきて、今日中にFactCheckして欲しいとの連絡。午後から編入試験や大学院入試があったので、すぐに対応して返信。土曜日の朝には公開したよとメールが来ていた。公開後の文章を見て知ったけど、農業するアリのChomickiさんが的確なコメントをしていたので、バランス的にはそれでよかったのだろう。

ようやく1年生向けの生態学概論の採点の終わりが見えてきた。
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