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オナガサイチョウの一騎打ち行動の映像 [日常]

先日、ボルネオのサバ州でオナガサイチョウの一騎打ち行動を見たという方から、どんな意味がある行動なのか問い合わせがあった。その時の映像を公開する予定ですと返信がきていたのだけど、今日、MOMOに公開された。

http://www.momo-p.com/index.php?movieid=momo130402rv01b&embed=on

一瞬ですが、2羽のすれ違いざまに甲高い音が響きます。タイ南部にいるときに話には聞いたことがあったけど、こんな音なのか!

オナガサイチョウの一騎打ち行動は、2003年のIbisに掲載されています。
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1046/j.1474-919X.2003.00188.x/abstract

こちらのHPにもほぼ同じ情報が掲載されています。
http://www.coraciiformestag.com/Research/Hornbill/Aerial_Jousting.htm

一騎打ち行動にはいくつかパターンがあるようなのだけど、MOMOに公開されている映像は2羽がすれ違いざまに頭をぶつけあっているように見えます。2009年にシンガポールで開催された第5回サイチョウ会議の際に家庭用ビデオで撮影された不鮮明な映像しか見たことがなかったからなあ。わたしもいつか自分の目で見てみたいものです。

IMGP0005.jpg
オナガサイチョウのカスクの切断面:横から

IMGP0004.jpg
オナガサイチョウのカスクの切断面:前から

上の写真のようにカスク(正確にはカスクの前面部)がしっかりと骨化しており、象牙のように非常に硬くなっています。かなり古くから、オナガサイチョウの頭骨を利用した工芸品が作られています。特に中国では高く評価されていたようです。日本国内でも古くに輸入されたと思われるものが販売されています。えーと、普通車が一台買える値段です。

もちろん映像を見て喜んでいたばかりではなく、日中は体内滞留時間データの解析。各種のデータが得られているリュウガンについては、サイチョウの種間差、雌雄差、個体差、給餌回数の4つの階層がある。一番データ数が多いオオサイチョウについては、各階層の解析結果を提示すれば良いかな。

RでBoxplotを作図するだけなのだけど、なかなか書きたいものが描けずに苦労する。ざっと入力済みのデータの確認や同じ図をたくさん作って傾向を見るには便利なのだけど、プレゼン用の図は使い慣れているデルタグラフで作成し直すかな。