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サラワク二次林調査4日目 [研究]

昨夜は少し蒸し暑く感じたけど、眠れないほどではなかった。今朝も朝食を作るスタッフが起きる大音量の目覚ましでとりあえず目が覚めた。まあ、近所で飼われているニワトリの鳴き声も聞こえてくるので、比較的早くから目が覚めてはいるんだけど。ただ、テナガザルやサイチョウの鳴き声は全く聞こえないので、周辺にはもういないんだろう。ナシゴレンの朝食を済ませて、荷物を積んで昨日と同じ調査地に向かう。自動撮影カメラを10台持っていくので、ちょっと荷物が重いけど仕方がない。

昨日と同じようなタイムスケジュールで動いていたけど、調査地まで半分くらいの距離に来た時に前の車が止まる。肝心の標本採集用の20mのカマを宿泊先に忘れてきたらしい。わたし以外のメンバーは標本採集が主な仕事なので、カマがないと話にならない。1台の車はカマを取りに戻ってもらい、残りのメンバーは調査地に向かって、候補地の下見をしておくことになる。まあ、わたしも時々荷物を忘れて調査に出かけてしまったこともあるので、今回の失敗を糧にしてもらいたいところ。

わたしも一緒に調査に出かける予定だったスタッフがカマを取りに戻ってしまったので、最初はみなさんの調査のお手伝いに専念する。現地スタッフと合流して、適当な林齢の候補地を案内してもらう。昨日、再調査した場所の近くなどを確認して、調査地を決定する。途中、大型の左巻きのカタツムリを見かけた。大きいなあ。この調査で使っている距離計は便利そうなので、写真を撮っておく。来年度の調査用にいくつか購入しておこうかなあ。調査の途中でカマを取りに戻っていたスタッフがステーションに到着した様子。二つ目の調査区の設定に向かうメンバーと別れて、わたしは自動撮影カメラの交換に出かける。

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ここでは3か所に3台ずつのカメラを設定していて、5月に交換したときには1か所1時間くらいかかっていた。ステーションから近いところから順番にでかける。最初の場所は比較的、大きな二次林。前回と同様にツパイやリスが多いようだったけど、ヤマアラシやブタオザルなども撮影されていた。今までは金属ワイヤーと南京錠で固定していたのだけど、南京錠がさびてしまうので、金属ワイヤーと留め具に交換しておく。あと半年後に回収する予定なので、それまでは錆びずにもってくれるだろう。

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こちらもほとんど雨が降っていないのか、林内が乾燥していて、歩くとぱりぱりと音がする。2か所目は途中に小川があって、そこを利用する動物を狙うつもりだったのだけど、完全に水がなくなっていた。こちらのカメラを交換した時点で、昼食を食べにステーションに戻る。みなさんも先に昼食を済ませており、次の調査区に向かうときに一緒にでかける。最後の調査区はカメラのセンサーかバッテリーが異常で、設置後の2日間ですべて記録が終了していた。3か月分のデータがないのは痛いけど、当初は盗難も想定していたので、残りのカメラでしっかりデータがとれていたのでよしとしておく。二次林で狩猟なども行われている場所だけど、ベンガルヤマネコはまだいる様子。カメラの交換を終えてからは調査区の設定のお手伝いに向かう。つい最近、植林したばかりのところもあり、ドリアンとか植えられていた。しばらく雨が降っていないようだけど、うまく定着するだろうか。

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体調不良気味の学生を連れて宿泊先に帰るグループとは別れて、私たちはセリアンに移動して、コインランドリーで洗濯と乾燥。待ち時間が長いので、軽くドライバクテーとお茶をいただく。洗濯後は乾燥機にほうりこんで、できるだけ乾かす。その間の空き時間にコインランドリーの前でひたすら標本作成していたので、ずいぶんとおかしな人たちに見えたに違いない。セリアンの街はコンパクトにまとまっているので、なかなか便利。乾燥は1回では不十分だったので、もう一度回したので結構な時間になってしまった。ただ、乾燥時に洗濯袋の中身をそのままにしてあったので、わたしの衣類だけ湿ったままだった。まあ、干しとけば乾くだろう。

20時半を過ぎたころに宿泊先に戻り、遅い夕食。こっちはつい先ほどまで水道は止まっていて、電気も止まっていて、雨が降っていたらしい。復活した水道で水浴びをして、明日のカメラの準備のために必要なデータをコピーしてから眠る。明日は宿泊先の周辺の二次林での調査なので、移動にかかっていた往復3時間を有効に使うことができる。
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