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懇親会などでの質問やコメントなど [日常]

企画集会で話した後の懇親会や、大会の懇親会で話した人からの質問やコメントなど。

Q:いろいろな雑誌が読める職場なの?
A:現職場でアクセスできるのは、電子ジャーナルの主要な出版社では、SpringerとElsevierで、Blackwell-WileyやBioOneにはアクセスできません。ただ、前の職場はSpringerだけだったので、随分と改善されました。

アクセスできない雑誌の論文は、著者にメールを書いてPDFファイルを送ってもらいます。別刷りを依頼するとたいてい数日以内で送ってくれます。同じ著者に何度も別刷り請求していると、新しい論文が出たら、こちらから依頼しなくても送ってくれる人もいます。

個人で定期購読しているのは、熱帯地域の種子散布の論文がよく掲載されるBiotropica、Journal of Tropical Ecologyで、今年からEcologyも購読し始めました。大学の図書館でEcologyの冊子体は読めるのですが、すぐにPDFファイルを見たい場合もあるので…。でも解析中のデータでEcologyに投稿できそうなネタがないのが残念。

Q:どうやって関連文献を探しているの?
A:自分がよく読む雑誌のリンク先をまとめたサイトから、定期的に目次をチェックしています。査読依頼をひきうけた時にもよく読みます。今回の企画集会では、Web of Scienceで過去3年間に出版された種子散布の論文を検索して、その中から適当なものを選びましたが、結構古いものも紹介しました。

個人的にメモを残しておきたいものは、短い文章にまとめています。以前はノート、それ以後はHPにまとめていましたが、検索しやすい形で公開して欲しいとの要望があったので、ブログ化しました。

Q:種子散布者としてのナメクジの役割はもっと重要では?
  2012年には、以下のような論文が掲載されています。

Calvino-Cancela & Rubido-Bara (2012) Effects of seed passage through slugs on germination. Plant Ecology 213:663-673.

Turke et al. (2012) Are gastropods, rather than ants, important dispersers of seeds of Myrmecochorous forest herbs? American Naturalist 179:124-131.

A:Plant Ecologyに掲載された論文は読んでいたのですが、American Naturalistの論文は知りませんでした。確かにこれらの論文を紹介したほうが、よりインパクトがあったと思います。ナメクジの種子散布は、調査対象として結構面白そう。アリ散布植物を研究している人と組んで、なにかやろうかしらん。

ナメクジの種子散布ではなく、より影響が大きいと思われる実生の食害について検討した以下の論文も有用かと思います。

Honek et al. (2013) A method to study slug predation on seedlings in the field. Annals of Applied Biology 162:89-99.

6月中旬の熱帯生態学会用に博多周辺でホテルを予約。ちょっと高いけど雨が降ると移動が面倒なので、駅の近くにした。

明日は大学で後期試験だけど、今回は担当を外れているので、査読仕事に集中する予定。