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タイ調査四日日 [研究]

昨日の夜からの雨が朝まで降り続いていたので、肌寒く感じる。雨の日は空車のタクシーが少なく、マヒドン大学周辺は渋滞することが多いので、行きたがらないタクシーも多いので、3台目でようやく乗り込むことができた。昨日よりは渋滞していなかったけど、大学まで40分かかった。食堂で朝食を済ませて、メールをチェックして、学会のHPの修正など急ぎのものに対応する。このHP管理を複数でやれるようにしたはずなのだけど、結局、私一人で管理してしまっているというのもなあ。

その後は発芽実験データの入力と確認作業。2週間おきに3ヶ月間観察したはずなのだけど、途中で終わっているものはスタッフに確認。そうですか、途中でネズミに食べられてしまいましたか。大学の6階で行った発芽実験をネズミに邪魔されるとは想定していませんでした…。オフィスのスペースが足りなくで、廊下に出しておいた時に食べられてしまったらしい。まあ、外からいくらでも侵入できるからなあ。発芽実験を開始した頃に水分の蒸発を防ぐために蓋をしていたのは、ネズミからの防衛にも意味があったことでしたか。

午前中に入力作業を終えて、昼食後に最終発芽率を集計して表にまとめる。実験に使ったサンプル数とそれらの最終発芽率をサイチョウ類が散布した種子と人間が果肉を除去したコントロールで比較。数値を見た感じ、先行研究と同じで処理間で差がないか、一部でサイチョウ類が散布した種子の発芽率が高い。複数の果実種を対象としてサイチョウル類の散布した種子とコントロールを比較した発芽実験は、先行研究としては、1998年のカメルーンの論文の一部に報告されているけど、これだけで論文にするのは難しいだろう。ただ、今後、サンプル数が増える可能性もあるので、発芽率の統計処理を行うことができるようには準備しておく。

金曜日は渋滞するので早めに夕食に出かけて、大学近くの線路沿いの店で済ませる。4人で900Bほど。今日はマヒドンの若手教員にごちそうしてもらう。その後、After youという甘味処に移動。

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この名称はいいのか?

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デザート(注:4人でシェア)

その後、私はタクシーで帰宅したけど、渋滞につかまった。これほどひどい渋滞は、今までにも経験していないのではないかな?タイのタクシーは渋滞で停車中も一定時間が経過するとメーターが上昇する仕組み。渋滞でほとんど動けずに止まっていた時間は軽く1時間を超えたので、普段よりも走行距離が短いにもかかわらず、150Bくらいかかった。

帰宅後はピライさんに経過報告書を見せながら、今後の論文化について打ち合わせ。カオヤイの衛星追跡データを追加してはどうかとのコメント。多分、この時のアルゴスのデータは毎時間連続で追跡できていたデータが少ないので、ちょっとむずかしいだろうな。ラジオテレメトリーでは追跡できないような10kmを超えるような移動を記録している回数を見るには良いかも。

タイ調査三日日 [研究]

6時に起床して朝食を済ませて、すぐにタクシーを拾って大学へ移動。意外と混んでいたので50分ほどで到着。ただ、車内では読書していたので、それほど時間を無駄にした気はしない。大学に着くまでに上巻を読了。

今日は3月末が締め切りの総説用の文献検索に時間をかける。もちろんキーワードに引っかからない論文もあるけど、過去10年間くらいのトレンドを知ることにはなるだろう。鳥類による花粉媒介の論文は今後、相当数、読無必要がありそう。でも先にFleming本を読みたい。

午後は昨日の体内滞留時間のデータを使って、経過報告書の該当部分を修正。今年の1月に来た時にほとんど書き上げて、帰国後にすぐに送付するつもりだったのに今日になってしまった。新しく作成した図表を入れ替えて、本文を少し修正する。後は明日以降に発芽実験のデータを入力して、単位時間あたりの移動データを追加すれば、前年度までの研究の概要はまとめることができそう。

今日は大学に隣接する病院で夕食を済ませてから帰宅。

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タイ調査二日日 [研究]

昨夜は遅く寝たけど、6時前に目覚めたのでNHKでニュースを確認してから朝食へ。昨夜は空調を切って寝たけど、微妙に寒かった。朝食後に少しネットで情報収集して、9時過ぎにチェックアウト。ただ、この時間帯はタクシーがなかなかつかまらないことがある。大学まではスーツケースをごろごろさせて移動するのは面倒な距離なので、しばらく待ってタクシーに乗り込む。

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朝ごはん

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ハチミツ

オフィスに着くなり、帰国後の予定について打ち合わせ。どうもタイから11月1日に送付したメールが届いていなかったらしい。普段はきちんと届いているので、どこで消えてしまっているのかわからないけど、11月1日にその情報があれば、日本にいる間に準備しておくことができたのだけどなあ。済んだことは仕方がないので、できる範囲で情報収集。帰国後も忙しくなりそう。

去年から今年にかけて営巣木で観察したデータを受け取り、記録内容を確認しながら入力作業。うう、タイ語だけのワークシートはさすがに手がでないので、スタッフに隣で読み上げてもらう。私が修士課程の頃に収集したデータと合わせると520時間。その間に体内滞留時間の推定に使えそうなデータは、25種1,400回くらい集まった。ただ、オオサイチョウの繁殖期はイチジクや動物質の餌が多いので、あまり使えるデータはなさそう。

飼育個体に給餌実験を行ったデータと比較して、同種果実でどの程度時間が異なるのか検討してみるとか、サンプル数を増やすと平均値や最大値がどのように変化するのかを検討することになるだろう。その辺は生態学会までの宿題。

タイ調査初日 [研究]

今回は初めて夕方のフライトで移動するので、いつもと随分と違うスケジュール。朝は通常と同じ時間帯に起きてから準備しても十分に時間的に余裕があるのは良い。特急の接続が悪く金沢駅まで行く必用があるのがちょっと無駄な感じ。ただ、金沢駅でおみやげ屋昼食を購入することはできるから、それはそれで良いかも。平日の午前中なのに私服姿の中高生がたくさんのっていたけど、代休とかか?

関空までの移動中は購入してから積んだままになっていたダイアモンド本を読み進める。届いた日に少し読んで、放置していたので、タイで読んでしまいたい。いつものフライトだと早朝に移動しているので寝ていることが多いから、これはこれで有効な時間の使い方かも。電車も比較的空いていて楽ちん。関空も今日はガラガラ。久しぶりにTGではなく、JAL便だというのもあるのか?事前にwebチェックインを済ませていたので、カウンターでもほとんど並ばずに荷物を預け終える。今回は調査用具が少ないのでスーツケースは15kgで余裕。2時間前に出国手続きまで終了してしまった。フライトまではのんびりと読書。途中、急ぎのメールの返信を書いて搭乗。

フライト中は機内映画でパシフィック・リム、RED2、ウルヴァリン: SAMURAIの順番で見て、ほぼ定刻通り9時頃に着陸。この時間の空港って、出国で来ることが多いけど、入国側はガラガラ。途中、少しだけ両替して、バーツを確保。ただ、外国人用の入国審査ゲートが1つしかオープンしておらず、長い列になっていたので、結局、かなり待つことになってしまった。

タクシー乗り場でホテル名を最初は英語で伝えて、次にタイ語の正確な発音を教えてもらう。ホテル名が変更されて1年以上経過しているけど、タクシーでは新しい名前は通じず、前はこの名前だったと伝えるとわかってもらえた。ホテルには10時15分ごろにチェックインできたのでかなりスムーズに移動することができた。初日にオフィスに行く用事がないのであれば、この時間帯のほうが時間を有効に使うことができるかも。

まったく減っていない [日常]

午前中は天気がどうにか持ちそうだったので、角間の自動撮影カメラの確認に出かける。学祭期間中のはずなのだけど、まだ9時前ということもあり人は見かけない。最初の個体は既に倒れてしまっていた。カメラを確認したところ、今朝、倒れたらしいので、写真データには問題無さそう。もっとも果実は減っていないし、動物も全く撮影されていない。

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これも減ってなさそう

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倒れてしまった観察個体

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これはまだ大丈夫

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これも倒れてしまった

うーん、来年度の卒研のテーマにならないかと思って予備調査してみたけど、こりゃデータにならんかも。12月までに野外調査を終えるくらいでないと厳しいからなあ。その他の個体も倒れてしまっているものが半分くらい。大きな個体以外は結構早い段階で倒れてしまうのだろうか。

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これはまずかった

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小さいヤマナメクジ

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アケビの種子がたくさん入っているテンの糞?

明日から14日までタイで調査です。と言っても昨年度までの研究成果の取りまとめと今年度からの新しいプロジェクトの打ち合わせで終わってしまいそう。

美ら島の生物ウォッチング100 [本]

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国内最大種のサワガニがドングリをそんなに食べているとは知りませんでした。巣穴に持ち込まれたものは発芽する可能性は低いだろうけど、落下したドングリの種子消費者としては、場所によってはかなり大きな割合を占めているのかもしれない。クリスマス島のアカガニほどのインパクトはないにしても、陸ガニの生態系機能はもうちょっと評価されてもよいのかも。

せっかく、こんな図鑑があっても沖縄の自然を楽しむことができるのは、いつになるのだろうか。しばらくは図鑑を眺めて、行ったつもりになっているか。でもせっかく西表島に知り合いがいるのだから、何か研究テーマを考えてみようかしらん。