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インドネシア調査四日目~スマトラ編 [研究]

今朝は6時に起床。5時ごろからお祈りが聞こえてきたので、イスラム圏に来た気分になる。6時半からバイキングの朝食を済ませて、7時半からウィルソンさんの案内でSipisanという調査地へ向かう。途中でウィルソンさんの学生を拾って今日も5人での移動。カワウソを研究して修士論文をまとめたらしい。スマトラ島には4種のカワウソがいるらしいけど、調査対象にしていたのは普通種といっていたので、コツメカワウソだろうか?

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9時半に日本人チームが基地にしている村に到着。タイ南部とよく似た雰囲気。20分ほどその家の人とウィルソンさんが話をした後で、村の近くで果樹園やゴム園を切り開いている場所へ移動。水田の間を抜けて、山に向かって歩いていく。水田に肉食動物の足跡がたくさんついていたけど、ベンガルヤマネコやコツメカワウソの足跡らしい。村と山の間に川が流れていて、ここで洗濯などをするらしい。水牛がのんびりと歩いていた。

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ベンガルヤマネコの足跡らしい

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水利用

水田にはジャンボタニシの卵が産まれていた。ピンクでよく目立つ。スズメよけがいろいろとつけられていたけど、どのくらい効果があるのだろうか?低地はすべて水田として利用して、少し標高の高い場所は木を切って、果樹園やゴム園などに利用するらしい。標高200mくらいまで移動して、ちょうど切り開いているところで休憩して、いろいろとウィルソンさんに話を聞く。彼はここでバンディングをしていて、学位論文をまとめているだけあって、鳥はかなり詳しい。わたしは小鳥の巣を見てもすぐには同定できないからなあ。

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イノシシ除け

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スズメ除け

しばらくして電話が入り、車を移動させる必要が出てきたので、村に戻る。結果的にこの電話のおかげで雨が降る前に村に戻ることができた。雨が降るとすぐに川が増水して渡ることができなくなることもあるらしい。確かにそれは面倒なことになるところでしたな。その後は大雨の中を大学へ移動。さすがに雨季だけあるけど、これだけ激しく降るのは珍しいらしい。ほとんど前が見えないくらい激しい雨が降った時間帯があった。

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水浴び中の水牛

昼食は大学へ行く途中の川沿いのパダン料理屋さんへ。遅い昼食を食べていると川の反対側の人が叫んでいるので見ていると蒸留で降った雨の影響で急激に増水してきたらしいので、川で遊んでいる人に逃げろと言っている。見ている間に水量が増えて、あっという間に泥水だらけになってしまった。こんなに急激に増えるんですな。

昼食後は大学の樹木林を案内していただく。2009年の地震の時に日本から送られた基金で建てられた建物などを見せていただく。山の向こうでツノサイチョウの鳴き声を聞くことができたが、姿を見ることはできなかった。朝だと谷間を飛んでいくところを見ることができるらしい。シワコブサイチョウとツノサイチョウだけではなく、ときどきオナガサイチョウも来るらしい。ムジサイチョウもいるらしいが、他の小型種がいないのだろうか?

その後はホテルに送っていただき、今日の見学は終了。昼食時間が遅かったので、夕食はつまみとビールでおしまい。夕食後にGISデータなどを確認して、明日、アンダラス大学の人に渡す関連研究のPDFファイルをコピーして就寝。