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コケ観察会に参加した [日常]

昨日の夜中に発表資料はどうにかできあがったので、今日は金沢城公園で開催されたコケ観察会に参加。研究室でルーペやピンセットなどを詰め込んだまでは良かったけど、帽子を忘れてしまった。コケの採集だから、あまり動き回ることはなかろうと、そのまま現地へ。車の中に一つくらい帽子を入れておかないといけないな。

今日の観察会の参加者は10名を少し超えるくらい。講師は北陸では数少ないコケを専門にしている富山市科学博物館の坂井さん。最初に1時間ほどスライドを用いた簡単なコケの解説を聞く。スライドそのものよりも企画展でボランティアスタッフが作成したコケのぬいぐるみセットがすごくよくできていた。金額換算するのは…やめておこう。胞子を付けるのが大変そうだと思ったけど、やはり大変だったらしい。

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その後、金沢城公園内の石垣を中心に実物を観察する。坂井さんが事前に下見をした際に確認したコケに旗がたっており、10種ほどを観察する。コケの観察会の場合は、サンプルにへばりついて観察することになるので、はたから見るとなんだかよくわからないグループに見える。石垣のところでは、蘚類、苔類、ツノゴケ類の主要3グループが同時に観察できた。おお、これがツノゴケか。数年前、講義で使うために林業試験場で採集したコケは間違いなくツノゴケの仲間だったので、ちょっと安心。この黒っぽく枯れたように見える部分をよく覚えている。ジャゴケを採集していると大量にダンゴムシが見つかった。よく見るとコシビロダンゴムシ系だったので、こちらも採集しておく。脱皮中のワラジムシもいた。

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1時間ほどの野外観察の時間はあっという間に終了し、その後は採集したサンプルを実体顕微鏡や生物顕微鏡で観察する。おお、実体顕微鏡でみるとツノゴケの先端が二つに分かれていくのがよくわかる。さすがにコケの切片を作るのは職人技という感じ。実体顕微鏡下で、カバーグラスで固定して、カミソリで切るのですか。最初の講義で説明のあったコケ特有の専門用語に関連する部位を実体顕微鏡で観察していたけど、これ、なかなか初心者には手を出しにくいだろうなあ。

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前の職場にいたころにキノコ観察会は参加したことがあったけど、コケをメインとした観察会に参加したのは初めて。コケの基礎知識は、数年前に生物分類学の講義でコケ植物を扱ったときに付け焼刃的に学んだ程度だったので、今日の観察会は良い経験になった。大学キャンパス内でも少し真面目に観察してみてもよいかも。ただ、卒研テーマとかで扱うのはまだまだ難しそう。