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今年も見つけた [日常]

朝から共同研究の下見で林業試験場に出かける。去年も予備調査はしていたのだけど、今年は本格的に取り組む予定。このところの暖かさで急激に春植物たちが元気になってきて、予定よりもスケジュールを前倒ししないといけないかも。先日はまだつぼみすらなかったカタクリがずいぶんと目立つようになってきた。林業試験場内では、この斜面の開花が一番早いのではないかな。

予備調査の候補地を探して歩いていると、昨年も見かけたネズミの糞のようなナメクジを発見。沢沿いのコチャルメルソウとか、ジャゴケとか生えている環境で見かける気がする。今日は3個体見かけた。

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コチャルメルソウのほかには、ネコノメソウ、ホクリクネコノメソウなどが開花中。キクザキイチゲにハエが来ていた。今日はマスクをしていたけど、気温があまり高くなかったおかげか、花粉の影響は少なかった様子。

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午後は東南アジアのキジ科プロジェクトへ送付するデータの確認作業。ハラバラで3年間の撮影データから該当する動物が撮影されている写真をスキャンする作業。10年以上前のデータとはいえ、まだまだ有効活用できそうなのはありがたい。数千枚の写真の中でキジ科はセイランとセキショクヤケイの2種のみ。しかもセキショクヤケイのように見えるのは野良ニワトリの可能性はないともいえないから、実質はセイランのデータしか使えんかな。本来はもっといろいろな種がいてもおかしくはない場所なんだけど。

自宅に戻ってからは、先日、Windows Update中にブルースクリーンになってしまったノートPCの再セットアップ。まったく無駄な時間をかけてしまった。ついでに新しくOSを購入したので、これまで使い続けてきた2008年に購入したノートパソコンから引っ越す予定。ただ、このノートパソコンもハードディスク容量が足りなくなった以外は問題なく動作しているので、まだまだ使い道はある。

春の草本が咲いてきた [日常]

朝から万全の準備をして、一台だけ残してある自動撮影カメラの交換作業のために角間へ。林業試験場よりも雪が少ないので、春の進み具合も早い。入り口では、キクザキイチゲが咲いていた。去年はこの時期にほとんど来ていないので、春先の花をしっかりと記録できていないので、今年はできるだけ写真記録を残しておく。今年は金沢大学の植物園のグループと毎週、角間を歩いて、開花・結実フェノロジーを記録して、草本を覚える予定。さすがに4年目なので、だいたい見たらわかるようにはなってきたけど、花がないといまいち自信がないものも多い。個人的には、結実フェノロジーを記録して、何らかの形で定量化して、マムシグサの果実持ち去りの基礎情報として使える形を整えたい。草本の結実はあまり気にしなくても良いけど、木本はどうにかして定量化したい。

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コナラ・アベマキは展葉前

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ヒサカキのにおい

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オウレンは葉が出てきた

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ショウジョウバカマも開花中

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ヒメアオキはまだつぼみ

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キブシが開花してきた

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マムシグサはさすがに全てなくなっていた。前回、カメラ交換後も雪解け時にヒヨドリが食べに来ているのを確認。この冬はよっぽど餌がなかったのだろうか。今日は県立大学の別グループも調査に来ていた。積雪量を測定しているらしいけど、林業試験場よりはずっと少ないらしい。

週末は査読仕事を終わらせてしまわねば。

残念ながら、発症した [日常]

生態学会から戻ってきたばかりだけど、調査地の様子を確認するために朝から調査に出かける。生態学会前に花粉症を発症した疑いがあったのだけど、鹿児島滞在中は特に問題なかったので、大丈夫かと思ったけど、だめだった。午前中に調査を終えて、研究室に戻ってから、くしゃみと鼻水が止まらない・・・。

そういえば、2月下旬に雪の中を調査に出かけた際も帰宅後にくしゃみがとまらなかったのは、風邪ではなく、花粉症だったのかもしれない。いまさら花粉症かよと思わなくもないけど、わたしの場合、長期間、海外で過ごしているので、スギ花粉の洗礼を受けた時間が今までは短かったのかもしれない。今の職場に来てから、春先は頻繁にスギ林に通っているので、その影響で今頃、発症したのかもしれんなあ。

春植物を調査する予定なんだけど、どうしたものやら。次回から、完全防備しないとだめだな。

ESJ62五日日 [学会]

朝食後にホテルをチェックアウトして、いらない荷物を鹿児島中央駅のコインロッカーに預けて会場へ。観光客が多いのか、意外と混んでいた。時間的にかなり余裕を持ったつもりだったけど、結構ぎりぎりだった。実行委員会の引き継ぎ会議に参加して、来年度の仙台大会に向けての引き継ぎ事項の連絡と今回大会の反省について、各担当者からの話題提供。

2時間ほどの会議の後は企業ブースに出かけて、何冊か本を購入。最終日なら、多少、重たいものがあっても気にならないし、移動中の電車や飛行機の中で読むことにしよう。書店の人からは迷ったら買ってくださいと言われたけど、買うかどうかは迷っていなくて、同じ本を自分用と研究室用に2冊買うかどうかを迷っていたのですな。1冊を買うかどうかを迷ったのは、土壌生物の2巻本。現在も1割引で販売されているけど、さらに割引されて定価より1万円程度安くなっていた。ただ、完全に自分の専門外の書籍なのと、財布がほぼ空になってしまうので断念。

鹿児島中央駅で駅弁を買って、新幹線ホームで昼食。新幹線での移動中はうとうとしながらも忘れないうちにポスター発表で質問されたことをまとめておく。

Q:もう論文化されているのか?
A:すみません、できるだけ早く書きます。が、N=4だとなかなか厳しいのともうちょっと散布後の運命をしっかりさせたいです。

Q:タヌキやハクビシンは丸呑みするのか?
A:基本、丸呑みすることが多いです。しかし、外種皮だけ利用して、残りはその場に落としていくこともありますので、常に運ぶわけではありません。

Q:同じ食肉目のテンやアライグマは食べないのか?
A:今回、テンの持ち去りは確認できませんでした。が、誘引されている感じの写真や雪から掘り出している様子が撮影されていますので、食べる可能性はあります。インターネット上では、食べるとする情報も見たことがあります(ただ、テンが丸呑みするかといわれるとちょっと種子サイズが大きすぎる気もします)。食肉目の食性をレビューした総説(小池・正木 2008)には、テンによる記録はありません(ツキノワグマ、タヌキ、ハクビシンの3種)。アライグマは調査地には分布していません。石川県南部では記録されているので、そのうち確認されるかもしれません。かつてTV番組でアライグマの飼育個体に給餌したら食べる様子が放映されたようですので、食べるようです。

Q:先行研究のベンガルヤマネコはハクビシンと間違えているのではないか?
A:わたしも原文を読んだ感じはハクビシンだと思いました。が、原文中でベンガルヤマネコの学名があてられていたので、それを使いました。しかし、何度か撮影された野良猫はまったく興味を示していませんでしたので、元論文の学名ミスの可能性が高いですね。ネコ科を対象にしていた方からもベンガルヤマネコは食べないだろうとのコメントをいただき安心しました。

Q:あんなもの食べてかぶれないのか?おなかの中は大丈夫なのか?
A:わかりません。ただ、複数回食べに来ているようですので、悪影響はないのでは?

結局、鹿児島ではお土産を買わなかったので、福岡到着後、お土産用に明太子を購入して帰宅。明日は林業試験場の自動撮影カメラの回収作業。

ESJ62四日日 [学会]

さすがに昨日は二次会で帰りが遅かったので、7時ごろに起床。ちょっと二日酔い気味だけど、朝食をしっかり食べて、ポスターをもって会場へ移動。週末なので、市電もそれほど混んではいない。到着後、すぐにポスターを掲示して、昨日から掲示してあると思われるポスターをいくつか見て回る。自分と同じ時間帯に発表されるものはなかなかゆっくりと見る時間がない。

午前中、シカのシンポジウムか、ボルネオの企画集会に参加するつもりだったけど、そこそこポスターを見に来る人がいるので、結局、朝からずっとポスター会場で過ごす。イチョウって、いろいろと興味を持つ人が多いのですね。いや、ネタとしては面白いと思うのですけど、自分としては普段のサイチョウの話の方が面白いと思っているからなあ…。まあ、身近な植物を対象にしていて、あんなもの食べる動物がいるのかと思われているところで、結構、いろいろな動物が来ているという点が受けるのかもしれない。ただ、まだ種子散布の研究には到達していなくて、果実食の段階だからなあ。もうちょっと実生データなどを組み合わせることができるとよいのだけど。

結局、午後もほとんどポスター会場で過ごす。今までで一番たくさんポスター発表したかも。時々、野外安全管理委員会ポスターのところにも出かけて、ちょっとたけ活動。夕方は生態学教育関係のフォーラムに参加。中田さん、ダンゴムシとか、教育支援とかいろいろなところでDB作成担当しているんだなあ。

明日は朝から来年度の引き継ぎ会議。何か忘れていることはないかな。

ESJ62三日日 [学会]

大会三日目だけど今回は飲み会にあまり参加していないので、比較的元気なまま朝を迎える。少し早目についたのでキャンパス内をうろうろしているとヤマモモが開花していたので、風媒花のサンプルとして撮影しておく。ダンゴムシとモニ1000と両方の会場を行き来した挙句、人が少なかったダンゴムシに参加。ダンゴムシつながりで、さまざまなアプローチをしている方の発表だった。それほど頻繁に脱皮するのであれば、野外でマーキングして個体識別するのは難しいか。ただ、脱皮はある程度の間隔で生じるので、その辺をうまく利用すれば、短期間なら意味はあるかも。

食堂で早めの昼食をと思っていたら、熱帯関係の方と一緒になる。お会いするのが3回目なのに「初めまして」と言ってしまい、まったく顔を覚えていないことが発覚。今回で研究テーマと本人がしっかり一致したので次は大丈夫。多分。総会行きのバスに乗って、会場へ移動。歩いていくにはちょっと遠いよ。総会会場はとても広いので、参加者がまばら。例年通りといえば、そんなものか。年次大会のシステムが大きく入れ替わるので、ここ数年はちょっと大変かもしれない。ただ、長期的な視点からみるとボランティア運営していた部分が削減されるはずなので、どうにかしてここ数年をうまく乗り越えたい。

その後は授賞式があって、受賞講演。昨年は自由集会が重なってしまったので、受賞講演を聞きのがしてしまったけど、今回は最初からしっかりと聞く。生態学会賞1件、宮地賞3件、大島賞2件、鈴木賞4件とかなりの件数の講演を聞いたけど、どれも長いとは思わなかった。大島賞の植物の成長や繁殖にいつ生産された光合成産物が使われているのかを検討した研究はよかった。それにしても若い人は、プレゼンがうまい。短時間のプレゼンの中で適度な笑いをとるスライドもいれてある。今年は特に自然史関係の面白い研究成果を聞くことができてよかった。

懇親会はあまりぎゅうぎゅうではなくスムーズに移動することができた。二次会があったので、料理もお酒も控えめにしたけど、焼酎は少し飲んでおくべきだったか。何人か名前は聞いたことがあったり、論文を読んだことがあった人とお知り合いになることができてよかった。懇親会後は宮地賞の小池さんの二次会に参加。こういう会に参加すると自分の年齢がすっかり上位層に含まれるようになったことに気が付く。参加メンバーの中で、来年は鈴木賞に!と盛り上がっていたので、ぜひ、トライしてもらいたい。

ESJ62二日日 [学会]

早朝に本格的に降り出した雨で目が覚める。昨日よりゆっくりして、7時に起床。朝食をとりながら、昨日の自由集会の調査内容について、いろいろと情報をうかがう。午前中は外来種リスト、ウナギ、多種共存と迷った挙句、多種共存のシンポジウムに参加。さまざまな切り口から多種共存とニッチについて取り組んでいる研究事例が紹介されていた。4件目まできいてからポスター会場に移動。まだ人が少ない時間帯だったので、種子散布関係の発表で、すでに発表者がいたところをいくつか聞く。

その後はお昼の野外安全のフォーラムに参加。毎年、ほぼ同じ内容でやっているけど、30名ほどの若者たちが参加していた。45分ほどのプレゼン後は質疑応答。生態学関係者に事故が続いた時期のことをよく知らない学生が大学院に入ってきているので、同じ話でも繰り返しておく必要があるんだろうな。当時よりは位置情報などは取得しやすくなっているけど、GPS情報などが使えない場合もあるので、地図の読み方やコンパスの使い方は必須。

フォーラム後はポスター会場をうろうろして、種子散布関係の発表と卒研テーマにできそうなネタを探す。フィールドワークが主体の研究室とはいえ、就活によっては野外調査に時間を割くことができないことも考えておかないといけないので、実験室内でもやれそうなことを考えておかないと。ポスター会場を一通り見てから、口頭発表を少し聞いてから、若手キャリア形成のフォーラムに参加。コミュニケーション能力が重要なのは研究の世界でも同様。大学院で生態学を学んでもそれを行かせるとは限らない。けど、その過程で学んだことは、企業などでも生かせるという意見には賛成するけど、そのくらいしっかりと研究に取り組んでいるという前提がある。あと一緒に働きたいと思えるかどうかというところが大事なのは、就活に限らないだろう。

夕方は菌根の自由集会に参加してから、ホテルへ戻る。明日の午前中はダンゴムシとモニ1000の話で迷うところだけど、話題によって行き来するかな

ESJ62初日 [学会]

6時前に起床。朝から雨ですか。ホテルで朝食を済ませてから、少し早いけど8時前にホテルを出発。歩いていくことを推奨されていたけど、雨だったので、市電で移動。思ったほど混雑していなかったので、スムーズに最寄り駅まで移動。それほど雨も強くなかったけど、火山灰まじりだった。さすが鹿児島。

朝一番は大会企画委員会に参加。今年度のまとめと来年度のスケジュールの確認。運営部会は大会が始まるまでが忙しいけど、他の部会は今日からが本番のところもあるからなあ。その後は野外安全委員会に参加して、会期中のフォーラムとポスターの解説の打ち合わせ。冊子は来年度中にまとめる予定らしいので、その辺は忙しくなりそう。ポスターは配布可能な状態になるようなので、研究室にもはっておこうかな。

その後はEcological Researchの会議に参加。いろいろなデータを眺めるのは楽しい。わたしが担当している数は少なくはないけど、多くもないくらいの数らしいので、なかなか断りにくい。今年は500本ペースらしいので、結構大変そう。それにしても私が大学院生だったことと比べるとずいぶんと国際化したんだなあ。

その後、種子散布関係の研究テーマの打ち合わせに参加して、こちらから情報提供できることを連絡する。ニクズク科は候補とするにはよさげな分類群だと思います。すでにこちらが紹介したような論文はほとんどご存じだったようなので、ちょつと安心した。

どうも名札が送付されていなかったのは、登録時にわたしが大学名しか入力していなかったことが原因らしい。いや、うちみたいな小さな大学だとそれだけでも十分に届くんですけど。来年度の自分に向けてTipsとしてメモ。

最後はボルネオの自由集会に参加。万が一、申請中のプロジェクトが採用されると参考になりそうな情報がいろいろあった。ただ、回廊として成立した場所を実際にどの程度、動物が利用するようになるのかを評価するのは難しいのではないのかな。現在のボルネオの森林の分断化の程度って、歴史的にみるとどの程度、シビアな状況なのだろうか?

鹿児島へ移動 [日常]

鹿児島行の荷造りをしてから大学へ。飼育中のヤマナメクジはそろそろ動き出す時期になりそうなので、ニンジンをあげて、水分を補給しておく。水をかけたせいか、しばらくすると一部の個体が動き回っていた。さすがにあたたかくなってきたからだろう。急ぎのメールに返信して、担当編集仕事を一つこなして、出張用の荷物を整えて帰宅。学会から戻ってくると一気に春が進んでいそうなので、春植物の調査を準備しておかねば。

最寄りのバス停から小松空港へ移動し、そこから福岡へ移動。福岡で夕食を済ませて、次は新幹線で鹿児島へ。移動中は先日、熱帯生態学会NLに書評が掲載された「納豆の起源」を読む。納豆を作る際にいろいろな植物の葉を使う場合があるらしい。イチジクの仲間はきちんと種まで同定はされていなかったけど、庭先でも植わっていて、あまり大きくならない種で、幹生果をつけているところから、ある程度限定できそう。

タイで納豆を食べたことはないのだけど、カオヤイの周辺でも販売されていたのだろうか?当時はそんなことにまで興味を持っていなかったので、ちょっともったいないことをした。9時前に鹿児島に到着。スーパーでビールとおつまみを買って、部屋で一杯飲んでから就寝。明日は朝から連続会議。

ポスターできた [日常]

朝からESJ62用のポスターの仕上げ作業。写真の位置などを調整して、A4サイズでカラー印刷してみる。完成版になったので、学生部屋に来ていた3年生に見てもらい、漢字の変換ミスやわかりにくいところを見てもらう。今回は折り曲げて持っていくことも考えたけど、荷物が多いわけでもないので、普通にポスター筒に入れてもって行くことにする。

プログラムは既に持ち帰ってあるし、名札が届くのを待つばかりなんだけど、今日も届かない。住所も間違えていないはずだし、支払いもとっくに終えているんだけど、明日の午前中には届いて欲しいところ。

明日は飛行機と新幹線で鹿児島へ移動するので、フライトスケジュールや宿泊先の詳細情報を印刷しておく。昨年、会場の下見に行ったときと同じ宿泊先なので、移動に苦労することはないだろう。明日は晴れそうなので、移動にも問題はなさそう。暑くなりそうなので、何を着ていくべきかちょっと悩む。

ポスター発表の方は、貼り付け用の画鋲をお忘れなく。